「The end of end」
いつも、夜が明ける頃には羽ばたいている、僕の羽。
(小さな卵の中の、予め雛鳥と記述された雛鳥)
いつも、夜が明ける頃にはふるえている、僕の羽。
....
猛然と迫りくる恐怖に耐えかねて
皿回しの団体に加入した君はエクセレント
さあ永久に奏でよう血塗られたロンドを
輪舞曲と書いてロンドと読ませたがる人には
安心特約への加入を推奨するけどね俺は
....
{引用=
浴室で
目が覚める
からまらない夢
そういえば昨日、わたしは
産まれたいからずっとからだあらいつづけていたんだってきづいた
怖い夢だった
わたしの感知する世 ....
君に、言えずにいる言葉がある
と、僕は思っている思っているけれど、
言えずにいる言葉が何かを忘れている
ホチキスは、どこにあるのだろう
動物の名前だったような気がする
君が留めようとしている紙束 ....
のどが痛い何したわけでもないと思うのだけれど、痛い。
痛いと打つと遺体と出てああ私は死んでたのかしらとふと思う。
死因のどの痛み。
だいぶ幸せそうな死に方だと
だいぶ楽な死に方だと
語尾 ....
俺はポエムが嫌いだ。ポエムと言う単語が嫌いだ。何のセンスも無い、ダサいとしか良いようが無いこの英単語が嫌いだ。そしてそう呼ばれても仕方が無いような作品が嫌いだ。何が嫌いって、ボクとかキミとかカタカ ....
優れた詩に出会うというのは、そうそうあることではない。
それはインターネットの世界も同じことで、ここ現代詩フォーラムにおいても、文句なしに優れた書き手といえる者は全体の1%にも満たないのではな ....
わかったことがある。
これまであらゆる現代詩を読んでいても、言語的な感動をしたことがない。
そのことが、自分の作品にある致命的な欠落(文字の連なりに付加価値を与える要素)の正体であり、そし ....
ニャー。こんにちは。ひなたぼっこ。ぬくぬく。きもちいいね。う
ん。
あれだね、
ねこはまぶたをとじたろう
さらのミルクがこぼれて、ゆかをこくして、いつだって白の記憶がさきに寝る
かたむい ....
両手いっぱいの花束を抱えてボクシングをやると
ガードが全然出来なくて困るから止せと言うのに
今日もまた両手いっぱいの花束を抱えてリングに立つ
あいつは最近マスコミに紳士ボクサーとか言われて
バ ....
転調する夢の中に
あなたは また
夢の中のあなたを
訪(オトナ)う
澱んだ夜に
薄く流れる血の
膜を 刺のような
視線で突き刺す
と あなたの表情は
わづかに歪む
あなたは ....
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そして皮膚が脱げていく
鳥になって
JRの中にすごいあふれて
ホームのドアが開くたびに散らばって
ぶわっとなりながら
短い永遠とたましいを乗り換え
不安と怒りは眠りと平坦な祈りに ....
ランドスケープでみるゴーストに笑いかけてみる
歯茎が乾いてしまった
あたしは隆起した巨大なステージ
たとえばアリゾナをバックにスナップをとる
「もっと自然に!」
つきだしたピー ....
書くという漢字には斜めの線がない。
書く、という言葉を聞くとき、わたしはどうしても、カクという金属的の響きを受け取ってしまう。引掻いて、削っていくこと。
曖昧な気分や感情を、紙に写していくので ....
屏風に上手に絵を描いて
30万円で売り出したら
詐欺だと云われ告訴された
程なくして実刑を食らい
牢獄の中で私に課せられたのは
屏風に上手に絵を描く仕事
1日働くと250円貰えるので
私 ....
徹夜でブドウ糖を齧りながら野球やりに行こうぜ磯野
安全な樹脂の開発を今すぐに止めて野球やりに行こうぜ磯野
素肌の潤いを保つ液体を路上に撒き散らしながら野球やりに行こうぜ磯野
出生の記録を保管して ....
うすくうすく皮膚をはいだ
剥がした膜のような皮から光が透けた
板に彫刻をほどこす要領で 次から次へと
腕に軽くあてたカミソリが はいだ
腕に残った剥がし跡はほんとうにいたそうだった
う ....
おなじすなをさわっている
別の数を言うから
涙がでるだけ
目を見て。 それか
目を閉じて。
見渡す限りの砂場で
雨が降って
いたとしても
同じところにいる、
それだけで
掘ったり ....
"祭日。陰り"
Kの日記の最後
その後の唐突な終り
無造作に切られた
電灯のスイッチのように
Kは消滅した
何の感慨も残さなかった終り
"共感する& ....
指のような生き物が
小さな隙間から無限に降ってくる
と、
人間たちはいっせいに
歓声をあげる
次々と飛び上がり、手を伸ばし
掴もうとするさまを見て
宇宙船は、
そ ....
老人が馬に乗ってすれ違っても
別に驚かないような、日だ。
薄暗く、降ったり止んだりの雨
いつまで経っても乾かない、日だ。
とぎとぎの車の音はいやにでかい
のに、通り過 ....
人身事故開脚
あなたなんでバレエ
電車の中で眠って
あなたなんでドア
辞めても辞めても連結する車両
ふと目を覚ますと汗だくだくで
額を拭う
何かが剥がれる
あなたなんで肉 ....
{引用=
静かの、川が
逆流する
しなやかな動きの連続で
えたいの/知れないものたちが
反射するから
少女は、もう一度
夜を怖がらなくてはならない
そういうものなの
と、 ....
水銀の光の一粒が
横へ横へと動いている
ゆうるりと回転し
他の光をかき分けている
てのひらを巡る
遠いみちのり
つもるうつろ
熱の轍
まるめられた透明が ....
マリンスノーがよく見えるあたりの海底で
お腹の膨らんだ妊婦みたいにこう シムスの体位で横たわって
プランクトンの死骸が積もりゆく音や
深海の常闇から伝わる冷えた音を聞きながらまどろみたい
....
「新体詩抄」(明治15年)の序文は日本伝統の和歌や俳句からはなれ、平俗な日常語による自由詩への道をひらく契機をはらんでいたが、その実作は七五調中心の文語定型詩であった。それも作品の完成度からいうと、 ....
クラブ仲間と遊んでいても
ドーリーはひとりぼっち
パブの女の子たちは貝殻のようで
手ざわりだけがいいと思う
どんな奴の話も上手に聞けるのに
なんだか仲間たちの腕にある ....
公園ベンチの裏にして
月光こぼれた
のですから
例えばこのマンホール
つまりは東京くるぶしも
ぐぁぁん
響くわけですよ
ひざが笑っておりまする
それでもステップ踏みませば
....
めんどくせぇー
めんどくせぇー
めがいてぇー
目が飛び出る
めんどくせぇー
めんどくせぇー
めがいてぇー
目が飛び出る
オナニー馬鹿してた男がイケなくなって死神に見放されて永遠に年を取 ....
旋盤工の父は
若い頃に失くした左手薬指の
近位指節間関節から先を西日に透かし
今にも落っこちそうな細い指輪が後光のような部分日食に変わり
そこから風上の藪のように散るキリコに似た物陰に埋もれま ....
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