すべてのおすすめ
{引用=
    霜の匂いを纏って
    母さんのおさがりのコートを着て
    毛玉だらけの手袋で
    髪にはすこし粉雪をつけて
    息はぼんやり白くて
    頬 ....
無機質なウタが好き
感情に蓋をした感情が
地球規模で叫んでいる
 
飛べないトリが好き
持て余した羽を
寂しそうにばたつかせている
 
無慈悲なヒトが好き
愛情に怯えている君を
愛 ....
お風呂さん、ありがとう
今日もあなたに浸かることができて幸せです
あなたの清らかさとあたたかさが
今、とても尊いものに思えます
わたしは寒いのに裸になりたい
裸になりたいのにあたたまりたい
 ....
 
 
近所の用水路で小さな魚を捕まえた
家にあった水槽に放し
部屋の日当たりの一番良いところに置いた
魚は黒く細っこくて
その頃のわたしは
なんとなくまだ幼かった
 
+
 
 ....
もっと
川であれば良かった
素直に
下っていれば良かった

もっと
月であれば良かった
律儀に
満ち欠けしていれば良かった

もっと
波であれば良かった
健気に
寄せては ....
 
釣りは飽きてしまったようだ
さかながいないからしかたがない
父さんだけが夢中になって
往生際がわるかった

ふりむけば
木のベンチで息子がねむってる
一億年前から
そうしていたよ ....
手首の傷は癒せたとしても
こころの傷は癒せない

ずきずきと痛むこころの古傷は
まるで親知らずの発する悲鳴のようで

嘆いているわけじゃない

こんな季節の溜め息は
寝付けない台所の ....
娘とふたり
バスに揺られている

おまえが置き去りにした
ウサギの手さげ袋は
そのままバスに乗って
湖近くの営業所まで
運ばれたらしい

忘れ物はぜんぶ
そこへ運ばれてしまうのだ
 ....
これが泣いている、
という行為
大粒の雨が
ぼたり、ぼたり、と
音を立てる


わかってあげられない
ティッシュを差し出すこと
背中をさすること
それしかできない


それで ....
 
ひとり遊びしてると
きゅうに孤独を感じることがある
ひとり遊び
という言葉を知らなくても
たしかに僕は孤独だった

夜遅くに
父さんが帰ってくる
忙しくて食べられなかった
と言 ....
月を遠ざけるものを捜して
迷い込んだ森

薄紙で封印された
わたしを引き裂いて
生まれてくるものがある
皮膚がわたしを押さえつけていた
だから、だ

破りとられて流し続ける
温かい ....
夜中のしずけさの中で
言葉が涙をこぼしている
いたらなかったこと
おこらせたこと
言葉であるために泣いていた

言葉が化粧をするときは
ひとを欺くため
言葉が銃を持つときは
ひと ....
ふたしかな水を生きて
行方のどこにも底がない


くうかんを蹴りあげて
足音を確かめる
ひかりは、
柔らかくかげを踏んで
どこか遠い国になった。



どこまでも水。
ぼく ....
闇の中に棲んでいた

私にとって

貴方は 

唯一見ることの出来る

光だった



死ぬことが幸福

そう信じてた私


生きることは痛み

そう思ってた私
 ....
       余 熱


       そこは
       しろい花が咲いていて
       緑も若やいで うつくしい
       空気は
       いつまでも清澄であり
  ....
暇つぶしに読んでいた夫の漫画本に
ヒミツが挟まっていた
それはちょうど主人公が
携帯電話のメールを確認している場面で
お札と同じくらいの紙切れだった
(本当のお札だったら良かったのにな)
 ....
もうだいぶ短くなった青鉛筆を
今日も必死に削っている
先を細く細く尖らせなければ
気がすまないんだ
そのくせ
極度の尖端恐怖症なものだから
どれほど尖っているのか
目で見て確かめることも ....
排他的な女の子は空を所持している。
その底のほうには、白くてきれいな宇宙船や、手垢できたない算数の教科書、軍隊の格好をしたキューピー人形や、プラスチックのマニキュアの瓶が、ざくざくとはめ ....
同級生はドラッグストアで働いていた
名前はみらいちゃん と云った

休みの日には呼び出されて
公園を匍匐前進させられたり
炎天下の坂道を延々往復させられたり
首を革紐で縛られたり
草を食 ....
いまは
白線の上にいて
アスファルトのはずのあの灰色は
落ちたら
池みたいに
わたしを吸い込んでしまうんだろう
あるいは
どこまでも底のない空の上の
飛行機雲
突然途切れて
飛び込 ....
あどけない幸せに手を差し伸べても
まだすべて捨てられると思っていた。

零れだすものは、すべていらなかったから。
だからなんにでもなれると思った。

この道はどこまでも続くから
僕もどこ ....
摂氏36.5℃で凍てつく切なさは、雪降る夜の電熱灯の明かりに似ている
欲した物は手にした瞬間色褪せていって、わたしをその都度落胆させた
言葉でさえくちびるを離れたときからこの肉体を棺桶にして死んで ....
静けさを測る術を探している。冷たさには限界があるのだけど、

静けさを測る術を探している。住宅街の、小さな公園の、真夜中、ブランコをこいで、こいで、鉄の鎖を軋ませて、泣いてしまいそうだ、どこかの家 ....
せいに意味を感じられたらよかった






{引用=
意味なんかないと
笑っていえたなら
ぼくらもう少し強かった

ひとみの奥に傷が見えるよ

夜はまだ ....
僕の歩くその上で

猫は二匹で鳴いていた

邪魔者はきっと僕なんだ

邪魔者はきっと僕なんだ


突然雨が降り出した

僕の心の無意識が

二匹の邪魔をしたようで

周り ....
 
テーブルの向こうには
崖しかないので
わたしは落とさないように
食事をとった

下に海があるということは
波の音でわかるけれど
海鳥の鳴き声ひとつしない
暗く寂しい海だった

 ....
君を傷つけていた。



僕を呪わない君の声がして

逃げ出したくなって

それでもまだ君が好きで。

逃げられません

嗚呼。





君の優しさが怖かった。
 ....
私はぬいを飼っている

まるで犬のようなぬい

鼻はよく利いて
遠くの音も聞こえる
口はそれなりに大きい
しっぽを振って喜ぶ仕草は犬そのものだ

ところが全身はとても長い毛に覆われて ....
時の道がふたつに分かれていて
彼がこっちを彼女がそっちを
行きます




それまでは何年もずっと一本道
だったので
彼らはお互いいろんな夢を
語りこれ以上ないまでに
理解し、彼 ....
嘘をつくのがじょうずじゃなくて
放り出したさよならは
たやすくきみに捕らえられた

浴槽にうかぶ泡が
細切れに入り込む光をさけるように
生まれては消えるのを何度も見た
それを ....
三上あずさんの自由詩おすすめリスト(155)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
生姜湯- Affettuoso [ ...自由詩18*08-11-11
変わり者- 倉持 雛自由詩408-11-10
お風呂さん- 新守山ダ ...自由詩2508-11-9
ねむらない- たもつ自由詩72+08-11-6
後悔- nonya自由詩20*08-11-3
一億年前の休日- 小川 葉自由詩2008-11-2
きしみ- 恋月 ぴ ...自由詩20*08-11-1
湖ゆきのバス- 佐野権太自由詩30*08-10-29
共有- 小原あき自由詩17*08-10-28
ひとり遊び- 小川 葉自由詩12*08-10-24
あわせかがみ- たりぽん ...自由詩22+*08-10-19
言葉- 乱太郎自由詩19*08-10-15
生き抜くために死んでいる/きんいろの森/きんいろの波- 石田 圭 ...自由詩3508-10-14
憧愛- 愛心自由詩4*08-10-5
余熱- るか自由詩24*08-8-1
ヒミツ- 小原あき自由詩20+*08-7-30
「削る」- ルナク自由詩43*08-7-28
そしてシグナルタワー、女子- しもつき ...自由詩5508-7-22
未来ちゃん- 吉田ぐん ...自由詩2308-7-11
白線の上- 蒼木りん自由詩508-7-10
ふぞろいな葬列- 水島芳野自由詩7*08-6-30
夜を呼吸する- こんぺき ...自由詩6*08-6-30
静けさを測る- rabbitfighte ...自由詩37*08-6-29
i_want_to_say- 春日自由詩408-6-5
恋猫- 三上山一 ...自由詩508-6-3
遺書- たもつ自由詩2408-5-15
贖罪志願- 水島芳野自由詩408-5-11
ぬい- そらの  ...自由詩6*08-5-11
彼のための形だったのに彼がいなくなった彼女の形は戻すのに一体 ...- REMINGSセ ...自由詩408-5-8
零℃- 春日自由詩5*08-5-2

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6