ザブザブと
降った雨の遠くに
星がいて
月の灯りに
世界はまわる。
どんな夜でも
キミのいた世界なら
いいと
想うけど、
ザブザブと
降った雨の遠く ....
アクセル全開
ゴーゴーゴー
バリバリバリ
フルスピード
自信を持って
ほら貴方は
最高のレーサー
輝ける未来
灼熱地獄の中
炎の中に飛び込んで
渋滞の車の列の中
猛スピー ....
梅雨は明け
午後5時10分
黒々と
太鼓を持った
雲が到着
↓編集前短歌↓
梅雨明けを
した17時
黒々と
太鼓を持った
雲が到着
逃水の向こうに君の姿を見つけ
マボロシと気付くのに3秒かかった
ホースの水が作る虹を
君に見せたいなと
君のマボロシもう一度みたいと
手に取れない愛おしさに指先だけで触れたいのだ ....
かけないで下さい
ワタクシの
目玉焼きに
ウスターソースを
白身本来のほのかな甘味と
黄身のもっちりとした
弾力感とを
ワタクシから
取り上げないで下さい
入れないで下さい
....
{ルビ鳴家=やなり}という言葉よりさきに
ラップ音という言葉を覚えてしまった。
部屋の片隅なにもないところで
ごく局部的に温度が上昇または下降し
はっきりと物質化したエクトプラズムがあらわれ
....
昔はよかった
人は言う
昔もよかった
とは
決して言わない
新しいということは
美徳とされた筈なのに
広がる夢に
心踊らしていた筈なのに
新しいということは
....
会えないことをわかっています
ゆるゆると流れる川を眺めるように
過ぎ行く時間を眺めています
先生どうしておいでですか
いま何をしていますか
胸を柔らかく凹ませて
先生あなたを思 ....
ことばに
すくわれたかった
だから
ほんをひらいた
けれど
ほんのことばに
こころはなかった
ことばに
ころされたかった
そんなときも
ほんをひらいた
けれど
ほんのことば ....
キャバレー「黄色い蝶」は
今日も大入り満員で
汀ではしゃぐ少女のような女達が
にゃあにゃあ落ち着かない心持を
笑い飛ばすように過ごしている
どこから来た ....
ピクトグラムに恋をした。
オペラグラスに夢を見た。
タイムカプセル破裂して、
キャラメルリボンが絡み付く。
クラクションを嫌っているのは、
パ、パを思い出すから。
ママンは枯れた花束の ....
酸素が足りなくなってしまったから
あおっちろく光る水槽を
足でかき混ぜる
だいじょうぶ
魚はもうずっと居ない
*
ケロシン
ケチラン
水槽の底に住んでいる人魚の名前
腿ま ....
せつないねあいではじまる五十音あいされたくてあいされなくて
たとえばそれは力
真夏の様な
太陽の力
たとえばそれは優しさ
潮騒の様な
海の力
たとえばそれは喜び
金の稲穂の様な
大地の力
裸足で地面に立ち
両手に海をすくい
肌 ....
記憶は夕暮れていく
真っ青に染まり
帰る場所って
これは祈り
12階のベランダから地上を見てる
ナターシャ
得体の知れないものが
あたし達の体の中にある
悪意
諦め
水
脂肪
....
ぼくはほとんど水だ
と彼は言いました
手の水をひろげ足の水をのばす
水は水として生きて
水として果てる
そのとき大気の端とつながり
水からいちばん遠い水と出会う
そこで彼は
はじめて彼 ....
燃えるごみを
ごみ捨て場へ持って行こうと
外へ出たら雨であった
透明のビニール傘を差して
そのままぼんやり空を見上げる
水滴の降ってくるさまが見えるのが
大変おもしろい
周囲でく ....
カチコチの雪見だいふくに寝そべれば月が星がと夜が袖引く
工場長 小さな頃に書いた夢「はあとのピノをいっぱいつくる」
「北極に帰りたいの?」と「しろくま」のフルーツに ....
風の音が聞こえるでしょう
ほらね
何かを伝えるために
いつでも 風は必死なの
だから時々
大泣きしてしまうこともあるわ
その後は
優しい歌声を響かせて
心をふんわ ....
色鉛筆
画用紙のお日様
油性ペンでフローリング
コマ送りの散歩道
飛んできた野球ボール
チクチク芝生に寝転んで
雲はないけど
球根はちゃんと買わなきゃ
爪もちゃんと切らなきゃ
....
果てない道の先には
いったい何があるんだろう
アクセルを踏みしめる
道端の草は崩れて
線になる
風景はみなみな溶け去って
線になる
僕は
センターラインに沈み込む
過ぎ去った ....
さらしてしまえって君は言うけど
私っていったい何だろう?
雑誌を飾るあの子みたいに
真っ赤なフリルも着たいけど
「似合いっこない」でまたジーパン
許してあげなって君は言うけど
欲しい欲 ....
さびしい、
さびしいとは
どういう場所からやってくるのだろう
感謝が足りないから
さびしい、
感謝にみたされていても
さびしい、
感受性の問題で
さびし ....
石に花をそえる
草をなでる風がそれを愛でる
遠い記憶
時が冷える
夢はとうに凍えている
窓に朝の光
手の平で顔をおおう
指の隙間から溢れてくる光
生きよう。
「そのまえにいっておくことが
ある」「きみはとてつもなくひ
らけたさぶい世界に」「いる」
漂い続けても
目眩はやまない
眼下数千キロの
透明な湖の上
膨らましてる気球
腐ってんぜっ ....
石灰世界のバレリーナが
地球を舞う
時間単位と
刹那の届かない指先の
絶対距離が
積み重なって
できる
幾重にも
折り重なって
できる
比重みたいなもの
が
....
悲しくても
人に言えないことある
話したくても
話せないこともある
泣けばいいさ
気がすむまで
思う存分
泣いたらいい
気がすむまで
悲しみを
忘れてしまうまで
今夜 ....
こうるさいわたしの
心の中で
ランダム再生してもいいくらい
あなたはステキ
夢の無い子供が
夢の無い大人になった
夢の無い人生
そこは荒地じゃなくてお花畑
とりあえず平和
平和が一番 ....
留守番の人が
玄関の扉を開けて
私は留守ですが
もしよろしかったら
と言うので
少しお邪魔することにした
壁にある
ご主人が描いた絵の話をして
ご主人は、と聞くと
留守ですの、と ....