海岸に人骨が流れついた
それは標本だった
たまたま海岸を散歩していた八百屋が
それを拾いあげた


八百屋は考えた。
「これを、店にかざろう」
八百屋は、軒先に人骨を置いた。


 ....
浴槽のなかで
泣くと
温まった頬よりもっと
熱いものが滑る

首筋をかすめて鎖骨へ
塩を含んだ水滴が落ちて
水に溶けてゆく

こうしていると
かなしみはまた
薄い皮膚を通 ....
印象が輪郭を伴い
アダルトな
情景を形成してゆく
 
見つめ合った対岸の先に
儚さを具象化した
華が独りで歌っている
 
 その、潰れそうな空白に
 揺らめく一億の風達は
 つまら ....
隣に誰かが住んでるのは
わかっているのだ

ときおりの咳(しわぶき)
まだ夜になりかけの時間に
聞こえるラジオの音
ゆるやかにまわる
洗濯機の水音

彼は
食事を終えると
すぐに ....
浮遊する
旅に出る
ひとりを逃げる

暗いとこからお月様をみる
お星様と電話する
猫ごっこをする
紫に赤と黒を足すと黒くなる
をやめる

紫をすみれ色にする
春への近道をみつける ....
からくりさんのおすすめリスト(5)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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