一円の雪が降った朝
十円のゴミを収集する車が
難しい顔をして通り過ぎる
百二十円のココアを
二千九百円の手袋で包み
三円分のリップクリームを塗った唇に持っていきながら
それを見つめていた
 ....
 DIVA




 響きのないところに唄は産まれ
  伝えようとしている。

 幾つかはこぼれ
  すでに無くなったのだとして、


 ひとつひとつ、
  朝日に撫でられて ....
目を閉じると
ざわざわとした瞼の光がある
生き死にとは関わりのない所で
夜に終わっている

大変な引力で
言葉が土に還っていく
無音とはそういったもので
雪でも降ったりするんだろうか
 ....
柾定位置さんのおすすめリスト(3)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
一円の雪- 小原あき自由詩19*08-1-23
赤光- 石田 圭 ...自由詩2907-8-21
その街/知られざる- 石田 圭 ...自由詩4207-3-12

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