らんぷ一つのテーブルに 
湯飲みはひとり 
ねじれた影をのばして立っている  

窓の外から聞こえる 
鐘の音や鈴虫の唄
歪んだ唇を開いた{ルビ縁=ふち}からすいこみ 
器の形のままに入 ....
やさしい足で走っていたら
胸まで砂の入る転びかたをした
目の前にある白く小さい手は
逆光で誰ん手か判らないまま

わたしはその手にすがろうとはしない

胸に入った砂が肺で
雑ざりあって ....
湿ったソファーに沈みこんだ
少女の
くちびるからもれる
母音の
やさしいかたちを
泡にして
水槽のふちに
浮かべている

*

贈られた模型を
にこやかに受け取り
持ち帰って ....
真夜中に未だ帰り来ぬ君がため
 敷きし布団の寒さ寂しき


桃色に未だ遥けき桜木の
 したたる緑を君と歩まん


夜の湖に照りぬ灯りの瞬きと
 あなたの瞳の星の輝き


夏過ぎ ....
手の内におさまるほどの椀の中赤茶けた汁を泳ぐ鯨よ

飲み込んだ林檎の行方今何処智恵も叡智も遠い我にて

さよならの響きがこだまする校舎白亜の壁は赤く染まれり



{引用=今まで自分が ....
最終回の今日は
この曲を
とだけ言い残して
あなたは行ってしまった
声は今も宇宙のどこか
空白のタイムテーブルを
さみしくさまよう
終わりの時が来れば
またアンテナが
あの曲をとらえ ....
ななこ 「 ねぇ つとむくん、おいしゃさんごっこしようよ。 」



つとむ 「 いいよ〜。どっちがどっちの やくをやろうか? 」



ななこ 「 わたしがおいしゃさんに ....
秋の空が澄み渡る
山並みは寂しさを知る
存在はいつも無口で
意味だけがある
行こう
はかりしれない道のりを
距離と正しさはきっと
あなたとの信頼として
理解されるから
孤独な夜の狭間に
行き場を失った
言葉たちが
ゆらゆらと
哀しく宙を拡散していく


握りしめた想いが
指の透き間から
硝子の粒子となって
サラサラ零れていく


染み入るよ ....
藍いろの町に

ワルツの煙り

雨のアスファルトに

やわらかな音

寂しいことも


おんなの吐息が

俺の台詞を語りだす

秋のともしびが

俺の町にながれだす
 ....
風をつかむ風の溝から
はがれ落ちる空の白から
鳥の爪跡につづく音
空を少し圧し上げる音


はざまを呑む日
双つの光球
においのまつり
音の粒の日
まぶたのまつり
ひ ....
  やさしいのか
  やさしくないのか
  雨の日のあなた


  約束の時間に
  遅れたわたしに
  何も言わないので
  カフェオレを頼んだきり
  わたしも黙って俯いてい ....
つれづれな
よるにあきたと
いざなえば
ひとようべなう
とかいのむすめ
 
ぐらすから
らんはんしゃする
まいらばー
らいとがはえる
すいーとはにー
 
いいなめを
いやしさ ....
袋売りで「ナイルの神秘、モロヘイヤ」冒険の前に裏書を読む


食卓にトルコ風の変化球、漬け物ばかりに箸はこぶ父


昼前に起きて強気の勢いのまま揚げ始めるイカリング(えいっ)


菊 ....
目の前の妖しき影に いぶかるも
あげ羽蝶なり 思はず和む

草の実も少しふくらみ見えてきし
秋に入りゆく風の移ろふ

目の前に子蜘蛛落り来てテーブルの
上を正しく距離おきて飛ぶ

 ....
あさがきつづけている
まどのうちがわにひびきだす
こなたかなたのかげほうし

まったきへいげんに
たつものなどない
よこたわるかぞえうたのこえは
おびえるでもわらうでもなく

ゆうぎ ....
窓ガラス葡萄一房啄む鳥の風切り羽根がいやに華奢 いちまいにまいと
うすい花びらを放ちながら
わたしたち
星になりましたね

あなたに教わった
カタカナの星の名前は
異国を旅するようでさみしいです

星のように
輝くことはできない ....
階段の1番上に座って
下を見下ろす
闇に包まれて
どこへ繋がっているかは
わからない
奈落の底か もしくは底無し沼か
少女の面差しで
はにかんだ笑顔で
やさしく騙してあげる


上目遣いで
しなやかな手つきで
やわらかく招いてあげる


ふりむいた横顔
まばたきする一瞬
瞳の奥の冷めた光に
 ....
精神だってそうなんだから

いのちも病にかかる

見えないものだって

病にかかるに決まっている


立川駅南側の商店街が

藍色のなかだった

硬質の光を放っている

 ....
フィルムケースくらい
すっかり死語になってしまった
大きさで
文庫本のページがめくれる
広いままの建設予定地で
長い時間をかけてファインダーを覗いていた

空ではなく
空中が写り込むの ....
静粛な雰囲気に耐えられない
縁側でぴしやり、汗がしたたると
しわだらけの手はいつも布を差し出してくれる。

スイカの種が萌芽するころ、
白い手ぬぐいのぬくもりをわすれて
塩分ばかり ....
お母さん
ぼくのパンに
そんなにごてごてと
ピーナッツバターを塗るのは
やめてください

まったく
胸糞が悪くなるんです
ゆきやないさむくはないしあつくもない轟音のジェットいちおの平和

故郷たち叱られ和創る神々のいかり静かに血潮が騒ぐ

たからかに踊る琉球舞人は永遠を知り愛をおしえる

打つ巫女の挫恩のおと ....
.qidsabvg zhyfughsn vwsantv love is love.

雪を見てよだつ吾がこのかわいさよあらっとおもえば雪はゆくかな
you tyuhkf
ghd hgfgbk ....
人は公的な場所で裸で居ると通報され縄にかけられる
最も真の状態が野ざらしにされていることは最も疑わしいこと

昨日太陽が逮捕された
罪状は存在悪

磨きぬかれたコランダムに
丁寧に一枚ず ....
異なる温度、異なる
基準、で。



噛み合わないままの送信箱の
中の、哀しい記号たち。




今日も行き場を失くして、
スプートニクの遥か上

不思議な磁力 ....
ぼくには声はないよ

さけんで さけんで
声はきこえなくなってしまったよ
ぼくは、うたえないよ
ただ、卑屈な笑みしかつくれないよ


正直、今日も死にたいと思っているよ
病気と言って ....
あかりを 消して
ひらいたら きずあとを
指で なぞって
たがいの からだを
すみずみまで 読む
鎖骨さんのおすすめリスト(583)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
湯飲の影_- 服部 剛自由詩507-10-3
目線- 唐草フウ自由詩12*07-10-3
大人の遊びかた- 佐野権太自由詩10*07-10-3
秋の足音- 宮市菜央短歌6*07-10-3
変換遊び- 亜樹短歌4*07-10-2
最終回の今日は- 小川 葉自由詩307-9-30
いまどきの- むむ自由詩407-9-30
無口な世界- 小川 葉自由詩207-9-28
満ちていく孤独- 渡 ひろ ...自由詩7*07-9-26
秋の町- 吉岡ペペ ...自由詩307-9-25
ふりこ_みどり- 木立 悟自由詩407-9-25
金木犀- 嘉野千尋自由詩27*07-9-24
おきゃんむすめ- 殿様が得 ...短歌307-9-24
幸福堂々- ポッケ短歌3*07-9-24
62P_「短歌2」より- むさこ短歌8*07-9-23
音叉- 月見里司自由詩507-9-22
三時の- 山桃短歌107-9-21
コスモス- yo-yo自由詩8*07-9-21
この道の行き先は- 優羽携帯写真+ ...6*07-9-19
少女の眩惑- 渡 ひろ ...自由詩8*07-9-18
藍色のなかだった- 吉岡ペペ ...自由詩607-9-18
ノート、テクノ、デジタルカメラ- 月見里司自由詩507-9-15
しずかなあいのしらべ、- 哀詩自由詩307-9-15
ピーナッツバター- ネット詩 ...自由詩207-9-13
おきなわ- 紅山「そ ...短歌307-9-13
___love- 紅山「そ ...自由詩307-9-11
存在悪- 一般詩人 ...未詩・独白2*07-9-10
ファーレンハイト。- やまぐち ...自由詩507-9-8
おれも女に生まれたら、ワンピース着てみたいな- わら自由詩27*07-9-7
そろもん(寝室の話)- みつべえ自由詩1007-9-6

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