冷蔵庫が音もなく
坂道を転がっていく
薬屋の坊やがその様子を見て
花の名前を口ずさむと
雲ひとつない青空は
木々の亡骸を歌う
むかし此処いらに
小さな書店があったことなど
思い ....
生むことは酷なことだがやむを得ぬことでもあろう 星が流れる たくさんの動き続けるものを見て、人でなくてもいいと思った  
 
秋田に来てはや二年。気がつけば、すっかり美人慣れしてしまった私がいる。逆に言えば、美人慣れするには、二年も要するということである。これはたいへんな試練である。
美人を見ても動じない。読者 ....
{引用=ありがとう、でも「がんばって」だけじゃもう救いようのないとこに来ている}





「自殺用絹ごし豆腐」夢見てた、豆腐程度に殺される日を



明日死ぬつもりで払う ....
元々無口だった相方が
緘黙症を始めたので
普段は週末にしか行かない川までドライブ

口は利かないが運転はしてくれるので
平日の深更に夜ドライブ

昼間の言葉の行き場がなくて
叫ぶ場所と ....
あなたの為に書きました
読んで欲しくて書きました

あなたの為に書きました
聞いて欲しくて書きました


あなたが故に書きました
ひとこと言わずにいられずに

あなたの為に書きまし ....
羽化するものを
手渡されたことがありますか

「これ、今日の午前中ね」
生物部の男の子がくれた一本の小枝には
冷蔵庫から出したてのサナギキアゲハ

「羽化する瞬間は見たことがない」
い ....
けさは水平線が凍っている
長い足を折って待つ子
ひたむきに駆けまわる子
ただ下手くそに眠る子らが凍っている


おとつい死んだ叔父さんへあなたの骨はまずかった
おとつい死んだ叔父 ....
胸のなかで朝がつめたく、一番に鳴く鶏は、庭でブイのように漂っている、モリで、ブイをつけ狙うこどもは沖に流されていく、家の子が漂流している間は、鶏肉を食べながら過ごした縁側に寝床を移し、鶏とこど ....  
  
 
これから結婚について書きます。
その前に男性側の視点であることを前提としなければなりません。
何故なら私が男だからです。
女性側からの視点で書くことも不可能ではありません。
 ....
 駘蕩暮色

百年が行き交うカーブ清水坂
対岸に獅子の吼声鷗外荘
少壮の{ルビ精鋭=エリート}双眸ナカータ似
嫡子あげ「不器量」{ルビ御姫=おひい}返納す

くちなしの哀れ ....
・2010-06-21

西はもう狼走れ西はもう

火縄銃伝えし者は何処で死に

手も羽根も望みて絶えた鳥ありや

肛門のように無口な奴である

悪人を捕らえる奴等さぞ悪し

 ....
白雪に赤い水飴垂らす頃 あの子は少女と呼ばれていたか




目の前を振り子がとおる 催眠を 迂闊に噛んではいけない指が




灰皿の上に広がる砂景色 嬉しかったね、呼吸すること ....
い 色恋は風の道
ろ ロケットは落とすもの
は 恥知らず有頂天
に 妊婦忍耐 産んでも忍耐
ほ 星の数よりヘボ詩人
へ へカテ元アフロディテ
と トイレはシステムの始まり
ち 痴漢の ....
 
 
酢を飲んで 改札口で 待っている


汽車に乗り 行ってみたいな 試着室


犬走る 急行列車を 追いかけて


急行の 窓から見たら 走る犬


試着室 あなたの ....
連れて行ってもらえなくても走っていける
クークー、君がそうしたように

歌ってよシンガー今日の合言葉 午前零時の愚者の黄金


クリスマス風のうなりに血が叫ぶライダーベルト三位一体

 ....
かなしいときに
ねぎを刻む

そういう物語があったけれど
わたしはじぶんがじゅうぶん青くさい
ことにへきえきしているから
ことさらに平気な顔して大根を刻む
まっしろな朝、まっしろな腕 ....
 
 
冷蔵庫 冷やしたいから 冷やしてる


洗濯機 洗いたいから 洗ってる


右を見て 左を見たら 眠ってる


霜月の 雨に降られて 眠ってる


椅子がある ただ ....
花が枯れています
つまさきのところで花が枯れています
名前はわからないけれど小指ほどにちいさなのが何本も何本も
破った約束のような色をしています

ここはせかいのせなかなのだと
あなた ....
十月の空の下


飛行船が落ちてくるのを待っている


ぼくたち透明になれなかった




 
 
 
窓ガラスに
幼い指紋がついていた
指紋をめくると
それは昔の日記帳だった
歩道橋で終わっていた
日記の続きを書くために
歩道橋を最後まで渡り
階段を下りた
まだ小学生で
 ....
別に履くのを忘れたわけじゃないのよだってそうでしょ靴なんか履いてたら逃げられちゃうじゃないのそうでしょみんなそうするでしょ履いてるヒマないわよね敢えて履いてないのよ履き忘れたわけじゃないのよなのに .... シャガールの恋人たちよ天蓋に夜を満たして水浴びしなさい

留守にして帰り着いたら生き延びた薔薇が幾つも咲いていました

ビッグバン、インフレーション自鳴琴の箱を開いた誰かがいました

鎌倉 ....
両瞼月の形の白い傷



露出した骨を矯正してる口



三日後に二足歩行で倒れます



初夏の朝 身体の中はまっくらけ



磨かれた床に無数の目玉落つ


 ....
ここの雪は重かろヒマラヤユキノシタ

食べたいし花も見たいし菜の花みどり

桃が咲くのは節句を過ぎた頃だろう

同じ鉢のアザレア同士の鮮やかさ

一木のマンサクちらりほらりと満開

 ....
世界は二頭の象が支える巨大な円盤ではなく
真空に浮かぶ球体にかろうじて貼りついている
ざらざらとした薄い膜に過ぎない
と知った日から君は
旅に出る必要がなくなってしまった
それなのに
果て ....
 
 
一人目の盗賊は目を瞑った
二人目の盗賊は葉の匂いをかいだ
三人目の盗賊は百本の口紅を盗んだ後アル中の妻に口紅を一本買って帰った
四人目の盗賊は人形の頭を終日かじり続けた
五人目の盗 ....

どういうわけかうちのごみぶくろだけ
いつもあけられてしまって
中身がまき散らされているの

ある日曜の朝
母が困惑顔で言ったとき
それはきっと妹を狙う肉食獣の仕業に違いない
とわた ....
子宮にピストルを撃つ爆弾撤去
産みたくないなら爆弾だ



子宮なら母体は助かるだろう
私は生きたい



愛の無い 愛の無い ああ 愛の無い



「保体で習ったろ?」  ....
kawaさんのおすすめリスト(86)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
風景の終わりに- たもつ自由詩1123-9-10
_- いる短歌221-3-12
_- いる短歌121-3-11
美人慣れ- 小川 葉散文(批評 ...1014-3-16
#今から死ぬけど止めてくれる人RT- ピッピ短歌11*13-3-29
夜ドライブ- 小池房枝自由詩1212-8-30
あなたの為に書きました- 小池房枝自由詩5+*12-7-27
羽化するものを- 小池房枝自由詩9*12-7-15
_- ズー自由詩6*12-3-6
十月- ズー自由詩2*11-10-19
結婚について- たもつ自由詩2411-2-16
暮色界隈- salco川柳4*11-2-2
雑句(2010-06-21〜2011-01-04)- 若原光彦川柳111-1-5
sorekkiri- 佐藤真夏短歌10*11-1-4
大人の事情がるた- salco自由詩24+*11-1-3
「本日の五七五」より_その二- たもつ川柳510-12-27
詩忘れ月の歌- 小池房枝短歌4*10-12-10
その夜- せかいの ...自由詩1410-12-7
「本日の五七五」より- たもつ川柳410-12-2
せかいのせなか- せかいの ...自由詩1010-11-29
荒地の子供- せかいの ...自由詩710-11-21
エリーゼのために- たもつ自由詩2510-8-19
被害妄想のサ●エさん。- いとう自由詩7*10-6-10
話しかける五月- 小池房枝短歌16*10-5-31
まっくらけ- ふるる川柳5*10-5-21
百花百態- 小池房枝俳句4*10-2-27
無題(世界は二頭の象が〜)- カワグチ ...自由詩1210-2-11
十人の盗賊- たもつ自由詩809-11-24
世の中がどんなに変化しても、人生は家族で始まり、家族で終わる- 吉田ぐん ...自由詩53+*09-10-2
色男よ、こめかみを撃て- 山内緋呂 ...俳句609-7-27

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