人に向かって歩く
遠くに見える人
人が点滅する
そうして人は消えてゆく

離れている時はつながっていた
いくつそんなため息をつけば
光を育てられるのだろう
もうたぐり寄せるものもなく
 ....
 
 
とり急ぎ、という言葉を初めて聞いたとき
鳥も急ぐのだと思った
正確に言うと
へえ、鳥も急ぐんだ、と思った
それはユウコの初めての言葉だった
今思えばあの頃
鳥は皆、急いでいたよ ....
後ろで手を組んで
足をそろえて
ちょこんと立つ女の子のように

春が遠くで見ている

少し
体を傾けて

小さく笑いながら
浅い春が
私の中に居る
いつからかずっと居る

浅い春は
爛漫の春になることなく
淡い衣のままで
ひんやりとした肌のままで
佇んでいる

(そのはじまりを
 浅い と形容されるの ....
瓶の壁を
静かに登る泡
幾つも
幾つも
ためらいながら
少しずつ


飲むか、
と言うと
欲しい
と答える
グラスへ注いで
渡す
ありがとうと
小さな声


あなた ....
午後が落ちている
歩くのに疲れて
坂道を歩く
人だと思う

エンジンの音
やまない雨の音
降り積もる
昔みたいに

曜日のない暦
夏の数日
確かに生きた
覚えたての呼吸で
 ....
風通しのいいこの部屋は
なにも考えられなくなる
昨日飲み干してしまった
感傷とかそういうのが
妙な日当たりによって
いつもよりきれいに見えてしまうんだ
何度か空 ....
耐えきれないことを冷蔵庫に押し込んで
明日の朝になれば食べごろになったりして
そうやって生きていくそうやって目を覚ます

多くの間違いのたったひとつだよ
また増えても大丈夫


消 ....
巨大なロボットの神経をつなぐように
眼下には電車がうごめいている
わたしは忘れてしまいたいことだらけだから
ここにひとりでいるのかもしれない


夕暮れが不平等に影 ....
いつまでもしびれがとれない

この道程だけが正しかったはずなのに

錆びた看板を見るたびにきしむのは

割れたこころがざわつくのは



きっとこれは毒で
 ....
 
 
木立ちを抜けていくのが
私たちの木立ち
だからすっかり抜けてしまうと
教室がある
先生は、と先生が言うと
先生は、と復唱する私たち
やがて始業のチャイムが鳴り
つまりそれは
 ....
お寿司のネタは常にネタバレをしている。
シャリの上にて堂々とネタバレをしている。
プレパラートと実験室
ハサミの形をしたコウモリが
逃げ出した。
そいつは
闇に馴染みながら、
すいすいと夜を裂いた。
研究者たちは
議論するばかりで
探し出そうとは
しなかった。
 ....
けんけんぱらん
けんぱらん


みぞれ落つ昼

とんとんとんとんとん


だれもいないやね走る


甘いお茶
ちっとも

おもしろくない午後だったのに

いま ....
言葉(文章)についての本を色々読んだので、つらつらと書きます。


・言葉は人の身体にまあまあ合っている

言葉は、人の脳の容量とか、口の動かし方、息の出し方、書く動作、に、合っている。から ....
部屋のなかの折れた櫛を
覗き込む鴉
鉄格子 窓
鉄格子 窓


鏡を照らす鏡
夜を囲む夜
目が痛む 息を吐く
雪が止む


夜に切る爪
赤い中指
罪人の樹の ....
この時ー恐ろしい予感は当たっていたー
すき焼きなのに肉がない!
先輩は突然ゲラゲラ笑いはじめ、急に真顔になって
「心配ないとも。すべてが上手くいく」と言った
いくもんか…
豆腐だけのすき焼き ....
全部リセットしてしまいたい
過去もこれからの未来も
リセットの先に何があるのか
ただ繰り返すだけかもしれない
けど、今よりはマシかもしれない

まだがんばれるよ
だいじょうぶ
そばにい ....
9月のはじめに他県に住んでいた義父がいきなり動けない、しゃべれない、記憶ない、となり、原因不明で要介護度4ほどの認知症になり、夫も私も驚いてしまったのですが、検査入院の末、脳に髄液がたまっていて、それ .... けして、色づく
ことのない実りを空が
見下ろしひとつ残らずあおく
透かして終うから
こころ細く磨りへらして研がれた
ひとみは
ぶあつい掌に覆われて、あめが
しずかに、雪に ....
こむずかしいことを言う奴は殺す
わからないことを言う奴から殺す
真夜中にひとり 径を歩いているだけなのに
それを咎めるような奴は殺す


崖の途中にぶら下がる屍体
月と陽 ....
すべてが終わったと思ったのは
ありえない夢を見て憐憫な感情と
寂寥感に押しつぶされた朝

傘もさせない晴天の空の下
会社に向かう電車の中で
再び閉じたまぶたに夢を願ったとき

過去と現 ....
破かれていくカーテンの
あの優しい日当たりが好きで
部屋の真ん中で目を閉じている

深い深い水の中
うっすらと張り付くように
白い目をしたばけものの声が
レースの ....
濃密だった夏が
あっけなく身体からほどけてゆく
世界から色を消してゆくような
雨が降る
雨が降る

あの光きらめく汀を歩く
私の幻は幻のまま

それでも
夏はこの上なく夏であったと ....
宇宙が生まれてからあっという間の
この夏
待っていた風がようやく
畳を撫でた

りーん
ちりーん

光の速さでピントを合わせる
この夏
皺だらけになった母の喉元が
麦 ....
利用者がうんちを漏らした
トイレに誘導して、ズボンをおろすと
お尻にもデイパンツにもみっちりうんちが付着している

デイパンツを千切って丸めてゴミ袋へ
ズボンを脱がせて新しい着替えを履かせる ....
あたしは、もうなにもしない。
きょうこそ、かならず、なあんもしない。
勉強もピアノも、いぬの散歩もなぁんにもしない。
あたしはっ! なにもっ! ひとつもっ! しない!!
ぜったい! ぜっったい ....
覆水盆に返らずなんて言う
盆があるだけ良い
あわてて水を掬いにいったら
盆を膝で割ることもある
かなしみのふち

小さなことが気になって
大きなことがどうでもよくなって
大きなことに気 ....
チャリのストッパーを跳ね上げた音が
八月の折り目に
鋭めに響いて
バイバイした


終わりが始まりに触れようとして、外側を内側に折り込み
内側を外側に折り返して発達する八月に沿って
 ....
まだはやいと
手毛を抜いて
ハンドクリームを塗ると
夕星が棚引く

テフロンの夜空

そういえば
ぼくは椅子を持っていない
だれかぼくのところに来なくてはならない日が来たら
ぼくの ....
唐草フウさんのおすすめリスト(3552)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
点滅- 木葉 揺 ...自由詩520-3-22
生活- たもつ自由詩10*20-3-20
ひなた- ガト自由詩11*20-3-19
浅い春- 塔野夏子自由詩4*20-3-19
泡、あるいはテンペスト- 大村 浩 ...自由詩620-3-15
引き出し- たもつ自由詩13+20-3-10
缶切りがない- カマキリ自由詩120-3-5
私の間の大きな骨- カマキリ自由詩220-2-14
STILL_YAMABUKI- カマキリ自由詩320-2-4
毒(あるいは懐古- カマキリ自由詩420-2-1
教室- たもつ自由詩1020-1-21
ネタバレ- クーヘン自由詩9*20-1-21
[:urban_legend- プテラノ ...自由詩420-1-21
記憶- タオル自由詩320-1-19
言葉とかについてつらつらと- ふるる散文(批評 ...6*20-1-19
冬とまばたき- 木立 悟自由詩420-1-10
スキヤキオブザデッド- ふるる自由詩119-12-26
そっちにいっていいかな- 佐野ごん ...自由詩319-12-20
義父が急に認知症?に(その後)- ふるる散文(批評 ...219-12-17
winter_delight- むぎのよ ...自由詩519-12-15
ノート(56Y.11・26)- 木立 悟自由詩619-12-13
何もかもの背中- プル式自由詩519-10-8
鯨の枕- カマキリ自由詩219-9-27
晩夏の雨- 塔野夏子自由詩4*19-9-1
風鈴- 自由詩13*19-8-25
障害者支援施設に勤めて- 印あかり自由詩11+*19-8-23
なにもしない日- 水宮うみ自由詩4*19-8-19
かなしみのふち- 次代作吾自由詩419-8-18
八月の折り目- 坂佐野 ...自由詩8*19-8-17
手毛- 坂佐野 ...自由詩3*19-8-3

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