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─ぽつぽつ
ぽつぽつぽつぽつ…
雨が降り出した
空はいつでも私の味方してくれる
でも、そうやって優しくされたら
また涙、溢れてきちゃったじゃない
─ざぁぁぁ
ざぁぁぁざぁぁぁ ....
「何ていうか、それって重いよ」
そう言って君はファミレスを出た
手付かずのままのサラダとコーヒー
窓を叩き付ける激しい雨
本当に好きだったから
離れたくなかったから
何度も ....
知らない間に溜まっている
財布の中のいらないレシート
レンタルショップ
スーパーマーケット
コンビニ等
合計17枚
中には半年前のもあって
インクの文字が薄くなっている
夏 ....
死ぬのはね、
こわくないんだ。
地獄にいって
閻魔様に会うのも、
こわくないんだ。
ただ一つ、
こわいと思うものは
いつか君に忘れられること。
それだけなんだ。
距離を置くことで
心まで離れてしまうと
君の気持ちを顧みずに
寂しさを押し付けていた
愛していたよ
自信は無いけど
傷付けあうために
出会ったわけじゃない
誰も ....
この橋の下には
黒い川の流れがあったはずだ
すべてを押し流そうとした
鉛のように重く黒い川の流れが
燈篭流しの燈篭が流されていった
誰かが投げ捨てた麦藁帽子は橋桁で朽ち果て
パンパンに ....
18世紀のフランスに
アドニスという画家がいた。
貿易商の家に生まれた彼は
教育熱心な母親に育てらたため
学校での成績は優秀だった。
17歳の時に訪れた美術館で
向日葵の絵画を目にした彼は ....
あなたが感じた
その美しさを
僕の手のひらで触れることが出来るのなら
あなたが感じた
その痛みを
僕の右足で蹴ることが出来るのなら
あなたが感じた
その優しさを
僕の頬がさ ....
君が部屋から出て行ったあと。
もう君はいないはずなのに、
君のぬくもり、君の香りがまだ、残っているよ。
今にも、君の声が聞こえてきそうで…
「全部持って帰ってよ」
と、迷惑そ ....
三日月のベッドに揺られて
星達の子守唄を聴いて
さぁ今夜はおやすみ
買えなかった玩具も
転んで擦り剥いた傷跡も
すべて忘れて眠りなさい
君が見る夢は ....
神様は
木でも
炎でも
時でも
影でも
宇宙でもあると知った
ただ
天を仰いで
贖罪や救済を求めるのは
少し違うと思った
人 ....
マラリアのような空の下 猫の親子が歩いてる
僕は極楽鳥の羽を漁って そいつを黒服に売り渡す
いかしたスーツとネクタイが どうにも癪に思えたから
嫌味を隠したその口で 「素敵ですね」と呟いた
街 ....
陽は、夏を忘れさそないように眩しいけど。
風は、確かに冷たくなってきて。
もう、寒くなるんだな。
また、寒くなるんだな。
忘れかけたい記憶に。
ちくり、ちくりと刺さる。
....
顔のパーツから
五臓六腑まで
余すとこなく
君にあげるよ
その代わり
ただ一つだけ
君の心が欲しい
働くってことは
否応無く押し付けられた役柄を演じること
食品会社に勤めれば
賞味期限の記されたシールを貼りかえる日々
罪の意識など三日で消えてしまう
コールセンターに勤めれば
クレ ....
響くサイレン
遠のく喧騒
静観するのは
聡明な眼差し
疎らな星空
侘しい空気
縁となるのは
心の松明
此処が闇でも
其処が果てでも
勇敢な瞳に
恐れ ....
かぐや姫 君は昔からいつも
無理難題を要求してきたね
それでも君が笑ってくれるから
わがままも苦じゃなかったんだよ
かぐや姫 一度だって僕が
頼みを拒んだことはないだろう
....
手でも叩こうよ
しあわせであっても
そうじゃなくても
しあわせなら
よりしあわせになるように
そうじゃないのなら
少しでもしあわせに近付けるように
できることなら
あなたの ....
寂しいときには
歌を歌う
一人っきりのエレベーターの中で
たった15秒の僕だけのステージ
やさしい言葉を叫びとばす
寂しいときは
眠らない
ベッドの上ですごく ....
むりしないでいい
背伸びしなくていい
つまづいたり
転んだなら
空を見上げて
蒼を焼き付けて
目を閉じる
風を肌に感じて
吸いこんでみれば
ささくれだらけの心が
....
僕の涙がいつか
暗闇を突き抜けて
光へと届いたなら
未来が顔を出す
君の涙がいつか
深海へたどり着き
宝石に変わったなら
それは過去になる
こんなにも悲しい世界 ....
口ぐせになっている
おとなも
こどもでさえも
何かと言えば口にする
死ぬほど頑張ったのか
どれだけ努力したと言うのか
口にすればするだけ
逃げていってしまうものがある
それ ....
僕に言葉は必要か
僕は詩人と言う訳ではないから
必然僕の言葉は他人に向けられたものである
そうは言うものの
もちろん誰ともがな一人語りも
もちろん有るのだが
大体の言葉たちは現在付き合って ....
都会に迷い込んだタンポポの綿毛が
アスファルトの上で花を咲かせた
道行く人は忙しなく
誰もその存在に気付かない
それでもタンポポは咲いていた
人に踏まれても風に吹かれても ....
☆ ∴..☆ ∴.☆ ∴..☆ ∴...☆
キラキラな魔法使いに
なれるなら
星空に煌めく
あの月に 魔法を架ける
星つぶが 散らばり
キラキラな 花火のように
夜空へち ....
太陽が沈んでゆく
そこが西の空だ
そして今日は下弦の月
だからすぐには
月を見ることができない
真夜中までじっと待て
そうしたら
太陽が沈んだ反対側を見ろ
今日の理科で習ったばかり ....
今あなたが食べた
その秋の実は
一年に一度しか実がならない
そんな生き物なのです
人の一生の中では
わずか五十回くらいしか
作ることができません
この秋の実ができるまでに
冷たい風 ....
世界は止まっているんじゃないかと思う ラジオをつけてみる よかった 世界は動いている
灯りは消灯だけだ ブルーメタルのMDコンポに浮かんでいるデジタル文字が網膜に焼き付く
世界はラジオを通し ....
その上目遣いのまなざし
裾に纏わりつきながら
思いっきりの
甘え声で
欲しいものをおねだり
あなたの笑顔は。わたしの総てだった
もう少し我慢したらと
皆に言われた
おとこのひと ....
読みかけの本に栞を挟んで
見上げた夜空に満点の星
光を忘れた時代の末路に
神が残した最後の希望
いつの時代も迷える人々は
暗闇に飲み込まれそうな時は
月明かりの導きを頼りに ....
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