感じない掌の上に
鳴かない鳥が
人のように瞼を閉じる
冷たい雨の降る
コンクリートの上で
静かに眠りにつく
戯れるように
温度を残して ....
自動販売機に 百円いれて
みんなで同時にボタンを押そうと
あの娘が言った
あの娘はオレンジジュースの前
僕ら8人の小学生は
それぞれ適当なところに立って
いっせいのーで
ミルクセ ....
テーブルの上に何かを忘れてきてしまった
いったい何を忘れてきたのだろう
それは大きなもの
ではなかった
かといって小さなもの
でもなかった
賞味期限が切れそうなもの
でもなく
....
外に出たら
死んでしまうんだって
だれかが言う
ほんとうだろうか
立派に育てるのは
栄養とか水をたっぷりもらえるからだって
だれかが言う
ぼくたち自身の
力じゃないんだって
白い ....
緑あふれる瀟洒な街で
あるふたりが運命の出会いをはたした
あまりにも運命的だったので
街の小さなラジオ局がドラマにした程だった
みんながふたりを祝福し たくさんの花束が届けられた
赤い薔薇 ....