風をぐっ、と掴んで
わたしの髪が、ふうわりとクールダウン
こころもちが静かにチルアウトする
ついに視界がひらけて
この丘からの風景は、やさしく収斂されて
頼んでもいないのにひどくうつ ....
日々の繰り返しが
時を止め
時間だけが過ぎてゆく
月曜から金曜は
他人の空間の中に
特別な意識もなく
身を沈めている
小さな場所の中で
自分だけの時が
ほんのわずかだけ動き始める ....
夕陽オレンジがとても綺麗だ
と
あなたもそう感じたのなら
わたしの手は握らなくていい
舌を出しながら遊んでればいい
まわる毒がまわったら倒れたらいい
これはきっと夕方のはざま
....
浮かび上がる思い出の様に
いつでも僕らはありのままに
夜を一人で過した日々
何故か涙が溢れてきたよ
全てのものにいつでも
ぶつかっていけるのさ
悲しみの ....
大口開いた土曜の午後に
憂鬱を誘う時雨雲
買い損なった幸福行き切符
今日もこの星行ったり来たり
友人達はジャングルジムでかくれんぼ
雨宿りせし小鳥は幸せ歌う
響き渡る鳴き声見 ....
そろそろ死んどけ
と、壁に向かって問いかける
アレはもういらない
と、自分勝手に眼を離す
例えば、一握りの殺意と
一つまみの愛情があるとすれば ....
たそがれた昨日とゆう過去を思い出にして
今日とゆう新たな歴史に一歩踏み入れる
状況は変わらなくても
必ずや良い事がある
そう信じて、一歩踏み入れる
まだ未知の ....
冬の青空を
鳥が飛んでゆく
まっすぐに
きりっとした冬の翼で
空を切ってゆく
何もない空の一瞬の変化が
大地への躍動を与え
その羽ばたきは
心の波となり
生に響きを与える
....
欠けている
それだけで思い悩む
砂のようないのち
たとえば
ふたつの石を打ち合わせて
火をつくる
そのために
石が欠けたとしても
かまわずに石を打つ
ただ
火をつくる
それだけの ....
いつも僕は空回り
いくら努力しても空回り
何度試しても空回り
いくら自分を見つめ直しても空回り
何度挑み続けてもいつも空回り
七転び八起きとゆうが
それ ....
白月の珈琲冷まし冴ゆる夜
pale pinkの妖精が
空中で小さく輪を描いた
彼女は氷のように少しずつ溶けていく
僕は慌ててユニフォームを探す
あの日と同じ背番号で
大観衆の中、ピッチに立つ
崩壊は始まっている
....
師走の空は高く澄んでいて
雲は静かに流れています
朝方は特に冷えて息は白くなり
凍える手で自転車のハンドルを握る
力が入らなくてフラフラと彷徨うばかり
小学生の低学年の頃に ....
今も昔も
景色は何も変わらなくて
変わってゆくのは自分だけ
さみしいけれど
少しずつ大きくなっている気がする
昨日も今日も
いいことは何も無くて
変わってゆくのは時間だけ
悲しいけ ....
北風が吹く朝
何も考えることなく
決められたことを
いつものように歩く通学路
道に何かが落ちている
近寄れば
霜柱の土にまみれ
凍った一匹の働き蜂
この世に生を受け
この世の ....
「好き」という言葉に
飽きたとしても
君を見て ピンッと動く気持ちの方向は 変わらないと思う
ずっと