気付かない振りしてるだけで
わたし、とっくに気付いているんだ
夕食後の洗い物とかしている最中
わたしのバッグのなかを探っているのを
縁起良いからと買い求めたガマグチから小銭抜いたでしょ ....
あなたが通り抜けた改札で
何故か
わたしは置いてけぼり
あなたが買えた切符
何故か
わたしには買えなかった
人生には幾つもの
改札があって
選ばれたひとと
そうでは無いひ ....
何を探していたのだろう
散り積もった日々の
瓦礫の中より
それはひとときの温もり
顧みることさえ叶わずに
北風にさらわれてしまった
あなたとの思い出
ことばなんてくだらない一葉に
思い ....
はるは さくらのおちるそくどでやはり
おちていく
はるに かぜをまとった やどなしびとと
おなじ ことばで
おちていく
朝と歌う鳥達と目覚めを奏で
沈んだまま浮いてこれない ガラス細工を
丁寧に 丁寧に 探す
そこが 原点であり真実であるから
朝を歌う鳥達は高い空へと舞い上がり
弧を描きながらもまっすぐに ....