口笛が遠くまで聞こえるのは
まわりに誰もいなかったからだ
分かっていたんだろう
少女よ
どこにも行かなくていい
君が知ってる誰もかもは
どうせ君の知らない場所で笑っている
....
ある日
ヒゲが全然剃れないので
やけに切れないカミソリだなと思ったら
カミリソだった
そりゃそうだ
*
ある日
ヒゲを剃っている途中
カミソリにカミリソ ....
ふんぐるい・むぐるうなふう・くとぅるふ・るるいえ・うが=なぐる・ふたぐん、
呪文を唱えて、
銀の鍵で夜空の門を開けば、
きっとあなたに出逢うことができる。
たとえば遙かな時間の影の向こ ....
今
君が飛び立つ理由を僕は知らない
君が微笑んでいる理由も僕は知らない
なあ エンキドゥ
この世でやるべき事は僕よりも多いはずだし
この世で愛されているのも君の方だ
....
夜の砂の上の家
花のように動いては止まる
朝になると人は戻り
少しだけ掃除をして
着替えをしては出かけてゆく
昼と午後は暑い
風と風のすきま
....
まず言っておかなきゃならない
これを読んでるあなたは
(あなたが誰であれ)
この雑文における「あなた」ではない
あなたと「あなた」は別人である
筆者と「私」も別人である
まずあなたにこれだ ....
■
poem5
山田せばすちゃん
seba_yamada@hotmail.com
はためくもの
ネパールの
いや、みんながよく知ってるサガルマ ....
黒に白い点でその周囲に黄色な夜から
ベランダの床に灰色になびく簾の影に目を落とし
すると遠くインドの君の呼吸が混じっていたので
ひと思案して 興味のないフリをして東京のあくびをした
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