いざ剣を手に 立ち上がれ
酒場で潰れたオヤジでも
二本足で跳びはねろ
バッヂが何だと跳びはねろ
過去へ未来へ跳びはねろ
ともに誓ったその想い
ともに戦うその絆
勇者の墓で剣を掲げ
....
大寒の深夜
暗い庭で蝉が鳴く
薄い羽根は夜空を映して
灯りがあればきらめくことだろう
放置されたバケツの
冷たい水のうえで
蝉は羽根を広げる
海のにおいの雨
さかしまと笑み
風を赦す
告げるものなく
歴史を失う
黒く 短い道
雪に埋もれた野の向こう
雨がひとつ膝をつく
さかいめ ちぎり絵
....
偽れ {ルビ軽=かろ}く戯言で 誘え 虚ろな涙ども
善人ぶれば大雨で 大地も{ルビ何=いず}れ固まろう
もしも言葉が種ならば
まさか{ルビ真水=さみず}が雨ならば
ただ実になろうと芽を伸ばし ....
長いこと 時間はたった
ずいぶんと 睫毛も 声も 痩せてしまったね、と笑う
それすらも
全部両手で抱えて持ってゆきたい 日常の風景のひとつだった
おぼつかない足取り ....
?.
あなたを
あなたのすてきなところを
一日
大切にする
あなたを
あなたの汚れたところを
裏返して
日に透かしてみると
おかしな影ができるから
その影に指で ....