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忘れてしまった
君の声は
天使の羽根になって

触れたはずの
君の髪は
星空をすうと流れて

あの頃の時間は
ガラスの破片となって
静かに波の音だけが聞こ ....
わたしは
あなたの音楽でいたい
あなたのくちびるがそっと開いて
嬉しそうに口ずさむ
空に向かって呼ぶように

わたしは
あなたの水でいたい
奇跡の泉にはなれないが
乾いた心を潤し ....
(目覚め

君に融けてしまいそうな
早朝の輝き
池の氷がざわめき出す
ほら
滑ったのはピアノの鍵盤
射し込む光の挨拶

  おはようございます】

窓辺から延びる ....
夢幻(まぼろし)のごとく
無常なるはこの世の業なれど
桃の薫りは確かな証(あかし)
移ろいゆく華の舞に
一筆の恋の文(ふみ)散るなかれ

  *

望月の宴(うたげ)  ....
ヴァージンロードを歩きたい
     ――ある難病の女性の話から


歩いてみたい
この道を
車椅子から立ち上がって

遠い道
遥か彼方にあなたがいて

本当は ....
チョコの形は?
と聞かれて
僕は
恋を想い
デザートな時を飾る

チョコの色は?
と言われても
名も知らない君は
黙ったまま
バナナ一本のその日の食事に
ホワイトな明日が見え ....
G線上の旋律を
独りぼっちの風が流している
聴衆は
梢たちの林
純白のドレスを着た君に似て
痩身な それでいて 気高く聡明な

巡る四季に彩られることなく
いつまでも白い壁
ひっそり ....
海と陸に幾つもの水爆が落とされて
夕日が消えてしまった

森林が砂塵に帰して
息が止まりそうになる

人間が
スピンオフエイプの化石として
砂漠に埋められた

世界は焦土に食べ ....
 「人魂」


オイラが死んだときさ
あれ
よく墓場に出るって
あれだけどさ
300Wで光っていたいもんだね



 「ファックス」

置かして
そこ
擱かして
そ ....
パピヨン。
華の世界を。求めて。飛び回る。
紅い。蜘蛛の糸。に囲まれた。夜の華。
満月から。垂らした涎。が呻く。

パピヨン。
黒い管。が伸長する。甘い蜜。
興奮と。恍惚が。摩天楼の ....
午前一時七分

   ごらん
   粉雪が降っているよ
   まるで天使の羽が舞っているように
   今は
   僕らだけの窓辺
   君と一緒に過ごしたクリスマス
   最初の告白
 ....
 
Moonlight
さっきまで聴いていた君の声
月に浚われた気がして・・・

確かめたくて
電話してみたけど
月まで電波は届かなかったみたいだね


Moonlight
いつ ....
 雪

       乱太郎 作

雪がひらひら舞い降りて
少女の耳元
静かにささやく
――ごめんね
  冷たいでしょう

手のひらの上で
溶けていった雪に
少女 ....
わたしは秋に還る

いつから此処を
ふるさとと呼ぶようになったのだろうか

紅葉した楓の葉を見て
ああ やっと きたのだね

忙しかった夏の終わり
(それはあまりに急ぎ過ぎて)
 ....
僕はよく夜になると
言葉とにらめっこします
地球の重さとどちらが軽いか
形容詞と助動詞の相性は
お笑い芸人で誰が面白いか
最後に泣くのは
決まって僕のほうです

僕が眠りに就くと
 ....
「満月に吠える」

夜中眠りに就いて初めて裸を曝す
歪んだ時系列を跳ね跳び
活きた清涼水を次から次へと浴びる
そして吠える
自分の闇に悲しく浮かぶ
黄色い満月に



「手紙」
 ....
こうべを垂れて
風を避けるように流れ流れ
赤ん坊のように
そっと
土に抱かれる
黄緑色の葉

子指くらいの蕾の中で
水脈の子守唄を聞かされていたとき
僕は冬の海の枕木だった

 ....
陽射しが強く射している
この昼下がり
僕は
あなたに会いたくて
空を見上げています

もしかしたら
雲のじゅうたんから
悲鳴を上げながら
さかさまになって
落 ....
太れ

太れ

君はもっと大きく
君はその存在感をもっと示せ

ぶくぶく

ぶよぶよ

君 ほんとうはこころ優しい
君 ほんとうは繊細な感性を持っている

おおきく
 ....
君の願いは僕の夢
君の喜びは僕の楽しみ

太陽が与えてくれたものだから
小鳥が聞かせてくれたものだから

君の泣き声は僕の涙
君の怒りは僕のいたらなさ

月に落としてしまったもの ....
私の悲しみが
雪となって落ちてきた
ひらひらと
黒い髪に休むように
静かに
手のひらの温もりに迷い込むように

いつまでも
止まない
白い悲しみ
どこまでも
染めていく

 ....
風が笛を吹いて
こっちにやってくるよ
子どもたちを
さらいにやってくるよ
どこに連れていくつもりさ

風が太鼓を鳴らして
こっちに向かってくるよ
こどもたちの帽子を
さらいにやってく ....
覚えてないよね

いきなり夜泣きして
いきなりおしっこ
いきなり高熱だして
いきないお寝んね

こっちの都合なんて
全くお構いなし

幼稚園に入る前にすでに家出娘
一日デパー ....
流れ行く空
ぶつぶつ言って
若気の香り漂わせた
老木が凛として立っている
潮風をなだめるように
夢の葉を揺らし続ける様は
天使の翼の羽音
嵐の夜も
水不足の季節もくぐり抜け
言葉の種 ....
 
コートを着たまま
(冬ごもりしていた)
見せかけの夏
蝉の鳴き声が死んでいた

都会の片隅で夏の亡霊と戯れるが
酔いどれの快楽だけが紅潮して
海辺を闊歩していた
煌めく夢が泳ぐこ ....
木漏れ日から漏れたような
あなたを愛してみたい
ヒヤシンスの花のように
あなたを信じていたい
画家が描く睡蓮は光りに包まれて
沼の底まで生きている
そこは何処にあるの
額に収められたあな ....
凍える意思

凍えている
薄暗い寒さに怯えて
いつしか低体温症になってしまった
もう
感じることさえ
ひたすら延びる氷柱

赤だとか黒だとか
色彩に言葉はあるというのか
芥子の ....
妖言の使者顕われて
戯れる闇夜のひととき
濡れる息使いを殺し
桃源の森を散策する

    (ここには
     あなたとわたし
     しかいない
     わたしとあなた
   ....
拾いに行こう
真紅の言葉が落ちている
公園のベンチの下へ
優しさ枯れないうちに

拾いに行こう
蒼色の言葉が押し寄せる
人影のない海辺へ
想い出浚っていかれる前に

拾いに行こう
 ....
ちょっとプラス1だけ
優しくなれたらいいのに
小数点以下は歯切れが悪いので
やめたいです
9.9999・・・・・・は
背中が痒くなるので
もっと嫌です
1がいいです
2は僕にはきつ ....
未有花さんの乱太郎さんおすすめリスト(298)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
忘却- 乱太郎自由詩10*10-6-4
- 乱太郎自由詩15*10-5-24
- 乱太郎自由詩1010-4-14
春宵夢中- 乱太郎自由詩8*10-4-4
ヴァージンロードを歩きたい- 乱太郎自由詩11*10-3-25
チョコレート- 乱太郎自由詩8*10-3-20
G線上のアリア- 乱太郎自由詩10*10-3-10
言うまい- 乱太郎自由詩13*10-2-23
人魂- 乱太郎自由詩8*10-2-14
パピヨン- 乱太郎自由詩6*10-2-13
アヴェ・マリア- 乱太郎自由詩15*10-2-3
Moonlight- 乱太郎自由詩1010-1-25
- 乱太郎自由詩1510-1-15
還る- 乱太郎自由詩1210-1-14
にらめっこ- 乱太郎自由詩11*10-1-4
満月に吠える- 乱太郎自由詩15*09-12-20
残り葉- 乱太郎自由詩12*09-12-15
干さずに- 乱太郎自由詩14*09-12-10
逞しき- 乱太郎自由詩10*09-12-5
乙女の祈り- 乱太郎自由詩10*09-11-30
悲しき雪- 乱太郎自由詩9*09-11-25
- 乱太郎自由詩16*09-11-20
ポケモン- 乱太郎自由詩9*09-11-15
ある人へ- 乱太郎自由詩10*09-11-10
冬ごもり- 乱太郎自由詩11*09-11-3
何処- 乱太郎自由詩9*09-11-2
凍える意思- 乱太郎自由詩8*09-10-31
言霊- 乱太郎自由詩9*09-10-26
行こう- 乱太郎自由詩8*09-10-21
プラス1- 乱太郎自由詩9*09-10-16

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