繰返してはいけないと思っていても
繰返してしまう
それはちょうど悪戯っ子が
すぐにばれてしまう悪戯を繰返すのに
似ているのかも知れない
かまって欲しいわけでもないし
誰かに判って欲しいわけ ....
夜間歩行 夜間歩行
昔ほどの新鮮さを無くし
ただ暗い夜道を歩くだけの行為に成り下がった
愛が全てだと信じていたあの頃は
夜道の全てが新鮮だった
金が全てだと思う人間に成り下がった
最早煙草 ....
{引用=あなたはいつも
あなたらしく
わたしはいつも
いったりきたり}
鈎針で編んだような想いが
届かない
レースのように絡まって
空しい
ほつれた思念が断ち切られる事を望む
シ ....
私たちはこれから
一人で歩いていかなければなりません
今いる場所はとても安定した
自分にとって慣れたところ
でもここにいては
ここにいるだけの人です
ここにいる人から
ここにいた人に ....
暑い
日常を紡ぐ事が
半ば義務となり
私をジワリと浸食していく
拒み放り出したくなる気持ちや
上手くやりこなしたいというプライド
足場がぬかるみ
息が詰まった
....
押入れの中で目覚めると
いつものように優しくなってる
手も足もおもいっきり伸ばして
指先の細かい部品までもが
思いやりに溢れている
感謝の言葉は誰に対しても
正確に発することができ ....
いつまでも気付かなければ良かった
と思うことがある
熱帯夜の寝苦しさに目をふと覚ますと
わたしの知らないおとこのひとが
わたしの横で寝ていて
二つ並んだお揃いの枕と
ふたりで寝るには狭いベ ....
同じ病室のイノウエさん80歳は
背筋がピンと伸びていた
検査入院で退屈だからと
廊下で体操していた
ら、
やっぱり、看護婦さんに怒られていた
イノウエさん80歳は
80年生きてき ....
歌えない言葉を
旋律に乗せて
何もない黒に
色を飾る
踊る指が
溶けてしまうまで
永遠に、永遠に