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冴え渡る青一色のそら
家々の屋根は
くっきりと尖り

わずかに色合いの違う木の葉も
それぞれに自己主張する

一枚一枚のさようならが
鮮やかに翩る
秋の日の真昼
かぜが
ここよここよと
ささやいている

こっちだこっちだと
よんでいる

どこ?

ぼとぼと
がさがさ
どんぐりが落ちるたびに
音が
響きわたる

響きが増殖して
沢 ....
その靴は私の足にあわないので
履くたびに痛みが増しました

1日その靴を履かなかったら
少し痛みがやわらぎました

どうしても
その靴をはきたかったので
翌日は我慢して履きました

 ....
冷たい雨が降り続く
冷たい雨が
靴を濡らす
季節は落ち葉の底深く
沈むように眠りに落ちる
望みは断たれ
願いは口を噤む
もう金輪際
雨が降り止むことはない

濡れた落ち葉は断定す ....
荒んだ気分に吹かれているのも
快速電車の乗り心地です
時に青白い猫が追い越して行くのも新鮮
手放しで夜道を直進するも悪くない
見通しは甘くありません
集会に行くのだとばかり思っていたら
対 ....
たとえ
風化した夢の流砂に足を捕られ
概念の骸に
躓いても
滴る汗や粘る唾液
ではなく
目尻に薄く滲む涙に
遠く虹を映し
地の底に匿された
泉を探し
彷徨う一頭の駱駝が
貴方であ ....
もう一度
巡り会えると思っていた
例えば
白い窓枠の廃校舎
花壇
の隅に埋めた
解剖のフナ
誰かが拾ってきた小鳥
教室で飼っていた金魚
アコーディオンを弾いていた先生
転校していっ ....
背中から滲み出ていった
粘性をなくしさらさらたあいなく
細胞膜を圧し拡げ
やがて満ちてくる
潮の匂いを
含む泥水

糸は震えず
笛は鳴かない
風が吹くたび
飛ぶ 砂の荒らさ
腰か ....
身の程知らずとか
自惚れ
自己満足と言われることが
そんなにも
辛いので

君が背負ってきたのは
身を隠すための
大きくて重い
空っぽの自尊心

翔ぶことも
大洋に漕ぎだすこと ....
密着する
二枚の硝子の間に
挟まれ
光を透す
スライスされた脳細胞

彩色を施され
プレパラートになった私を
沢山の私達のあいだに
並べる
ゴムの手袋をはめた指

皮膚の記憶を ....
純度だけは
高かった

未熟な幼い
私の愛を

貴方は
シャーレに入れ
蓋を被せて
純粋培養しようとしたから

それは
純度の高いまま
根深い憎しみに
変貌しました

 ....
9月の朝には
怒りの帆を揚げた船が行く
9月の夜空には
羽ばたきをやめない鳥たちが
どこまでも転げ落ちていく

お前は赤いサンダルで
落ち葉を何枚踏み躙ったか

9月の朝に
僕は卑 ....
逃げている
追いかけてくるものから
ひたすらに逃げる夢

スローモーションで
お決まりのように
足が重くて
だるくて
走れないのに
すぐそこにまで
迫りくるものから
逃げている
 ....
書けないときは
過去作でもなんでも
コンスタントに毎日投稿し続けて
さくさくお茶を濁しつつ
ポイントだけは
こつこつ稼ぎたい・・と
いよいよポイント依存症になりつつある
という自覚はある ....
誕生日だね
おめでとう

生まれてきてくれて
ありがとう

そして今日まで
生きてきてくれて
ありがとう

君の愛する家族と
君を愛する友人たちのすべてに
ありがとう

い ....
山形のだだちゃ豆をいただいた
採れたてを宅配便で送ってくれるので
翌日には届くそう
鮮度が落ちないうちに
すぐ茹でて食べてね
お裾分けするなら今日中に

すぐに小分けして
おつきあいの ....
(1)

変わっていないとあまり言われると
複雑な気分
私だって歳月をかけて
自分を磨いてきたんだし
それなりに成長してきたつもり
ポケモンでいえば超進化形ぐらいには
なっている ....
その虫は
どこからともなく現れて
花に潜り込んで喰っている
払い落そうとしても
逃げもせず
しがみついて
貪り喰っているので
憎らしい
しかもとても醜い虫で
気持ちが悪い
その虫の ....
心細さを擽る風が
お腹の底を吹いたかと思うと
今朝からは

おびただしい数の赤い蜻蛉が
突然現れたにしては
脅威的な確率の高さで
ペアを組み
次々に風を横ぎっていく
二匹ずつきちんと ....
私の長い名前を
思い出してください
雨が降り続く日に
倒された草花や
咲かずに腐る蕾の声が
聞こえた気がしたら

私の長い名前を
呟いてください
風が吹きやまぬ日に
ちぎれた花びら ....
ケイコさんは
帰る家を探している

いつか住んだことのある
川の傍の古い洋館
蔦が壁一面を覆った
赤いトタン屋根に
所々塗りの剥げた
白いバルコニー

夜になると屋根裏を鼠がはしり ....
蝉は喚いているのだろうか
虫に生まれたわが身を嘆き

いや むしろ
祈り続けているのだろうか
来世の至福を待ち望み
朝、昼、夜と、勤行を欠かさず
一心不乱に経文を唱えた
信心深い祖母の ....
美しいうたは書けません
美しいことを信じないから

優しいうたは書けません
優しい心を持ってないから

明日には一本の木になって
いつか伐り倒されるまで
風に吹かれて泣いていよう
蝉 ....
並ぶつもりで
並んでいるのではないし

何億光年も離れた小さな星の住人が
語り伝えた
神話など知らぬ

集まって
輝いているように見えても
それぞれ
果てしなく遠い

線でつな ....
すごく綺麗な声がしたので
見上げると
すぐ近くの
電線にとまっていた
小首を傾げては
同じリズム
同じ音程
同じ歌詞で
繰り返し歌っている
私には
聞き取れなかった
何て言ってる ....
おかあさん覚えていますか
私が生まれた夏の夕暮れ

たった一枚残る写真に
疲れ果てやつれた様子の
寝巻の母に見守られ
同じように疲れた顔の
小さな赤ちゃん
夏のお産は大変だったことでし ....
やがて夕闇は
音もなく
グラスの底に流れこみ
溢れ
私の手首をつたい肘から
滴り落ちて
螺旋階段の手摺りを濡らし
滑り落ち
白い
石畳を徐々に浸食しながら坂道をゆっくりと
流れ
 ....
僻み根性のかけらも持っていない人の
笑顔はほんとに美しい
心まで透き通ってみえるよう
周りの人まで
幸せにしてしまう

あなたは日差しの中に咲く
どんな花にもよく似合う
あなたが少しも ....
果てしない思考に明け暮れる
無為徒食の存在ではないと
間違いなく
世界に貢献しているのだともいう
だがそれは私の意志ではない
決定でもない
私の居るところに
豊かな命の繁栄があると
言 ....
小舟のようだ
夕闇を漕ぎ進む
君だけが
それを孤立と呼ぶのなら
力を込めて
一漕ぎ
ふた漕ぎ
頑なに握る
黒錆びた銀のオールの先から
反転しながら
零れる飛沫は
やがて発光する蒼 ....
北大路京介さんのLucyさんおすすめリスト(296)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
透明度- Lucy自由詩17*14-10-20
山の秋- Lucy自由詩13*14-10-19
新しい靴- Lucy自由詩17*14-10-12
冷たい三日月- Lucy自由詩12*14-10-5
夜道で猫に会う- Lucy自由詩19*14-9-28
あかい砂漠に- Lucy自由詩13*14-9-25
帰郷- Lucy自由詩15*14-9-25
廃船- Lucy自由詩9*14-9-25
蝸牛- Lucy自由詩12*14-9-19
コレクター- Lucy自由詩12*14-9-18
培養- Lucy自由詩19*14-9-17
9月の朝に- Lucy自由詩11*14-9-17
逃げる- Lucy自由詩19+*14-9-11
ポイント依存- Lucy自由詩12*14-9-10
誕生日___(親愛なる友へ)- Lucy自由詩13*14-9-6
鮮度- Lucy自由詩17*14-9-1
同窓会- Lucy自由詩13*14-8-28
独裁者- Lucy自由詩17*14-8-21
アキアカネ- Lucy自由詩18*14-8-18
私の長い名前を- Lucy自由詩14*14-8-11
特急電車は警笛を鳴らし- Lucy自由詩12*14-8-9
夏の歌- Lucy自由詩17*14-8-7
美しいうた- Lucy自由詩12*14-8-5
プレセペM44- Lucy自由詩18*14-7-30
みたことない小鳥- Lucy自由詩13*14-7-24
7月生まれ- Lucy自由詩17*14-7-21
夕闇- Lucy自由詩1314-7-18
- Lucy自由詩16*14-7-13
題名を当ててください- Lucy自由詩18*14-7-12
熱帯魚- Lucy自由詩11*14-7-7

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