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思い出の残骸が
懐かしさという形で
たむろする畔
平気な顔で笑えるようになった昔を
織り交ぜて偲ぶ時間は
秒針に静寂を傾けながら
絹を編み始めた


繊細さのたゆたう
か細い枝を広げ
撫でる髪
面影を ....
辿る旅路の道端に
思い出の花が咲いていた。

幸せに咲いた花は枯れ
苦さにつけた蕾が揺れていた。

“幼さを悔いても、道は繋がらない”

本能的に身に付けていく術は
美しいばかりに溶 ....
柔らかに
穏やかに
緩やかに

流れて
流されて
せせらいで

途絶えることのない
序章の語らい

四季を幾重にも織り
魅せられてゆく背景を
美化することなくそのまま
鮮明に映しだし
時代を縫ってゆく ....
光りを纏い取り戻していく

近い記憶の

無邪気と純粋


瞳に映る輝きに
洗われていく心

今は半分しかない

あの頃のわたし


透明なはずの七色の粒を集めて

 ....
とおい空を
求めたりしない

ただ

「綺麗ね。」と
微笑んでいたい

この空に
問いかけたりしない

ただ

「瞳だけでも触れさせて。」
そう呟いて泣いていたい


 ....
全てを

全てを白紙に出来たなら

頭痛の晴れない日中を
捨て去り忘れて眠れるのにね


目が合って

すぐに逸らして何事も
無かったように振る舞えば

報わぬ恋は夢物語


簡単に拭えない

築いた ....
絹のような糸を編み
かざした月光下
浮かび上がる紡ぎは
運命を掬う


闇に差し出した孤独
降り注ぐ雫は
伝うことを忘れて
刹那を反射させていく

命を織り
月の淡さをたぐりよせ
揺れる生糸
そよぐ星 ....
コノ先ニ
貴方ガ イル

眺メテ
見ツメテ
瞳ヲ閉ジル

同ジヨウニ貴方モ
コノ虹ノ先ニ
私ヲ想ッテクレタナラ
果デ二人ハ
繋ガレル


心ノ行キ交ウ橋
言ノ葉ヲ乗セ
確カメ合ウ契リ

『愛スル人ハ ....
新緑の赤らめる
夕暮れの畔
終わろうとしている黄金の陽が
出来事を染め上げていく


水面で月が戯れる
影絵のようにたなびく振動

弧を描きながら
擦り寄せた声
求愛の儀式


どこまでも響く愛の歌を ....
わたしは、

ここに。

いつでも

傍に、

あなたが

見つけられる位置に

いるよ。

だから、

安心して

眠って。


夢の中で会えたなら、

 ....
雨音は優しく
掌に溶けていく
頼りない指先を震わせながら
包み込む無機質を織っては
瞬間を紡いでいた


蒼が泣き
灯りの落ちたアスファルト
落ちた星星が還る頃
力なく映す街灯の柔 ....
愛していた日々を薫りに変えて
砂は静かに落ちていた

トキメキを含ませた粒子は
弾けることもなく
ただただ軟らかに流れているだけで
緩む頬が戸惑いに
くすぐられた

何気ない言葉と
絡み合う瞳
懐かし ....
月の存在が

距離を

長い夜を

埋めてくれるんだ


薄曇に霞み

弱く垂れた”償い“

風に吹かれても

この手に掬われるように

緒を惹いて

溶け込んでいくんだ


二人を見失った

ひとり ....
故郷を
遠くに思いて
見る空に
七色の橋が
瞳を捉えた

さっきまで雲が
涙を溢していたというのに
風にくすぐられた頬を
照れくさそうに赤らめながら
陽射しを漏らした


足 ....
幾時を重ねたなら

無色に染まれるのでしょう

幾風になびかせたなら

虹色は澄みわたるのでしょう

抱えきれないほどの罪と

背負いきれないほどの罰を

幾雨に溢しても 尚 ....
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