100数えてから目を覚まそう
あともう少しだけ
絡まるシーツの滑らかさに
この余韻に浸っていたいと思う
目を覚ませば
大量の仕事が待っている
あと100 数えてから起き上がろう
もうすぐ ....
夏休みにしか帰らない
実家の銭湯には
青い富士山の変わりに
緑のペンキが色あせ
ボロボロに古びた
一匹の龍の壁画が
どん と
風呂場一面を支配している
田舎のせいか
夏場 ....
地平線を隠してしまうときの
きみのつま先が好きだよ
肩甲骨を両手でまさぐりながら
そう 僕は小鳥も気がつかぬほどに
ちいさくつぶやいた
地平線が見えないなんて
くだらない永遠なんか ....
細い銀の糸で田園は縫われた
少女は短い休み時間に少しだけ眠る
雷鳴が布をいっそう白くし
指貫きを嵌めたままの指が
ぴくりと動く
エメラルドの長靴
両足で小さな湖にダイブ!
見上げる階段の先
そう、あれはお母さん
足跡が小さくて
雨粒も小さくて
ルビーのミュール
片足で深い海をジャンプ!
見下 ....