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一日の仕事を終えて 
日誌のコピーをシュレッダーにかける 

箱の中に吸い込まれてゆく紙 
粉々になってゆく一日 
見下ろす私の影 

産声を上げた日から今日迄の 
私の年譜をシュレッ ....
夜が明けて 
窓から朝日が射し込むと 
目の前に 
猫背の暗い男が両腕を{ルビ垂=た}らし
立っていた 

「 私ハ生キル事ニ疲レタ 
  アナタノ生霊 
  アナタガ誰カト浮カレル時 ....
単調に繰り返される無数の足音の渦の中で、
希望を見失った盲目者は歩道を歩いていた。 
朝の足場がやけに固い。 

ガラスの壁の内側にはふたりのマネキン。 
{ルビ何処=どこ}かに顔を落とした ....
リルケはトルストイの家を訪ねた。
彼の家は、家庭紛争の最中であった。

( 伯爵は、握った杖を叩きつけ・・・ 

眉を{ルビ顰=しか}めて玄関へと歩いて来るトルストイ。 
リルケの肩に手を ....
立ち位置を、探している。
いつまでも見つからない、
足の踏み場を。 

もしくは、
消えてしまった君の幻を
抱きしめる、
世界の中心を。 

人波の川が流れゆく
この街の中で、 
 ....
小雨の降る夜道を歩いていた。
ガラス張りの美容院の中で
シートに座る客の髪を切る女の 
背中の肌が見える短いTシャツには

「 LOVE 」 

という文字が書かれていた。 
 ....
私とあなたの間には 
いつも一枚の窓があり 
互いは違う顔でありながら 
窓には不思議と似た人の顔が映る 

私とあなたの間には 
いつも一輪の花の幻があり  * 
互いの間にみつめると ....
私は無人の都市を歩いていた 
 
見上げた無数の窓の一つから 
青い小鳥が堕ちて来た 

{ルビ掌=てのひら}で受け止めた
{ルビ痙攣=けいれん}する小鳥の青い羽は 
灰色へと変色し 
 ....
夜道を一人歩いていた 
道の先に立つ街灯が 
{ルビ辺=あた}りをほの白く照らしていた 

街灯の細い柱に{ルビ凭=もた}れると
地面に伸びる
薄ら{ルビ哂=わら}いを浮かべた 
私の影 ....
今夜 私には 
逢いにゆく人がいない 

孤独な夜の散歩者は
アスファルトに響く雨唄と 
ビニール傘に滴る雨垂れの 
二重奏に身を浸しながら 
果て無い雨の夜道を{ルビ彷徨=さまよ}う  ....
Rin Kさんの服部 剛さんおすすめリスト(70)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
月夜- 服部 剛自由詩13*06-7-14
明日へ- 服部 剛自由詩11*06-7-9
路上の影- 服部 剛自由詩5*06-7-3
「街路樹を往く人」- 服部 剛自由詩6*06-6-28
「空」を抱く人_- 服部 剛自由詩20*06-6-19
「汚れた足」- 服部 剛自由詩21*06-6-14
傘を差す人_- 服部 剛自由詩21*06-6-9
「窓」- 服部 剛自由詩9*06-6-3
街灯_- 服部 剛自由詩11*06-5-28
夜の散歩者_〜_反射鏡を探して_〜- 服部 剛自由詩24*06-5-26

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