ぼくは十代の頃に少し詩を書いていたのですが、それは数年で終わり、その後は十数年間詩作から遠ざかっていました。ふたたび詩を書くようになったきっかけは、十年ほど前、はじめてパソコンを購入し、パソコン通信の .... 左腕だけが鋏に火に触れる



指五本喰らうべくして音喰らう



月尽きて地に声低く骨の笛



水滴をはらうが如く己れ斬る



塩を越え空の辻 ....
遺伝子の螺子が切れたと誑かす



学部長もう迷宮が足りません



ぼんやりとして逆流を踏み外す



止むを得ず総人口に含まれる



この石はあと何時間もちますか ....
早朝に剃刀を買うコンビニで 剃髪用です 袋いいです


昼下がり主婦がミシンを踏む音は 人を撃ち抜く練習に似て


夕暮れが鼻血のような色してた 鉄のにおいが漂って、冬


 ....
人身事故開脚
あなたなんでバレエ
電車の中で眠って
あなたなんでドア
辞めても辞めても連結する車両
ふと目を覚ますと汗だくだくで
額を拭う
何かが剥がれる
あなたなんで肉 ....
トマトは青くだんだん赤くなる
形は流線型
上から見れば緑の星が見える

トマトはピカピカツルツル
かわいいんだよね
火であぶって水にいれれば光が肌に拡散
良くみてみたくなるよ
維管束が ....
彼は笑っていた
唇が裂けるくらい口を開けて
顔全体から声を飛ばすように
笑っている
誰もいない砂浜
荒れる海に向かって
笑っていた


空が崩れ落ちる程に声を荒げながら
腹を抱え目 ....
暖房やあなたは紐の多い服
 
おじさんは生きてって言う冬の蝶
 
朝礼の真中を進め砕氷船
 
冬眠や父は微妙に膨らんで
 
着ぐるみの覗き穴から初景色
 
袖口がほんのり臭い春隣
 ....
 「新体詩抄」(明治15年)の序文は日本伝統の和歌や俳句からはなれ、平俗な日常語による自由詩への道をひらく契機をはらんでいたが、その実作は七五調中心の文語定型詩であった。それも作品の完成度からいうと、 .... 山国で育った


目をとじると
どこまでも青いものが広がる
海だった


そうやって彼は
ときどき山を越えた


どど〜んと鯨になる
風のように
しなやかに両腕を伸ばし
 ....
 詩人は実のところ職業ではない。農民が作物を売って生活費を得るように、労働者が労力の対価に賃金を稼ぐように、詩を売って生活するわけではない。そんな人間は少なくとも私の周囲にはいない。どこかにいるのかも ....  詩誌「あんど」8号に掲載された井川博年氏の「期待しない ――若い詩人への手紙のようなもの」と題する文章は、これほどまでにひどい文章を読んだのはいつ以来であるか思い出せないというくらいにひどい、長年に ....  TVなんかをみていると、どうも生き物の価値と言うのは、賢さだとか優しさだとか可愛さだとか美しさだとか、そういったものであるらしい。
けれども私の短い生で、今までであった生き物の中、最も尊いと思えた ....
アリははたらき者だって
みんな思ってるのかな
たぶんサボってるやつ、いると思うよ
えさをさがして歩いてるときに
まよったふりして
石のかげで休んでたり
けびょうつかって
すのなかでまる一 ....
電車の好きな少年だった


窓のそとを
いつも景色を走らせていた
乗客はいなかった


やがて彼は
景色のなかを走った
走りつづけた


いくつかの景色をつなぐと
電車にな ....
(おおい)
鳥たちよ
銀鼠の朝に踊る鳥たちよ
何故そんなに楽しそうなのだ
おれはこんなにも憂鬱であるというのに

この旋回には意味があるんです
あなたには理解できないでしょうけど

 ....
アーモンド舌噛んじゃった冬日かな  雪雲が切れたようだ。陽が射すと季節が春へむかっているのがわかる。公園の駐車場で休憩としよう。座席を後ろに倒して窓をすこし開ける。エンジンを止めてガラス越しの青空をピラーで切り取ると鳥のさえずりが聞こ .... 噴水のそばでは
アビリティーが無効になります
仕事の話はやめましょう
大声で電話しながら歩いている人
あなたの内側を掃除したい


 2004年11月23日制作の上記「噴水の話」から、昨 ....
マシンガンにチョコレート詰めてぶっ放す発情都市への宣戦布告
マシンガンにチョコレート詰めてぶっ放す蜂の巣になる君が好きでした
マシンガンにチョコレート詰めてぶっ放すたやすく好きとかいうなばかもの
 ....
現代詩フォーラムの
はじめましての投稿欄に
小川 葉さんの投稿があった
同姓同名なんだなあと思いながら
投稿内容を見ると
すべて脈絡のない
アルファベットと記号の羅列で
ウィルスコードの ....
防水が付された言葉の鈍角が扉を叩いているのを見ていた


ロシアンティー陶器の縁が欠けていて言葉は絶えて積もる骨の春


精巧なデコイを彫った。単音の別離はかちりと錠を回した。


 ....
知らない町をゆく
晴天が聳え
すかんと何もかにも失せている
なるべくうまく置きざりにされて老いぼれたい

乾きたい乾きたい ああ 
かあ わ きたい の
曲がりくねった坂道むちゃくちゃに ....
黒鍵の押されて戻る五月闇 
 

桜桃忌知らない人と手をつなぐ
 

火取虫それは愛かもしれないし
 

まっさらな手首でかきまぜるプール
 

かさぶたのやわくなるまで水 ....
 
 
あまりに静かなので
どうしたものか
耳を澄ますと自分が
階段になっていることがわかる
踊り場には
温かい春の光が落ちて
多分そのあたりに
思い出はあるのかもしれない
遠くで ....

朝起きたらまず
しゅろの箒で部屋を掃き出す

すると部屋の隅々から
夢の中で捕まえそこねた小人や
夜のうちに死んだ蝶々などが
硬くつめたくなって出てくるので
プラ ....
さかなやさんがやさがししてる
やさしいおさしみつくるひと

やさいやさんがめさいやうたう
いざやいざなえやそのくに

ささらえおとこはきにさわる
ささゆりささやくささめごと

ささら ....
入力している最中からカタカナ英語も、日本語も
例えば「た」と打ち込んだ時点でそれで始まる文字、意味の表示が始まります。
語呂合わせやら文字あわせで便利だったり、和製英語の検索も出来て便利です。
 ....
そういえば。
と、思い出した。

子供の頃、歯を投げたことを。
祖母に何かを願って投げろ
といわれ、"冷やし中華"と言った気がするのだが
いつ、歯の効果があったかは未だ ....
夜毎に骨が軋んで痛いと泣く妹に
医者は一言
「大人になる痛みだよ」と言った

八十過ぎの老女がやってきて
おんなじことを言ったなら
彼は一体
どんな返事をするのだろう

大人になった ....
渦巻二三五さんのおすすめリスト(190)
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