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もう
おしまいにしよっか なんて
言わなくてもいいことは
空へ 空へ

さみしさは
出来の悪いコピー機みたいに
あやふやなものが
伝達されない

寒いね
寒さだけが本物だ

 ....
ねえ。ちょっと思ったんだけど。聞いて聞いて。
世界は2種類の人種に分けられるんじゃないかなって思うんだ。意図災害に遭った人たちと自然災害にあった人たち。

自然災害。洪水とか噴火とか、そういった ....
私たちは独房だ
私たちはセルロースの
薄い被膜で隔てたままの

私たちが抱き合ったり
やわらかな場所
探し当てたり

セル
私たちは独房だ
世界は私を番号で呼ぶ
間違いではなく
 ....
斜面を切り分けて
父の家が建つ
小さな

直方体を
重ねただけの
たぶん
遠い質量の

かたちのないたましいを
とどめおくために

ほっとした表情で
母は告げる
これで
 ....
私の
私の良さを
文字にして
巨大なテロップで

渋谷の
新宿の
オーロラビジョンの隅々を

流れろ
流れゆけ
白地に赤の
強い文字で

意味よ
私の知らない
生きる価 ....
{引用=
(光を常に浴びて変われ 
  きみという緑の輝きの)

(そのうすい葉脈のすみずみまで満たせ 
  それがたとえ何かを)


おぼろなる
季節は過ぎて

五月
つつ ....
私の
心の半分は
麻痺しているので
触れないでね

痛い、とか
冷たい、だとか
そちらの側では
感じられない

ただ
ぴりぴりとしびれるような
ここでない
どこかの空の

 ....
指は
君の小さな生き物だった

どこか
遠い異国の調べみたいに

時おり
弾むように歌ってた


君が僕の指を食む
君が
少し子供にかえる


遠いね、
   
とだ ....
真夜中。わたしはシンクの前に立つ。わたしの右手にはナイフ。左手には、先輩からいただいた、いかにも高級そうな白桃。

何をかくそう、わたしは白桃が大好きである。薄い皮を剥いだあとの、あのけば立った白 ....
あなたは私を見抜いてるでしょ?でも私は気にしない。

自転車で並んで走るっていうのはいい。歩道を並んで走るととっても迷惑でごめんなさいって思う。

自転車で並んで走ると手をつなぎたいって思って ....
とむらいの儀式には
いろいろあるらしい

風に流したり
星に浮かべたり

鳥についばまれる
それも自然だ

骨を
石に混ぜて焼く
というのもあるらしい



鈴にして欲し ....
すべての作品は、過去。

自分は感情という生き物が好きだ。でも、どんな感情も結局は過去で、文字にした瞬間、それはもう古代エジプトの遺跡と同列の過去の遺物。

あるいは。表出ということ自体がなん ....
ツバメが
車庫を低く飛び
チチッ
チチチッ

ふるさとは
ツバメの里だ
雨上がりの透明なそらを
自在に

いつだったか
納屋の真ん中に
ツバメが巣をつけて


それも仕 ....
以前、「しゅき」っていう作品を書いたことがある。

  *  *  *  *

 「しゅき」

   あなたの胸に頬をあずけ
   うっとりと夢見心地で
   すき、って言おうとしたん ....
何もかもがいやになって
下を向いて歩くのだ

メールを
打つふりなんかして
詩を書いたりしちゃうのだ

幸せな人は詩を書かない
というのは本当です
だけど
私の不幸など
ありふれ ....
大切だから
追いかけない

また
逢えればいいねって
メールした2回とも
返事がなかった
だから

その話はもうしない

どうか
私の存在が
あなたの負担に
なりませんよう ....
先輩が急逝した。

スキー場で倒れたんだそうだ。ドクターヘリも飛んだらしい。まだまだ、これからというときに。

先輩が主催していたメーリングリストがある。会員は2500人。毎日の膨大な投稿に、 ....
わかんないけど。

食べていい?
ピアノ線で結ばれた
あなたの希望
私の誤解

でたらめに
あなたがはじく

私たちの
無数の意味が
夕暮れの
部屋に満ちる

他愛ないカーテンが
ふたりを
窓から避けてゆく ....
母さんの作ってくれた焼そばには
キャベツばかりがあふれていた

いう詩を描こうとして

母が
焼そばを
作ってくれたことなどないと
唐突に気付く

コウちゃんはというと
正確に ....
君の手が
とても冷たかったので
重ねて

すごいですね
ゆたぽんみたい
ゆたぽん?
はいー

ゆたぽんですよ
レンジでチンです
あはは
なんとなくわかった

あったかくなり ....
劣等感は持つだけ無駄だった
てか
これ以上は持てないのだ
表面張力で
あふれる寸前のコップみたいに


あふれてみたら
たいしたことなかった
テーブルが少し濡れました
みんなトゲ ....
君が
君が夕暮れならいいのに

ゆるやかに
侵食される
雲の隙間ならいいのに

そうして
一瞬朱に変わり
再び閉ざされる

僕は夜
君は夕暮れ

夜は待つ
夕暮れがゆく
 ....
さみしいと
寄り添うくせがあるので
いつも
ポケットにウサギ

鼻先を
ちょこんと出して
ふさふさの
耳をたたんで

私があまりにも
にこにこしてるので
人は誰でも不思議そうに ....
君って
すんごいスリムだけどさ
場所によっては
そうでもないよね?

そういうと
君は高らかに宣言する

戦争がぼっ発しました!
もう戦争です!
戦争しかありません!
こらこら ....
祖父が亡くなってからずいぶんの時が経つ
お骨になった祖父は白く そしてもろかった

まだ暖かい祖父の骨を私たちは火ばしでついばむ
生きている者を火ばしで持ち上げたりしないすなわち
祖父は名実 ....
それを愛と呼ぶには
あまりに小さすぎたので
今日から
あなたは友情です

矮小なことば
矮小な声
プルートゥ
あなたを
認めるわけにはいかなかった

好きです

ルールは違 ....
Men'sブリン
男の中の男たち、が
たどりつく増量の
たっぷり
とろ〜りクリームの

三拍子
とはなんだ
Men'sブリン
君の求める
男の中の男とは

たっぷり と
とろ ....
影が私だ


私はようやく
私になれる

薄曇りの中で
私は埋没する
私はへらへらと笑っている
気づかれないように


私はくっきりとあらわれる
私が背伸びする 

 ....
八月。

私たちの街は。少し空気が、変わる。
街宣車が増える。黒塗りの車。スピーカーから、流れるテープ。
ツーリストが増える。大型バイクが空気を、揺らして。
外国人が、増える。たいていは年輩 ....
佐野権太さんのuminekoさんおすすめリスト(47)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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セル- umineko自由詩7*09-9-19
帰路- umineko自由詩28*08-10-6
マザー・テロップ- umineko自由詩5*08-9-26
稜線- umineko自由詩9*08-4-20
片麻痺- umineko自由詩7*08-4-5
- umineko自由詩27*07-10-12
白桃- umineko自由詩3*07-8-10
ソーダ水- umineko自由詩12*07-7-22
鈴_葬- umineko自由詩15*07-6-27
逃げ水- umineko散文(批評 ...7*07-6-17
ツバメ- umineko自由詩7*07-6-9
「しゅき」の記憶- umineko散文(批評 ...9*07-6-8
スピカ- umineko自由詩13*07-4-14
春の祈り- umineko自由詩20*07-3-3
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白の質量- umineko自由詩13*06-9-17
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