僕の償いは 食器を洗うこと
僕の償いは お米を研ぐこと
僕の償いは 掃除機をかけること
僕の償いは 洗濯すること
僕の償いは 買い物に行くこと
僕の償いは ....
珍種の鳥を集めた
大学博士の庭の檻のなかに
クチバシがスパナアの形をした
虹色の鳥がいた
わたしは胸のかごの扉のねじが
どこかでゆるんでしまったらしく
風がふくたび
かたりことりと音 ....
東京六畳の部屋から
マンハッタンの夜景が見える
二階の壁際をクルマが疾走していく
世界や夢が見える窓
テレビジョン
僕もその窓の中で活躍できると夢見て
東京に出てきたが
窓の中に入る ....
ぼくの誕生は白だった
白は何事にも弱く
ちょっとした埃でも
すぐに汚れてしまい
“まぶしい純白 ”と言われたのは
ほんの一瞬だった
ぼくは
成長とともに
すぐに
泥水をかけられた ....
あの頃、君に告げられなかったことを今
***
ねぇ、君
冷やし中華を誰よりも早く始めたいの、とはりきる君の姿が僕は好きだったんだ
ねぇ、君
扇風機の首フリに合わ ....
お母さんボクは東大にいきます
やりたいことがあるとか、ないとか
これからは好きなことを仕事にする時代なのだ、と
そんな黄色いハローワークで
幸せになれますか
お母さんボクは東大にいきます ....