今日も飛べない僕がいて
群れなす鳥のかげを追う
いつからこんなに遠くなったの
きっと翼があるのなら
そんないいわけ胸に焦がして
雲のむこうに誰が待つ
空の色がゆれて
風にのって流れる ....
すこし開いた雨戸の隙間
赤い閃光
もうこんな時間だった
のか
布団の上を横切る
夕陽の直線
狭い
うす暗い部屋だから
よけいさみしく
赤 にじんで
世界とのつながりは
....
私はとても小さいので
海を見れば
海でいっぱいになってしまう
私はとても小さいので
空を見れば
空でいっぱいになってしまう
私はとても小さいので
風を匂えば
風で ....
夜は とても 美しい。 何時だったか なぜ そんなに よるが すきか 聴かれたこと がある。よるは 地球は ほうせきになるんだ 。うちゅうに ひとつしかない せいめい の ハハ 。 ぼくらは この ほ ....
好きだから、近づけなくなる。
好きだから、見れなくなる。
好きだから、好きすぎて
好きだから、もう会わない。
....
独りで生きて行けないことがわかっても独りになろうとする。
二人で生きていけないことが分かってもふたりになろうとする。
遠い かこが むねを よぎる 。
....
朝日新聞が降りそそいでくる夕べに
お茶をのもうとして
ぼくは
お茶がないことに
気づいて
原稿をおいて
タバコすった
今日は
出かけなかったんだ
朝から
そうして弱火で ....
貴方の瞳があまりにも
澄んだ色をしているから
向かいあうと俯いてしまって
貴方の爪先ばかりを見ている
眩しいと感じるものが苦手で
目を逸らしてしまうのは
自分の穢 ....
言葉が躓いた先
視界の端で海が揺れる
掬ってみれば穏やかに澄み
浸してみれば鮮やかに碧く
一人一人違う泳ぎ方で
同じ海を泳いでいるのか
僕たちは淡い
孤独と出逢ってしまったか ....
透過傾向にある
あこがれを{ルビ禁=いさ}めて
風と{ルビ心中=しんじゅう}
(危うげに傾倒する風脈)
距離は
あこがれを侵食するのか
もう発生です
雨天決行よしなに
風はどちらか ....
ささやかな感慨もなく手を合わせ
わたしは今日も死体を食べる
星、呑んだ。
だけど
わたし、光らない。
大量のオカユを入れた片手鍋、歩いてウチまで持ってきた君
「たまご粥、食べると風邪が治るって」それだけ言って帰ってく君
鍋を持ち夜道を歩く大男、思い浮かべて涙が出そう
ありがとう。もう ....
チャリンコこぐこぐ おっさんにはねー
きれいで悲しい 思い出がある
もしもまだまだ 俺を好きなら
○月○日 新丸子駅
待っててくれよと伝えたけれど
彼女はとうとう 来なかった
彼女はま ....
恥ずかしい
忘れていたなんて
どうかしてる
生まれたこと