何が欲しい?と聞かれたら
迷わず「勇気」って答えるよ
大きな声でさ
小さく言うんだ
だけどさ
「勇気」を持つ勇気さえないんだ
だからさ
そんなものいらないよ
何が必要ですか?と ....
{引用=昨日よりもまた
いっそう暗い森の中にひとり
わたしの孤独がそうさせるので
見えない人にむかってはなしかける
どうせ見えないのだからと
目を閉じたまま
思いつくままの言葉を語る
い ....
そうして君は
また悲しみを探してくる
見ようとしないでも
見えるなんて言う
君にかかればそこの
太陽に輝いてる木々だって
暑さに泣いている心細い命
君の細い腕を
僕が支えたいの ....
空色から生まれた風が、
少しの遠回りをして やってきて
季節の話をしてくれる
静寂に波打つ風紋の砂の褥
焼けた肌は、夏を貧欲にむさぼり
求めるそれを手にするまで けして 止めようとし ....
{画像=100707203016.jpg}
{引用=
雲の上も
青空の上も
いつも星空
すべてが
星空の出来事 ....
おもしろくねえなあ
そう思いながら
てけてけ歩いていると
おおっ! なんだこ ....
風と分かれて山の頂きを下った
雲に揺られて浮かんでた
ぬくもりに隠れた姿でも
いられなくて
根雪にひそりと 響く
足跡から溶けていく
風は海から共に
重ならないから指をのばし
....
かえろうよ
そう言って風は積雪の氷をはがし
小さな白い頬を撫でた
一瓶の底に這う旅
握りしめる緑の葉づれ
きこえて 忘れて
かえれないよ
そう言って風は積雪の氷を埋めて
小さな ....
十二月の
さみしい水の底から
きみのささやきに
耳を澄ませる
ふるえる感情の
ひとつ ひとしずく
その波紋
その不自由
どうして人は
急ぐのだろうね
日時計の影が
伸び縮 ....
日長の夕暮れ
優しい風が吹いている
すやすや
泊まり木の 揺れる
若葉は しっとり
シロツメの葉に ひしゃく星の
ぽつり
?.
星を
呼べるんだね
あのロバ
ほら
また流れたよ
願い事三回は
いじわるだね
静かにしていよう
叶わないよ なにも
どうせこれ以上
たどり着こうとして
....
さようなら 風
ごきげんよう いのち
あなたのすきとおったあつみ
やぶれるようにさきなさい
命知らずな黒猫
いつもなにかとぶつかって
近づくものに牙を見せ
触れるものに爪をたてた
・
残した爪あとは
彼の生きた証
孤独すら恐れないことが
彼の勇気
・
恩知らずな黒猫
傷 ....
今の僕は都会の中の反乱者
一等地のファーストフードの中にいながらも
頭の中は花鳥風月
小さな机にトレイを端に寄せて
わずかな手元で大きな世界
食べ終わったハンバーガーの包み紙を見ながら
青 ....
今朝春らしいものが突然に
額に寝汗として現れぼくはそのために頭が重い
ぐっしょりと水を含んだようだ
重たい頭はぼくをふらふらと外へと向かわせ
安普請のとびらを体の重みで押しあけ ....
いつも通る道のある家の玄関に置かれた
手入れを忘れられたその花壇は
いつも泥みれだった
白い花が咲いているというのに
綺麗とは思われず
むしろその花の美しさが
汚さを目立たせていた
花の ....
ソファを見に行った
高級家具店へ行った
電車にのって行った
外国人のつもりごっこ
買うつもりごっこ
オーノーと
あなたは言った
オーイエスと
あたしは言った
やあらかいソファはふ ....
{ルビ微睡=まどろ}んで、乗り過ごすうちに
春まで来てしまった
0番線から広がる風景は
いつかの記憶と曖昧につながっていて
舞いあがる風のぬくもりが
薄紅の小路や
石造りの橋や
覗き ....
夜のように黒いギター
男の心は弦のように震えている
お前を求める狂おしさに
かき鳴らす指は赤い血でにじんだ
男の心は届いているか
男の歌はお前に響いているか
闇のように黒いギター
....
ついに定規は曲がった
まっすぐにしか使われない自分が
悲しくなったという
まっすぐに測れるものなんて
世の中のほんのわずかしかない
そう思ったらしい
もっと柔軟のある生き方を求めて
現実 ....
ハンマーが叩くその音の色は
いろいろな色が封じ込められ
厳選された白と黒の二つの色
明るい黒からくらい白までを
全速力で駆け抜けそして戻り
死に物狂いの手首の先の方を
下目で見下ろし煙草を ....
きんいろは
かなしいすべだと思います
闇夜のはなは
もっともあかく
ひとみを閉じこめて
火から、
結ばれてゆく、
果実のことなど、
だれもが、
とが ....
たぶん、ここの現役さんのなかで投稿された作品を一番読んでいるのは、ぴ@じゃないのかなと思っています。お名前を勝手に出して申し訳無いのですが、ここでの古参のおひとり、たもつさんが4187ポイント出して ....
あおいカーテンの
こちらがわで
くらげとくらしています
くらげはいつも
ふらふらゆらいでいるだけです
わたしがねてても
おきてても
ゆめをみてても
みていなくても
この街はす ....
無明の闇から こちらを見つめ
綺麗な月は嗤うのです
虚空に伸べた 手の平に
冷たい銀の棘を刺し
{ルビ水面=みのも}を{ルビ掬=きく}す 白い手に
波紋に千切れた ....
わかんなくていいよ
そういってウミスズメは
うなだれて水に入った
ここの漁師たちは野蛮だから
ライフルを持って船に乗る
水面下を飛ぶように泳ぐ君を散弾で撃って
ああ そうさ ....
羽根のはえた指で
不透明のやわらかい
やわらかい虚無を撫でながら
ゴウゴウと吹きあげる
おおきな風を
待ってる
やあ、とか
ほう、とかって
羽根のはえた指で
お前 ....
稲妻でみんな酔って終われるって言うから此処に来た
だから早くそれを出せばいい
そう言いながら手を傷つけて血を流しながら
貝殻を握りつぶしている友達を笑って見ている
俺たちはライトアップ ....
夕焼けは決して終わらない
さっき、オレンジのストローで
おもいっきり膨らませておいたから
輝く小石たちのいるポケットの輪郭
指先の土は、もう、乾いた
工事現場の重機の群れは
拳を打 ....
持っているの?
あなたに尋ねられて
思わず
持っているよ。そんなものと
答えてしまった
だけどね
ほんとはね
バッグのなかを
さんざ探しても見つからなかった
どこかで買えるのかな
....
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