失恋の傷に追い討ち栗の毬
秋風の所為と言い張る君の嘘
秋ついりポチはハウスに引篭もり
月観れば腹を叩くか遠吠えか
天晴れと誉めてつかわす秋の空
....
影を切り絵にする
凍てつく月夜
わたしの秘めた暗闇を
湿った地面に縫い付ける
月をみたか
わたしには
眩しすぎる
目覚めると 日に日に体 丸くなる
僕の秘密の場所にようこそ
「本を読みなさい」
その人はそう言って
夕暮れて図書館が閉まるまで
わたしの隣で静かに本を読んでいた
映画を観なさい
音楽を聴き ....
あやしげに夜は僕をつつむ
騒がしい昼間とつつましやかな夜
表通の人影がない深夜には
僕は王様になる
涼しげに体温を冷やす夜風
一番心が休まる
過失は ....
透明な夕日が
沈む速度で赤方偏移
鎮魂の落日か
この国の落日か
ただあかく
遠ざかるほど
そう
遠ざかるほど
あなたは
そこに
なにを
おもい
えがくのだろう
きみの帰りを待ちわびて
雨に煙ったアスファルト
ずぅっと先に目をこらす
きみと遊んだ
ねこじゃらし
今日は
つん と 雨の匂い
ボクのひげにも
雨の匂い
乾いた熱い風が 海沿いの道路に吹きつけても
九月のアスファルトの上には もはや弱々しい陽炎さえ立たないのだ
海岸線と並行して走る二車線の国道は 気味悪いぐらいスムースに流れていて
八 ....
「
これより10分間
朝を発信します
周波数を
合わせてください
」
なーんも、やる気せんわー。
俺もー。
俺もー。
俺もー。
俺もー。
ミルクが欲しい1歳は
男が欲しい21歳に
あっけなく捨て去られる
新しいゲームソフトが欲しい12歳が
プラダが欲しい32歳の
財布から金を抜き取る
夢が欲しい33歳は
安定が欲し ....