斜め上から見ている
少女の視線を背中から感じている
浴槽の中で
生温いお湯をかき回しながら
親指の形を何度も憎んでしまう

わたしの輪郭が歪んで
写る
混ざっていく
確証のないものな ....
なまぬるい風に
ウエルニッケ野原はがらんどう
すずめを いちわ
ちからまかせに
にぎり もだえる
臨月まぢかの手(うで)をひろった

縄をまわし
大地に丸太をいくつもしいて
石油コン ....
逃げるな
電車は来る
連れていく
時間通りに

決められた
その経路を
なぞるために
伸びる轍だ

逃げるな
明日はくる
世界に
嘘の雨が降る

私の呼吸は
それに従う ....
石の池
窪んだ中に 見ゆる雲
早々とかけてゆく流水の涙
時は 池の中で腐食して病(止)む

問われれば 流れ
流れては 問われる

白く濁り、 消えては 追(終)われる。

解き( ....
ガラスが割れた

ステンドグラスを一つ一つ溶かしていく
溶けてなくなる事を惜しみながら

最初、光がすべての色を透過していた
私は、それを一つ一つ消化されることを 知っていた

溶けて ....
 死んだら二十八グラム体重が少なくなるって
 それがひとのタマシイの重さらしいよ
 と、どこから聞いてきたのか
 娘が言う

 父はおもう
 タマシイに重さがあるなら
 物質 ....
裕樹さんのおすすめリスト(6)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
浴槽- 遠藤杏自由詩6*10-11-9
がらんどう- 乾 加津 ...自由詩10*10-11-8
ホーム- umineko自由詩7*10-11-7
石について- 紀田柴昌自由詩2*10-11-6
ガラスが割れた- 紀田柴昌自由詩1*10-11-5
結界を出入りするもの- 石川敬大自由詩2010-10-31

Home