さよなら
とんがった優しさが
ふっている


まぶしいと言う
ブラインドの角度をさだめて
すきまから泳ぎだす朝
深く愛したものなど まだ
なかったけれど
よごれた壁の上に
 ....
ほんの小さな
きみとの約束
消え去る前に 流れないかな

―――風に

いのちの蝉
じいさんが 裏庭で焚いていた火

しろい息
無花果の詩を齧って
はなすことがない hanasu ....
仕事帰りにくたびれて
重い足どりで歩いていると
駅ビル内のケーキ屋に
女がひとり
微笑みを浮かべて立っていた 

ガラスケース越しに
ふと{ルビ眺=なが}めるささやかな幸福

その{ ....
 黒雲にひそみ
 激しく眩しく光るもの

 音速を超えて空気を切り裂き
 激しく低く轟くもの

 決して海の中には
 ひそまないもの

 巨大なものを打ち消し合って
 生み出すもの ....
底ひ無く
心 沈む
みあげれば あおい闇

青ざめてゆく風のなか
声も無く笑った

雨の夢は白らかに咲く
虹のもと影ろふ立ち姿

底ひ無く
心 沈む
みあげれば あおい闇

 ....
身体の自由を奪われることと引き換えに
過去の重荷をどこかへ置き忘れて
少しづつ解き放たれていく

その手を見ればわかる
長い年月を耐えて踏んばって
あなたは生きてきたのだから
ちょっ ....
ねむい ねむいの

世界を歩いてきた

とぼとぼ

仕事は休み

でも

夏休み

右往左往

東風 そよそよ

くもり

雨 ちらちら

ねむい ねむい

 ....
貝殻を気取る私は
捕獲されるのを警戒する

辺りが静かになった頃
深い深い、おそらく他人には不快と思われる
夜の底にて
ようやく貝は口を開く


ポロポロと子守歌
誰にも与えら ....
ぼくは というと
このからだに いま とどまっている
このからだが うごくことを やめたとき
ぼくは からだと ともに
たしかな きおくを おいて
どこへ つながってゆくのか
わか ....
時として君は守り
時として君は攻める
けれどどんなに敵陣深く切り込んだとしても
君は君以外のものに成ることはできない
時として捕虜となった君は
先程までつかえていた君主に刃をむける
 ....
あなたはわたしの何もかもを知らないし
わたしはあなたの何もかもを知らない
それでいいと思う

それでいいと思ったら
夏の柔らかい部分では
雨の方で都合をつけて
わたしとあなたを
水たま ....
埃っぽい風が立つ
ざわめきの中浮かんでは消えるように
表情たちが行き交う
楽しげでも悲しげでも
逃れがたい虚ろに巣喰われたまま
とめどなく流れつづける
呼び声や歌声が
ざわめきに尾を引い ....
家具屋に行った
広いフロアを丹念に見て歩いたが
家具はどれも高くて
困ってしまった
結局小さな置時計をひとつだけ
買って帰ることにした
また時計を買ってきたの?
呆れ顔でそう言う妻に ....
ムーニールーがありんこを相手取って
裁判をしているころ
お日様は林檎を
真っ赤に染めて
林檎はムーニールーに食べられるのを待っている

カタツムリが雨の中
小さくくしゃみしたけれど
ム ....
きみは静かに
美しかった
この土地はきみの中で生まれ
きみは一滴の
沈黙の中で
ぼくの愛を生んだ
走り去ってゆく時間は
さまざまの彩りの中で
きみの姿を奪い去ってゆく
空を穴が空くほ ....
夕闇に
かみひこうき
投げて

どこまで
飛んでいって
くれるのか

思い

馳せる

季節は春めいても
頬を撫でる風は
まだ
冷たい



ふと
隣に居な ....
風の強い午後だった
僕は屋上の金網にもたれて
空っぽの青い世界を眺めていた
広大な草原を思わせる
羊雲
羊雲
心の翼をそっと広げ
空の青みに溶け込んでいった光の子供ら

遠い異国の丘 ....
海岸草原のみどり
はまなすの赤
萌たつ草の焔の中に
風露草のうすもも色

原生花園をぬけると
落ちていくように
空がりょううでを広げて
濃紺の海がひろがっている

道東の海は冷たく ....
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