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なだらかな夜の背骨の上を
滑るようにして僕は歩く
温度を持たない
曲がり角を曲がり
名前を寄せない
ガードをくぐる
透明感を隠した街に焦がれる
僕を覆う他人の溜息
....
ある冬の日の午後に
人通りの少ない道を選んで
散歩をした
それは確か 手が
かじかむほど寒い日だった
一時間ほど歩いて
そろそろ家に戻ろうとした時
前方にある ....
真正面の三日月を眺めながら
帰りの坂道を登っていた
薄ぼんやりとしたその境目が
どこか僕に添うようで
しばらくの間僕はじっと
三日月を見つめて歩いた
するとやが ....
言葉の陰で泣くのはいけない
それならば言葉の上に突っ伏して
泣きなさいと月は言う
果たしてそんな事が僕に
出来るのだろうかはまだ分からない
一息で詠えるフレ ....
季節にはまるで関係のない温度に
振り回されていた僕は
全てを吐き出せる場所を
作ることにした
それは近所のスーパー「オオゼキ」の店先に
特価980円で売っていた
....
質の悪いミストサウナで
のぼせたような月曜日
懲りない欠伸と
落ちかけるたましいの急ブレーキ
脱線してばかりの
長い夢のメトロノームに
巻き込まれた僕は
....
僕がじいっと空を見ると
空はもっとじいっと僕を見る
まるで僕は透けてしまうようで
慌てて空から目を逸らす
焦がれにも似た静かな揺らぎが
遠くからやって来て
....
その葉の一枚の中に
暖かさが流れていて
触れて私は
その流れの中に浮かぶ
けれどいつしかその葉は
私の中にあり
暖かい場所を探しながら
....
その街に風は吹きますか
手紙のようにそっと遠くから
坂道で靴は鳴りますか
生みたての音楽のように
どれだけの名前を覚えていますか
カタカナの響きに変わっても
この哀しみは君 ....
ぼくにできることは
ほんのすこしのこと
だけどそのすこしが
ぼくやだれかをほんのすこし
うれしくさせられたらいいな
ぼくにみえるものは
ほんのすこしのもの
だけどそのすこ ....
今日も宇宙人の夢を見た
夢に出てくる宇宙人は
いつでもちょっと怖いから
僕は全速力で走って逃げるけど
出来ることならもう
夢の中でも本物でも
宇宙人にはあんまり会いたくないな
....
坂の上から
風に乗った
花びらたちが
僕を吹き抜けた
それぞれが
小さく何かを
呟きながら
次の風へと
急いでいった
ほとんど
聞き取れない
花びら ....
闇はひどく疲れていたようで
ほとんど私の話しを聞いていなかった
私もひどく疲れていたので
そんな闇を思いやれずにいた
そしてやがて静かに私たちは
重なることなくそれぞれに ....
空が剥がれ落ちていた
無音を描きながら
時間を奏でながら
空たちはみな地に落ちて
染み込んで消えた
あっさりと自由に
せめて僕は
空 ....
千波 一也さんの松本 涼さんおすすめリスト
(74)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
背骨
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松本 涼
自由詩
6*
05-12-21
カステラ
-
松本 涼
自由詩
9*
05-12-13
坂道にて
-
松本 涼
自由詩
6*
05-11-7
言葉
-
松本 涼
自由詩
7*
05-11-1
熱
-
松本 涼
未詩・独白
4*
05-10-18
月曜日
-
松本 涼
自由詩
1*
05-10-17
ゆらぎ
-
松本 涼
自由詩
3*
05-10-8
葉
-
松本 涼
自由詩
5*
05-10-8
てがみ
-
松本 涼
自由詩
8*
05-5-23
ほんのすこし
-
松本 涼
自由詩
8*
05-5-12
宇宙人
-
松本 涼
自由詩
3*
05-4-11
さくら
-
松本 涼
自由詩
4*
05-4-3
闇
-
松本 涼
自由詩
5*
04-12-29
雪
-
松本 涼
自由詩
7*
04-12-29
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