虫の声がそこかしこで聞こえる。透明の日の光が木々を潜り抜け降り注いでいる道を通ると、もう白いシャツはじっとりと汗で湿り出す。前髪が額に張り付くのを指で払いながら、一歩一歩前に進んでいくと、小綺 .... 透明はいよいよ流線型に歪み
ところで季節も
そろそろ夜がいいではないですか
洞穴がある

洞穴は洞穴じゃなかった
洞穴は、山か土か岩か。

洞穴は地球。
   地球というよりは出来事

洞穴があるのは
洞穴を見つけたから

洞穴をウサギが横切る
洞穴に ....
枯葉 の 指輪
伏せた 
やわらかな 草の

ただ ふんわり 揺れるのを

曇りの中 
歩いて行く
陽射し

指笛で 追い 追えぬのを

捜していたのは 錯覚
立ち向 ....
 夜の海原に跳ねる魚
 鳥になりたがる
 苦悶するように体をくねらせて過ごす日々から
 羽ばたけ
 
 魚は弱いものほどたくさんの卵を産む
 弱い種である自分の子達の多くが生きられない ....
ミュールはおろしたて
アスファルトを蹴る

素足はまだほの白くて
スカートの裾が翻る

風は
やまない

のうぜんかずらの
つるを揺らして
ひらがなで の を描いたら

空が ....
いずれにせよ
暮れていく日は
潤みをおびて
今日を終える

熱いうす紅色の
暗さに泳ぐサカナの背には
虹色の羽が
時をうけてはためいている

空の濃さが増すにつれて
キミの輪郭は ....
すきまぬって
おまつりだ

すきまぬって
たいこたたこう
おまつりだ

ふえもふこう
さけものもう

すきまぬって
わらおう

おまつりだ
おまつりだ

すきまぬって
 ....
 教室で心くだいた
 日々も過ぎ
 今日はすずろな心地です。


 いまや厚い雲壁の鎖はとかれ
 世界はつめたく
 何も教えてくれません。


  それは幸いなるかな…


 ....
遠い日の夜
私が目を覚ますと
家には誰もいませんでした。

このとき私のなかで青い虫が鳴きました。
(きいきい)


さらに遠いむかし
最後の氷河期が
始まろうとする夜
私は猿で ....
よるねていると
心配になります

この世界の
どこかには
黒い塔があって

もう ぐらぐらと
激しくゆれながら

うおーうおー と
何かを警告しているような
気がして
南の野原は
みんなあかるく
はやいのです

日と風に
ほされる草たちは
わたしの訪れに
あいさつしますし

ほらあの
草むらから
何かがとうらいするよ と

日と風が
さあ ....
野月歩さんのおすすめリスト(12)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
夏の日_一- 龍二散文(批評 ...305-7-13
ぼんやりと思い出すのは夏のことばかりであることを- nm6自由詩1205-6-24
洞穴- チャオ自由詩3*05-6-23
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エクソダス- マッドビ ...未詩・独白105-6-4
くもりのちあめの日- 落合朱美自由詩8*05-6-4
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