痩せた身体でうつむけば三日月
足元を眺めれば
いくつもの自分の欠片が光を失いかけている
日々削られてゆくいろいろが
音もたてずに
まるで始めから無かったことのように
やりかけたパズ ....
{引用=あるいは晩夏の目醒め}
夢は終った。その疲労を脚韻ににじませて、僕は森の中を歩いている。森は僕の森。基本的な掟に支配された原始の森。森の秩序のすべてをとりしきる僕のため、鳥たちは譜面通り ....
朝5時のバス停をゴミ袋がゆく
それはたまに人だ
紙やすりの這うような声で、暑いといったら
それはひとだ。
合皮ビニルのギュウタンコートが、皮脂でなまびかって
それはそれは暑かろう
もう ....
音符のように奏でられなければならない
文字もまた、語らなければ―。
夜になると その影の形から
お城の森と呼ばれた森のむこうで
チェコスロバキアの国旗ははためいている
文字を読む原住民の ....
ガソリンスタンドの光が
日曜日の朝の教会みたいに見えた
おれは神様なんか信じてないけど
仏頂面して
お気に入りの歌もなくて
交差点をすり抜ける
自 ....
快速まちのホームでぼくらこういうふうにであった
めとめをぼうでつないだような 予感ががんがんいってんだ
暮れたら手のかたちさえほら
ふやけて消えてしまうのに
あんたがなんかほらコーラとか
....