今、入門書が熱い!
という情報を聞きつけ
俺は師走の街をかっ飛び
かっとーび
許されるならすべてを散財し
強弱も忘れずに
強も弱も
俺の大切な兄たちたちが教えてくれたよ
引き連 ....
空 に 見 つ け た
君 の 羽 根
駅ですれ違った女子高生が
「アンタ詩人になりなー」
と友達に言っていた
ポエジックってのはなんて恥ずかしいんだろう
否定しようか?簡単だけどさ
「詩人病ですね」
「詩人病?」
....
今朝、あつ子は眼鏡だった
俺はあつ子をかけて新聞を読んだ
悲しい記事をであつ子は泣き
楽しい記事をであつ子は笑う
俺のあつ子、眼鏡は泣きも笑いもしないのだよ
そう言うとあつ子は黙って ....
序
ひらめき どきどき
きらめき うきうき
ゆらめき いきいき
ときめき すきすき
破
めきめき ばきばき
急
もう あきあき
ふ に ゃあぁ
ふに ゃあ ぁ
ふに ゃ あぁ
恍惚恍惚恍惚恍惚
恍惚恍惚恍惚恍惚
恍惚恍惚恍惚恍惚
きンもちえーわァ。
一番好きだったのは
二人のくちびるが
触れるか触れないかの瞬間
三回目に逢った時
予期せぬ打ち上げ花火に照らされて
アスファルトに映った影くっきりと
四月が来て
もう逢えない ....
いま
この瞬間
どこかのだれかが
すべてを終わりにするためのスイッチに
その指をかけているとしても
この世界が素晴らしいことに変わりはない
雨上がり
鮮やかな緑の葉
蜘蛛の巣に ....
■宮澤賢治
さて、先日図書館で宮沢賢治を借りてきたのです。ネットで詩をはじめた自分にとってあんまし本てのは食指が動かんかったわけです!!!!(ダメすぎ)面白いくらい詩を読んでないわけなのですが ....
大雪が降ったら降ったで雪かきに見せかけながら遊ぶべベイビー
卵二個とひきかえに
体を売った 女の子
てびきした 少年
十代らしい
権力のある大人が
相手 らしい
新聞記事 外国の記事
よいわるいではなく
よわい立場で
....
キャンディグリーンのミニカー
メイド・イン・ベルギーのミント菓子
ずいぶん磨り減った消しゴム
片方だけの水色の手袋
そういう
何の価値もないものを
何の価値もないものだけをかき ....
灰暗い店に立ち込める匂い
ビールとカクテルが笑い出す
煙草の煙は七色に泳ぎ
そうして私たちは手を
さかむけの内に秘めたるファンタジー
五線譜に線を書き足すファンタジー
玄関が二重扉でファンタジー
教会に入れなくてもファンタジー
ブラジルで猫を拾ったファンタジー
....
夕暮れになると
ばくは星間に漂いはじめるのだった。
追いつめられてすきとおっていた
声なき声は銀河の構造
肉体を失って誘いを待つあなたは光の粒子
粒子は崩れぼくは光速で見えないあなたを通 ....
あの人は頭にツノがありました
ある日
頭にツノがあって大変ですね
と言うと
あなたはツノがなくて大変ですね
そう答えました
あれを初恋と呼んでいいものか
今でも戸惑います
ただ、あ ....
だから
ふりむかないことにする
いつでもどこでも
撃ってくれ
防弾チョッキは着ていない
君は
エプロンで
マシンガンだから
僕は
好きだったんだ
結婚したてのころ
奥さんがバスンバスン布団を叩く音を聞いて
親のかたきじゃないんだから何もそんなにまで
なんて思ったけど
十年目に
「布団は親のかたきなの」
衝撃の告白
親のかたきに ....
占い師のバラードで混み始める市役所
1/60億 分母そんなにいらない
猫おっかけて風になったどうしよう
「人間」だなんて、もっと軽々しい名詞でいい
....
あのビルは
誰の羽なのでしょうか
あんなに高くて
空に届かない
見上げるわたしたちは
いつまでも
一枚の写真でした
フセイン、昨晩おまえの夢を見た
おまえは壇上から民衆に向かって演説をしていた
それはおまえの国の言葉なので俺には聴こえなかった
サダム・フセイン、俺がおまえの夢を見ているとき
おまえは俺の ....
エミリー
あなたと最初に出会ったのは羊水の中
あなたは何も言わず
私を蹴って押し出してくれました
あなたはそれっきりそのままで
難産だったと語る母にあなたのことを訊いてみたのです ....
二十数年前
大量の醤油を飲んで自らの命を絶った科学者がいる
それが私の父だ
いったいどれくらいの醤油を飲んだのか
警官が説明しようとすると
母はそれを遮り
私の手を引いて長い廊下を歩き ....
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