マホガニーは薄明で 薄命の夜を始める
教室の窓から身を乗り出していたら
まさにいま
夢中で描いている赤い紫のペイズリーが
絨毯が
迎えに来ないかしら、と よぎる
若者よりもはしゃぐ現在進行 ....
あなたはわたしのものではない
わたしはあなたのものではない
うそぶく唇にくわえる煙草はバージニアスリム
煙草を吸うやつは口唇期から抜けてないんだぞと
嘲笑ってはみたが
おれも喫煙者だから薮蛇 ....

現在から百万年経った後の或る博物館を訪れる。超現実主義者の絵画にも似た未来の展示物に混じって、場違いなほどに色褪せた絶滅動物展示の看板。緑色のリノリウムでできた長い廊下の両端には無数の水槽が並び ....
秋は深まり沈澱しつつ
冬はしのんで近寄り来つつ
風が吹けば
この季節を経るための
灼けて焦げるようなにおいがする
きっと生き物たちの
魂とはいわずも
肉でも果てるときには
こんなにおい ....
冬の日に、自宅へ帰ると彼女がいたので
それから彼女と生活をするようになった

彼女はハチミツがとても好きらしく
尊敬する生き物に習ってすぷーんで食べていた
食べづらくない?と聞くと
うんう ....
窓際に
置かれた
書棚

その窓はすりガラスで
鉄線が格子状にガラスの中に張り巡らされている窓で
北側の壁にはめ込まれている

僕の腰ぐらいの高さの書棚の上には

郵便物用の ....
兄ちゃんのヘタクソなギターを思い出す
12月、寒い夜

妹は彼氏が出来たとはしゃいでた

東京には空もないし、星も見えないぞ
父ちゃんは乱暴に俺の頭をはたき
戻ってくるなと言った ....
「好き」という言葉に
飽きたとしても

君を見て ピンッと動く気持ちの方向は 変わらないと思う
ずっと
わたしは 多分 あなたが好きです

多分って などといぶかしまず 今は聞いて下さい

わたしが あなたを 想うとき

それは とても 哀しくなるのです

何故なら 恋慕の情 ....
甦るのは思い出だけです
断片という名の時の死体です
「昨日は、昨日は、昨日は」と繰り返す事がARTだと囁く幽霊が日常です。
あなた今22歳で ボクは25歳
驚きの年代はもう過ぎた話です ....
怖かったんだろうね
 風が死んでたりしたろうから
  ビルヂングが アロガントに まばたきもせずに
   夜空を おまえを 無視したりしてたろうから   


今日 ....
                    
?.

まだ葉が落ちない
白樺の上に
黒猫がいる
のを
見ている
うつくしい猫で
目が
とくにきれい
久しぶりだけれど
思い出 ....
二本の脚は胴につながっています
不潔
と言って男子の机に触れようとしない久美さんも
二本の脚がちゃんと胴につながっています
白い足首をつかみ
柔軟体操をしています

久美さんは高校生にな ....
中国人の女の子が
俺をじっと見ている
秋晴の真っ青な空の下
バスは
俺たちを乗せて
ゆっくり坂道を登ってゆく
母親が
女の子の目線をおって
俺と
目を合わせ 微笑む
 ....
あるきつかれた鄙びたモーテル
きみは背のたかいテーブルと椅子に
ぼくはその向かいから
きみをぼんやり眺めていた
ふるい鉄マドから差し込む
外界のひかり
照らされ
スパゲティーを丁 ....
赤ちゃんが乗っています
世間でステッカーがはやりはじめると
和泉町3丁目にある零細ステッカー会社の社長はへそまがりだから
赤ちゃんだけ特別扱いするのはおかしい と言い出し
次のような亜種をどん ....
 *


ロックは死んだ とか
文学は死んだ とか
ジャズは死んだ とか
詩は死んだ とか
絵画は死んだ とか
アートは死んだ とか
アイツは死んだ とか


 * *

 ....
猫が疑問符を撒きちらし
夜がいくらか賑わいを増す
その髭の長さぶんの内容を
ひとつはそっぽをむいた月へ
ひとつは笑い揺れる木々へと
夜が明けるまで
あくびする間もなく語りかける

永遠 ....
ずっと
胸のエンブレムを隠して生きてきた
正義のヒーローが
ひとりいた
今どき分りやすい悪なんて
そこらそんじょに転がってるもんじゃないし
ギターが弾けたらよかったのに
古 ....
はじまりにいて 終わりにいて
ぼくたちはくり返しsexをした
着メロが枕元で鳴り続いた

夜の中ではおっぱいはふわふわして
不安定で
ぼくは必死に酸素を吸い続けた
かのじょは二酸化炭素を ....
近くのスーパーで2480円で買った
ドリアンが いい具合に熟れたので
苦労してむいたら その匂いで
カミさんが騒いで 赤んぼが泣いて
しかたなくベランダで立って食した

昼食はクサヤの ....
Blue Sky
僕らが愛と呼ぶもののすべてが真実でありますように
僕らの幸せが誰かの不幸のおかげでありませんように

僕らのパズルはこんがらがっていつまでも解けない
このまま解けな ....
じーちゃんは 耳が遠い
ばーちゃんは 歯がなくて発音が悪い

二人の会話は
何度も聞き直し
何度も言い直し
互いの顔を
くっつけるように近づいて
可愛らしくて
仲がいい

ばーち ....
一月の風が過ぎ去った頃
空を迷って辿り着いた木の実が
夜を探していました

まだ
日暮れ前の鳥たちが並んで飛んでいる
公園の歩道には誰かが落としたハンカチが
あと少しで浮こうとしています ....
今、入門書が熱い!
という情報を聞きつけ
俺は師走の街をかっ飛び
かっとーび
許されるならすべてを散財し
強弱も忘れずに
強も弱も
俺の大切な兄たちたちが教えてくれたよ
引き連 ....
なんか今にも盗れそうだ
すぐにでも剥がして
あんたにあげられそうだ。


風景は無期限にあえぐ
霧のコンビニエンスストアで
何も切り取らずに
五感を放置する

人妻
首長竜はそ ....
一番好きだったのは

二人のくちびるが
触れるか触れないかの瞬間

三回目に逢った時
予期せぬ打ち上げ花火に照らされて
アスファルトに映った影くっきりと

四月が来て
もう逢えない ....
通勤カバンの中身が
巨大なネコの昼寝だらけ
暴発、し、俺!走り!抜ける!
山形屋とトヨタの間の路地を
あらぬ方へよからぬ方へ
俺の影を位牌にしてくれ
俺の位牌をKIOSKで売ってくれ
 ....
おおきい かあさん おおきいな

ちいさい とうさん ちいさいな

ひるね ひるね らいおん ひるね

おしろのてっぺん こうじちゅう


+


さとうと えんぴつ けんかし ....
娘は将来アイス屋になりたいと言う
好物のアイスを好きなだけ食べられるから
ではなくて
沢山の人を幸せにしたいからだそうだ

いっしょにお風呂に入ると必ずその話題になって
バニラ ....
________さんのおすすめリスト(70)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
レインミュージックはマホガニーの薄明で - たちばな ...自由詩8*06-12-3
口唇期- 佐々宝砂自由詩8*06-12-3
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スーパーノヴァ- 水町綜助自由詩8*06-12-2
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気持ちの方向- 北大路京 ...自由詩25*06-12-2
<_磁_石_>- ポップこ ...自由詩6*06-11-28
手紙- 藍静自由詩17*06-11-26
遠叫(TOKYO)- 水在らあ ...自由詩39*06-11-16
黒猫の星- 水在らあ ...自由詩38*06-11-9
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秋晴- 水在らあ ...自由詩40*06-11-7
そして小さなワルツ- キメラ自由詩506-10-31
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私と、猫の夜- かや自由詩14*05-8-8
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九まで数える- 大覚アキ ...自由詩705-1-22
静物- たもつ自由詩1005-1-18
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