あのラーマが販売を終了する
ラーマとは、インド神話最大の英雄の一人で
タイの現国王もラーマ10世なのだが、
販売を終了するのはマーガリンの名前だ

ボクたちは、あたりまえのように
毎朝パン ....
とおく
らいめい
また
いのちにもどる
そうきめた

+

よりそう
じしょたち
きょうは
ことばの
おそうしきのひ

+

しずかな
かみのね
おわらない ....
冷蔵庫が音もなく
坂道を転がっていく
薬屋の坊やがその様子を見て
花の名前を口ずさむと
雲ひとつない青空は
木々の亡骸を歌う
むかし此処いらに
小さな書店があったことなど
思い ....
月の工場で生産された蝸牛が
地表に降り積もっている

渡り鳥の真似が得意なのに
飛ぶことができないわたしを
鳥たちは連れて行ってはくれない

夜明けとともに
蝸牛は溶けてしまう ....
水浸しの草原に黒い鳥たちがいる
どこまでも濡れた大地に星が映っていた
シマウマに乗って宇宙へ行く
果てしなく遠い、天地の境を行けば
そこに揺らめく虚空の入口がある
朝が来れば揺らめきは消えて ....
月がきれいな夜
ゴンドラに乗って
ドラッグストアに
買い物に出かける
カビ取り剤が
20パーセント引きのクーポンで買える

「カビ取り剤を買いに来ました」
「カビ取り剤をください」
 ....
雨の形のまま
わたしたち、地下鉄で
産道を進む
透明に敷き詰められた窓
向こう側に続く暗くて
滑らかな景色
輪郭は線となり
わたしは葉っぱを並べる
あなたは選挙の人にもらった紙が
 ....
穴ほど深くなくて
周りから見えないから
身を伏せて
息を潜めて
暗いからよく見えるね
もうすぐおしまい
嘘はどうでもいい
ずっと笑ってる
外野を抜けた白球を追って走る
走者が一掃して
試合が終了しても
ひたすら追いかける
悲しみも寂しさも
ただの退屈だった
人の形を失っていく
それでも最後の一ミリまで走る
(午前7: ....
星がしゃべるとき
わたしらは無口になった
あかりをみんな消して
肌で暖をとった

嘘とそれ以外
世界にあるものの
すべてを好きだった

言葉は
いくらでもあるのに
引き抜こう ....
・あの日

 
母が壊れてしまったのは、今から15年ほど前の冬の出来事だった。
 
当時高校二年生だった私は、北海道での修学旅行から帰宅し、うかれた気分で玄関の扉を開いた。
父は海外出張中 ....
部屋に雲が入って
雨に濡れていく、色も形も音も
僕らはどこにも繋がらない二つの心臓
匂いもたくさん嗅いだ

かつては他の何かだったものが
また他の何かになっていく
記憶に触れれば ....
この味がどこから来たのか
わかってほしいと思ったりしないで
黒ずんだまま 泡を噴いている
時間が経ちすぎていく
泡はゆっくりと消える

レモン型の炭酸飲料を道すがらに買って
宙に浮かぶの ....
「元気でなんて言わないでね」とテレビが歌うロマン派の春


嫁に来たときのしおらしさで停滞することが怖いのと経済が言う


アメニティ取り替えてまだ綺麗でも洗えば使えるとか言わないで

 ....
花が咲いていた
透明な花だった
不安げに 宙を見つめて
静かに淡く咲いていた


その花を殺すために
私は今も生き続けている
毎日を 拾い集めて
私は今も生き続けている


音 ....
はじまりの海は遠浅で
かなしむことをまだ知らない透明なさかなたち
約束したはずの場所を
ゆききする微熱の波
遠い遠い夢の話

記憶をいくつも交差させて
分かれ道をまどう
ひとりあそび
 ....
蒸発しては
降り注ぐをくりかえす水分が
皮膚のうちがわで行き場を見失って瞳から垂れてくる

しんじゃった友達との記憶が許可無くうろうろする現在
懐かしい鮮やかな
そのときその場所でした匂い ....
夏のTシャツは、青リンゴの匂いがした
西日の照りつける中、光に透けた脇の下の
肌とコットンのスペース
伝う汗は、覗き見た生活のように
ゆっくり下へと{ルビ降=くだ}っていた
それは空想で、上 ....
石ころになりたかったんです
道のはしっこで
誰の目にもとまらないように
ときどき蹴飛ばされても
誰のことも恨まないような
ちいさな石ころになりたかったんです

たいせつな物は思い出の中に ....
メッシやロナウドやネイマールなどの
超スーパースターを
最初のワンプレーで潰して来い
とハナクソホジッチ監督に言われて
ボール持ってないところを
後ろからスライディングキックしたけれど
ア ....
僕に関係の無い人が笑っている
僕に関係の無い人が泣いている
僕に関係の無い人が風に揺れている
僕も少し風に揺れながら口を開けて
あの日のことを思い出そうとしている
あの日、が何のことなの ....
女がCMで
腟感じた、腟感じた
と連呼していた
「ずいぶんオープンな
世の中になったもんだ」
私はそれを
とても微笑ましい気持ちで観ていた
そして隣にいた妻に話し掛けた

「どちらか ....
結局ビリヤードにはいかなかった
じゃんけんはチョキからはじまる

今朝の夢は
このあいだ川に流した軽い子猫の死体を食べる夢だった
きがついたらそのぶちの子猫をかじっており
毛の内 ....
タラップが外れて
四基のエンジンの
高音と共に
涙する風切り羽
揚力のうまれるままに
生活の足場を
芥子粒ほどにちいさく
後ろへと
吹き飛ばしてゆく
 ....
ベッキーこと元巨人の
辺木原和博(48)は
不倫相手の一人ユダヤ人演歌歌手私怨(しおん)と
覚醒剤を使用するために
子供を保育所に預けようとして断られ
高校生ウルトラクイズを対象とした賭博を ....
海に行きたい
夏の海に

あなたとの強い想い出の大抵は冬で
冴え渡る多摩の空の下から富士を望んだり
電車に揺られ詩的なものを探しに出たり
さよならを言えずに雑踏で握手を交わしたり
冷めな ....
ぐるり50センチほどの脳裏にある
あの日の、その場所に
もう行くことができない
がらんと口を開けた
灰色の校舎の入り口に立ちすくみ
背中からは夏の午後の日差しが
 ....
柔軟剤こっからうち、パジャマ安心だっこ、おかあさん!

おうちかえりたくて、こどもびょういんぬけだしたきみは、からだがよわいから、
夜の海あわだって、手、ひっぱられておぼれてしんじゃって、
砂 ....
わたしは
ただ
目の前にいる
あなたたちが
わたしのことを
怖いと
思って欲しい
ただ 怖い と 思って、害を与えられた
と 眉を、目尻を、口元を、
すこし、
動かして
ああ ....
かすかな気体が母音をまねて
つつましく
遠くの空をながめる子
瞳に映る季節、また季節
繰り返される慈しみ

陽射し
向こう側へ手をふる
帰れないと知っても
魂は旅をするかしら
平行 ....
大覚アキラさんのおすすめリスト(837)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
さよならラーマ- atsuchan69自由詩18*23-12-20
あまやどり(手帳の断片より)- たもつ自由詩823-11-26
風景の終わりに- たもつ自由詩1123-9-10
渡り鳥- たもつ自由詩7*23-8-28
シマウマに乗って宇宙へ行く- atsuchan69自由詩12+*23-8-26
混ぜるな危険- チアーヌ自由詩423-6-7
閃光- たもつ自由詩11*23-5-31
窪地- チアーヌ自由詩322-9-23
つぶやかない(四)- たもつ自由詩1321-5-23
- はるな自由詩1020-12-24
母が壊れてしまったあの日から- 散文(批評 ...12*20-12-11
長雨- たもつ自由詩920-9-5
ルートビア- れつら自由詩420-8-29
アメニティ- れつら短歌120-4-18
水やり- 自由詩520-4-6
バースデイ- 橘あまね自由詩7+19-11-16
ホームスイートホームなんてどこにもなかったから- モリマサ ...自由詩519-6-19
フルーツオブザルーム- 水町綜助自由詩619-6-9
未詩・秋のはじまりに- 橘あまね自由詩2018-10-20
あの悲劇を繰り返してはならない- 花形新次自由詩418-6-25
さよなら- たもつ自由詩2518-6-8
腟カンジダ- 花形新次自由詩317-9-20
落ちない泥- モリマサ ...自由詩616-11-10
世界地図を見るまなこと、なにかしら○いもの- 水町綜助自由詩9*16-3-30
ここまでのあらすじ- 花形新次自由詩116-3-24
2016SS- たちばな ...自由詩14*16-2-5
さよなら青から- 水町綜助自由詩8*15-11-20
パンダベアアンドオルカ、だっこ!- ともちゃ ...自由詩12*15-11-15
ウータンクラン- イシダユ ...自由詩715-10-20
秋に寄せる- 橘あまね自由詩815-10-5

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