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一月の風が過ぎ去った頃
空を迷って辿り着いた木の実が
夜を探していました

まだ
日暮れ前の鳥たちが並んで飛んでいる
公園の歩道には誰かが落としたハンカチが
あと少しで浮こうとしています ....
空に向かって
「さよなら!」って言っても
空はなくならなかった

僕もそのまま

ただ思い出だけが
涙を揺らします


「さよなら」は

いつも寂しい風でした
きれいな空があることを
忘れたくなかった

雨が降るのを
空が落ちてくると言った 僕は
落ちてくる空を見たことはない

びしょ濡れになってもいい
見上げた空がきれいであるこ ....
かーごーめ かーごーめ

  うずくまっていました、ずっと
  赤い空がぐるぐる回って
  頬を舐める風が怖かったから

かーごの なーかの とーりーわー

  怯えた背中を公園の木に ....
猫の眼のような月が
僕を見ているようでしたが

見ていたのは実は僕でした

そこには宇宙が広がっていましたが
実は僕こそが宇宙でした

常に生まれ
常に死にます

それは調和のた ....
呼び鈴が鳴る
お届けものです、と言っている

(僕はおりません)
(僕はここにおりません)

あきらめて走り去ったあと
郵便受けの不在通知をつかんで
電話する

何時頃いらっしゃい ....
ため息を薄めた空気を吐き出せば
白くけむった現実が儚く揺れる

滅んでゆく世界が急激に収縮すると
必至にしがみつかなければ吸い込まれてしまう

その前に見えた
一瞬の閃光を書きとどめるた ....
重たい言葉を呟きながら
折った鶴はくずれた格好でいました
尾なのか頭なのかわからない二本のツノは
怒っていました

指がふるえて
上手に折れないのですから仕方ありません
せめて寂しくない ....
画用紙に迷うことなく色をのせた
空の青は
記憶にはない
白い画用紙が
とても不自然に思えて
窓ガラスに
水を浸しただけの
筆をはしらせると
透けた空が濡れた
いっそ瞳を
青く塗りつ ....
岡部淳太郎さんのベンジャミンさんおすすめリスト(69)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
「錆びたトタン」より- ベンジャ ...自由詩12*05-2-1
「さよなら」と言ったとき- ベンジャ ...自由詩5*05-1-31
空と大地の間で交信する- ベンジャ ...未詩・独白7*05-1-30
かごめかごめ- ベンジャ ...自由詩3*05-1-26
宇宙- ベンジャ ...自由詩6*05-1-26
不在通知- ベンジャ ...自由詩5*05-1-25
放熱- ベンジャ ...自由詩5*05-1-24
折り紙- ベンジャ ...自由詩9*05-1-23
青い空を知らない- ベンジャ ...自由詩9*05-1-17

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