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あなたの方で風が吹いている
わたしはわたしで知らないことばかり捜している
秋がそこらじゅうで溶けはじめるとき
空き瓶には夕くれが満たされるとき

幾つもの詩を繋げるようにして
わたしはあな ....
あなたを 美しいと 思った 秋の日
秋の日
あなたは ものごとを わたしの肉に
染み込ますように わたしを 叱るのでした

わたしは 朝露を 飲むように
あなたを 識る

遠くに 近く ....
炊飯する
ごはんはきっと海苔で巻かれたい

秋刀魚焼いてみる
秋はその辺りでちりじり色つきはじめる

お米は海を知らない
秋刀魚は畝を知らない
けれどもぼくは知っている

そこでぼ ....
風が吹いておりました
風が吹いている日に飲む野菜ジュースは哲学の香りがするのです
そんな日は詩を書きたくはないのです
空があまりに無知なので

わたしの青春としての位置づけは
もう随分と前 ....
鳥が飛んでいる/秋の日に
鳥は何故に空を飛ぶのだろう/
わたしは呪縛のように生まれ/
そして大地から/
脱することができない/

飛行するものは全てきっと/
優しい何かで作られているに違 ....
何もない処に秋がやってくるとき
ひっそりとして
わたしは言葉の行方を知らない
わたしはわたしを有りの侭にしている

夕くれに空はふりだし
空はそこらじゅうで実り始める
声を掬ったりすれば ....
むかしがありました
むかしはいつまでも待っておりました
風は砂時計のように
失ったものをひっくり返し
また失いはじめるのでした

たった一本の
傾いた光の下で
自分を整理整頓したりする ....
この夕くれのひかりのなかに
ぼくはぼくをみうしなったりするだろう
そらの彼方のやさしいもの音よ
秋の風にさえぼくはこころを揺らしたりする

ぼくのであったものごとの全てに
ぼくは話しかけた ....
夏が去っていくと
雲の足音が聞こえたりする
道程はうっすらとひかって
わたしの側で
秋はひとりでに語りだす

もの音は静かに出会ったりする
さよならの方角がすこしずれてたりして
ときど ....
九月になれば
誰かが語る
わたしは頷いてみる
そこに誰かはいない
誰かが語る
語り尽くせないほどたくさんの物語を

空には大きなノートが広がっている
鳥はそこに詩を描く
誰かが語る
 ....
ぼくらはあまりにも醜いから
醜いから誰かに会うことが恐くて
となりの惑星にさえまだ行く勇気がない

そんな醜いぼくらのせめてもの救いは
この星にうたがあるってことだ
どこを捜しても どこを ....
わたしはあなたの声の中に家を建て
夏の風をちょっと吹き入れて
声を聞きながら
寝そべっている

わたしに用事はなかったのですが
あなたの方で用事があるらしく
声色をぴんと伸ばして
いそ ....
初めて道を歩いた人はどんな人だったろうと
ものすごく高尚なことを
考えていた朝であったけれど
眠ってしまった

目が覚めてしまうと
体中にぐるぐると包帯が巻かれている
木乃伊取りの夢なん ....
あなたはわたしの何もかもを知らないし
わたしはあなたの何もかもを知らない
それでいいと思う

それでいいと思ったら
夏の柔らかい部分では
雨の方で都合をつけて
わたしとあなたを
水たま ....
夏のことをよく知っている人がいて
その人は
例えば緑の葉っぱを重ねたような人で
ときどき
鮮やかな花を咲かせていたりする

ただ画家がその人の絵を
描こうとするとき
その人は
たちま ....
どうしようもないくらいの
空の返還が
わたしに帰ってきた
わたしの唇は青いことでいっぱいになる

空に着歴がある
それは長い長い数列
雲は遠くの蒸気と会話したりするけど
やがて話が尽き ....
わたしは わたしの中に
帰る仕度をしている
わたしは わたしの中に帰るために
たくさんの本を読んで
否 そんなに本を読まなくても
大丈夫な気はするが
帰る仕度をしている

わたしは わ ....
あなたが暗くならないために
わたしは夏になれば
旅行を計画しなければならない
身体のために
美味しい空気を吸わなきゃならないと言ったなら
わたしは山の温泉を
インターネットで調査する

 ....
空が微かに剥離する
空の剥離する音をきいている

微かに青い香りがしている

カシャっ

生活はいつまでたっても生活で
ぼくは毎日お腹が空いて
そしてぼくは
sexがしたくなってし ....
走って行く風船を
追いかけて
ぼくは手を触れるのでした

手を触れたとき
楽しいものがありました
楽しいものはそこここで美しい時間でもありました

それは見えないものでありました
夏 ....
思い出が居眠りをしているのでした
今日も少しづつ暑くなりそうな感じがしています
揺すって起こそうかと思いましたが
そのままに

夏 それぞれの葉が今にも喋り出しそうな
明るさの中で 震える ....
さらさらと さよならが ながれて ゆきますから
わたしは手に掬ってみるのです
手に掬いますと さよならは さらさらと
さらさらと 儚くも消えてゆくのでした

夏の
陽は さよならの中で
 ....
きみは静かに
美しかった
この土地はきみの中で生まれ
きみは一滴の
沈黙の中で
ぼくの愛を生んだ
走り去ってゆく時間は
さまざまの彩りの中で
きみの姿を奪い去ってゆく
空を穴が空くほ ....
知らない方角から
明るさを取り戻してゆくかのように
朝はぼくのもとにやってくるのでした
遠くの響きは
古い透き間から静かに流れ
ぼくを取り囲むのでした
後戻りする物音は見あたらないのでした ....
ジャララ
6月の弾力はぼくらを弾ませる水力が
そこらじゅうで揮発する
近すぎる誤解を向日葵の種の側に埋めたりする

ジャララ
太陽の方角を追い続けていくことも
ぼくらには必要なことかもし ....
きみは知らない
きみの昔が
わたしの中では 鮮やかに暮らしていて
きみの手を振るものが
ほんとうは
わたしではなく
きみであることを
わたしが悲しいのではなく
きみが悲しがっていること ....
遠くなっていきますものが
小さなものと大きなもので
知らないものがたくさんできて
そうして見知らぬひとになってゆくのでした

ありがとうがとても透きとおって
私の前で響いているのでした
 ....
はるなつあきふゆ

ずいぶん男やってきた
いつの間にやら割り切って
仕方ないなと口ごもる

管理職にはなったけど
仕事に才能あるわけじゃなし
けれど日本人の宿命で
(八方美人という宿 ....
白と黒のストライプの入った
トランクスを竿に立て
ぼくは全面降伏をする
戦いません 勝つまでは

はためくトランクスの旗の下
ぼくは負けた
負けて負けて負けて
負け続けた

鮮やか ....
静かでした
そうして音がきこえてくるのでした

夕暮れ 春がやってきて
わたしはひっそりとしていて
透きとおったところに
過ぎたものたちが入ってくるのでした

分かっているというのでし ....
フォマルハウトさんのtonpekepさんおすすめリスト(42)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
約束- tonpekep自由詩27*05-9-27
秋の日- tonpekep自由詩14*05-9-21
胃袋の秋- tonpekep自由詩11*05-9-16
振り返るとき- tonpekep自由詩18*05-9-13
引力- tonpekep自由詩7*05-9-8
ひとつの秋に- tonpekep自由詩12*05-9-4
整理整頓- tonpekep自由詩16*05-8-31
夕くれのソネット- tonpekep自由詩10*05-8-30
始まりの秋- tonpekep自由詩11*05-8-29
九月になれば- tonpekep自由詩13*05-8-13
うた- tonpekep自由詩13*05-8-4
全然話が違いますね- tonpekep自由詩7*05-8-4
なんとなく包まれている- tonpekep自由詩14*05-7-25
siranai- tonpekep自由詩22*05-7-12
夏男- tonpekep自由詩21*05-7-5
空の形- tonpekep自由詩45*05-6-25
帰る- tonpekep自由詩7*05-6-19
愛_彩- tonpekep自由詩4*05-6-19
カシャっ- tonpekep自由詩3*05-6-17
夏の日(I)- tonpekep自由詩8*05-6-14
夏の日(because)- tonpekep自由詩12*05-6-14
言い訳- tonpekep自由詩7*05-6-11
夏の日(II)- tonpekep自由詩9*05-6-7
土曜日の朝に- tonpekep自由詩20*05-6-7
現代詩フォーラムに書く詩人達に捧ぐ「ジャララ」- tonpekep自由詩7*05-6-2
私ではなく- tonpekep自由詩5*05-5-30
五月は終わり- tonpekep自由詩11*05-5-28
はるなつあきふゆ- tonpekep自由詩5*05-5-24
負けて負けて負けて- tonpekep自由詩3*05-5-17
早春- tonpekep自由詩5*05-5-16

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