すべてのおすすめ
守るべき君主はいない 少年の夏を照らした城下町にも

高い波蹴飛ばし歩く夕暮れにあによめとなるひとは手を振る

好きな娘の前では翼を折り畳む 仲間が傍を通り過ぎてく

受賞式当日なにもない ....


珈琲の苦さも世界のおしまいも飲み干せばやわく浸透してく


* *


爪を噛み 吐き出してみた そのかたち すべてこの世のひらがなみたい


鱗粉を 撒く蝶々を 姉が追い ....
かつてこの瞳の奥に刻まれしひとを想えば暮れゆく夕陽


岐路そして岐路、岐路、無数の岐路がありしばらく雪にみとれる窓辺


在る。ことでとわにみらいはうつつゆめ描くと同時にほろびてゆくわ
 ....
そばに居て二つの顔と二つの手そのうち一つが濡れている人

夕方の始まる前の炊飯器に一年分の水を入れます

雨の降るクリスマスにはざらざらの舌で植木を乾かしましょう

神様の不公平な日の耳元 ....
眠り明け
耳鳴り低く響くので
夢のはしから余白を殺す


しゃらしゃらと林檎をむいてゆくひとの 
まつげは綺羅とひかる音楽


唐突に遠さを知った花の色、あれは残響怖くないもの
 ....
きみが目を閉じても風は草原を夜空を海を旅してまはる








涸れてゆく泉にきみの瑠璃色の絶唱とわに不滅の予感


雨の駅、雨のバス停、雨の庭。きみが ....
いつの日か宇宙の塵となることを夢見るロケット技師と甥っ子


少年は星の名前でしりとりをしている少女は欠伸をしている


フラフープ棄てる少女に土星の輪なくした土星のごときさみしさ

 ....
たぶんぼくはぐちゃぐちゃのどろどろのけつえきのかけめぐるたいないのはじけるだろう


傷口を更に深める部屋を出てぐいっとひらく赤い雨傘


ドライヤーで髪を乾かすときに目を閉じる あなたの ....
我ひとり凛と咲きたるケイトウの立ち姿に見る揺るぎなき赤


夕焼けを映して林檎の色づいて食むる乙女の頬にうす紅


ひそやかな紅き花よと見惚れたる君のまなざし吾もまた乞う


い ....
A型のあなた翼を折りたたみ夢の背中へ落下してゆく


B型のあなた昆虫採集を投げ出し籠の中で寝ている


C型のあなた視界に映る朝こことは違ふ世界の夜明け


O型のあなた肯定し続け ....
眠たくて思考回路がぐにゃぐにゃとマーヴル模様に溶けてゆく午後


コウモリが戯れている春の宵ゴーストたちと花見してます


黒い文字無数に踊るタンバリン片手に踊れ闇の俳人


携帯の ....
雨の日にてんとう虫を探すよりむづかしいこと考えていた


ゆれている壁の写真や金魚鉢自信を失くしたきみにゆれてる


驚いた山の紅葉へたくそなきみの手編みのマフラーそっくり


霧の ....
オトナにはなりきれなくてコーヒーも砂糖とミルク入れてしまうの

オトナにはなりきれなくてお刺身もワサビをつけて食べられないの

オトナにはなりきれなくてバーボンもコーラで割らなきゃ飲みきれ ....
たぶんきみたぶんきみだと思うんだマリーゴールドみたいな空だ


ハート型に切り抜かれてるきみのむね猟銃くわえる真似をしてみる


きみのため蛍光灯を次々とつけてゆくからどんどん消しな

 ....
あんたの短歌はフルーチェの匂いがするね愛しいだけさ


真白なTシャツで作ったフラッグを振る死んでも名前は同じでいたい


眠れないのは誰のせい深夜音楽番組を片っ端から惚れる土曜日

 ....
抜け殻のC2ボトルでいっぱいのダストボックス夜を濾過せよ


飛びかかる野生本能むき出すがBGMが気に入らない彼


シーツ上DNAの僕たちの 不安 恍惚 小さな心中


冷蔵庫なん ....
先生 この前のテストは100点だったけどBでいいです先生私先生が好きです。


ラメ入りの少年 惚れさせてしまうのは男どもばかり 生理も来ない


触れてとは言わない言えないでも触れな ....
屋上にスカート揺れてあとは空ばかりが残ってしまう学校


渡される廊下で後ろ振り返るきみによく似た少女が今も


出来すぎた出会いに怖れ隠せない手を繋ぐだけ見つめあうだけ


影追っ ....
汗くさきシャツも血みどろの手もなく夏は終わりぬ八月のさなかに

うすあおき裸像をきざむ人のあり風土を捨てた身なれば軽し

父母よごめんなさいね双の手にかなしみのほか何も持ち得ず

白鳥はお ....
C2のボトルが夜の始まりでダストボックスに蝉の抜け殻


「きょうだけはけものにさせて」「けものならすききらいなどないはずなのに」


まっしろなシーツの上の波が凪ぐ 引き攣る指が津波 ....
つゆばれて熱に浮かさる吐息熟る夜露ばかり訪うひともなし

愛してると告げなければサヨナラという必要もないつかの間の宿

雨脚の途切れる宵闇濡れた肢体愛人を駆り峠を越える
縁側で闇を見ている妹の白いうなじが僕を呼んでる


夏野山汗ばみながら駆けてゆくゆくえふめいの妹の兄


鉄塔の錆びた階段昇りゆく100階したから姉とは呼べづ


鏡台に映る妹べにを ....
駅前のパチンコ屋は新装開店です CRフィーバー「穂村弘」

慎重に「穂村弘」の臍の穴狙って「弘」をまわしてください

「リーチ!」って「穂村弘」の声がしてまみ群出たらチャンス拡大!

ま ....
カ ン パ ネ ラ  君 の 骨 な ら 返 さ な い 。

殺 し 合 う に は 低 す ぎ る 空 。
半起ちの牛若丸が駅前にすべり込むのさ黒塗りのクラウン

バロックと不感症との相関をチャイナドレスで教授されたし

祈っても駄目ならでっちあげるのよ神様からの着信履歴

何度でも生まれ変 ....
うるせえなそれでも僕のたましいはゴムタイヤに詰めた散らし寿司なのだ

もてたくてもてるふりしてもてまくりもててもててもててもててもてて

一日に一本限りのタバコのような君のスマイルのためなら
 ....
散る花と天馬のかたわら舞い踊る
         あなたの名前わたしの名前



一日に何度もひとりで水族館
         イルカ生きとるクリオネ死んどる



 ....
白黒白黒 テントに籠もる咳払い 秋の夜長の神経衰弱

七並べ アルミパイプの指定席 正面に花 照れるジョーカー

「大ちゃんの絵ができました」叔母の手による油絵を喪服で抱え

安らかに ....
色褪せしカエルの背をなでやりつ人差し指はものひきつらす

日暮れれば花弁を閉ぢる花と知らず植ゑてよりわが昼は呪はれ

土くさき夜気につつまれ甦る記憶くるしくのびる根のごと

街路樹の根の垂 ....
容子さんの短歌おすすめリスト(59)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
選ばれし歌- 吉岡孝次短歌5*06-1-9
『MIX&REMIX』浸透率- 汐見ハル短歌8*06-1-2
七十五分の一秒- 本木はじ ...短歌505-12-25
ホーリーナイト- りっと( ...短歌205-12-3
「片耳のうた」- キキ短歌1205-12-3
不和誘導- 本木はじ ...短歌32+05-11-26
【短歌祭参加作品】宇宙葬- 本木はじ ...短歌14*05-10-17
殻ー(XXXI)- 本木はじ ...短歌1005-10-5
照葉- 落合朱美短歌14*05-9-25
転調- 本木はじ ...短歌905-7-14
グエロ- 本木はじ ...短歌605-3-8
山のあなた- 本木はじ ...短歌6*05-2-12
「オトナになれない」(子供騙しのモンキービジネス!)- 山田せば ...短歌604-12-29
そよ風のバラード- 本木はじ ...短歌704-12-7
十年後から- ピッピ短歌1104-10-4
小さな心中(Originalsongs『小さな死』byピッピ ...- 本木はじ ...短歌10*04-9-15
破壊活動- ピッピ短歌45*04-9-12
DOWNMEMORYLANE- 本木はじ ...短歌11*04-8-13
八月のさなかに- みつべえ短歌504-8-11
小さな死- ピッピ短歌1004-7-29
コンデンスミルクの夢想- 佐伯短歌104-7-17
夜光中- 本木はじ ...短歌3504-7-14
「穂村弘の夜」- 山田せば ...短歌11*04-6-30
供_花- 有邑空玖短歌11*04-6-26
病にロック- 石原大介短歌23*04-5-8
腹の七糞- 石原大介短歌16*04-4-18
ノート(戯れ音)- 木立 悟短歌504-2-11
法事にて- 石原大介短歌13*03-11-15
人差し指- 渦巻二三 ...短歌903-7-14

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