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きみがぼくにすてられたって
そんなふうにおもっているとしたなら
それは 
とんでもないまちがいなんだよ


きみ、
ぼくとであうまえにだって
だれかとであってたんだろう?
だれかとキ ....
小さな木の下に
あなたは立っていた
足もとには虫食い穴があいた栗しか落ちてないけど
それでも栗ごはん作るってかたくなに
ぼくの前髪などをあしらう
夜が迫ってくる前に
早く必要な分の栗を拾わ ....
ディアー マシュマロ

こんな寒い冬の日には君のこと思い出します
公園で初めて君に出会ったときのことを

その日空は曇っていて今にも雪が降りそうでした
僕はベンチの片隅に座って
買う気も ....
携帯電話で話しながら

「近くのはずなんだけど、、、わかるようにスッキップしてみて」
と言われて正直にスキップする僕は
どうしょうもないバカだ

そんな僕を見て
君が笑ってくれ ....
その女の人は、ずいぶんと寡黙な人で
その寡黙さが
しきりに語りかけてくるのを
熱心に聞いていた

薄い手のひらでくるまれた
さらに繊細な指先は
紙袋のひもに引き伸ばされて
青く静止して ....
ねぇ、ホットコーラだよ

甘い匂いをただよわせて
黒くどろどろしてるんだよ

はじけるように笑ってた頃
涙がかわくのもはやかった
小さな世界から飛び出そうと
圧力に押されながら生きてい ....
感情の糸をわたる指先は
安いヴァイオリンのように響いて
逆立つ髪を宥めれば
傾いた首の方へ流れてゆく


(鼓膜を抜けて届いた先には
 やわらかいあなたがまるまっている)


明滅 ....


「柴又ぁ〜、柴又でございます」

京成の電車を降りて{ルビ瓦=かわら}屋根の駅を出ると
前方には旅に出てゆくとらさんの像が{ルビ凛=りん}と立ち
柴又の町を振り返り、みつめている
 ....
ぴちゃぴちゃと猫の森
ミルクの白い皿
舌で君を探す
探る

乾いてはくれないの
君は遠くから
揺れる
揺り戻す
ぎゅっと目を閉じる

他愛ないルール
終らない夜の
少し意地の ....
今日もまた水平に生きてしまった
床に零れた水のように
だらりと二次元に広がる憂鬱
その中で私は
音楽のような殺意を胸に秘めて日常に微笑む
空に観察されている
私は何者でもない

冬の山 ....
床に
散らばる水銀を
指先でなぞる

あり得ないやわらかさ

さわっちゃ駄目
それは
爪のすきまから
毒になって体中を
銀が回るよ、と

母の言葉が
だから
ずっとさわれな ....
右手にもったきゅうすを傾けたら
青い湯飲みの底に花が咲いていた

一瞬にして
そそがれた緑のまどろみの下に
花は消えた

この湯飲みで
数百杯の茶を飲んでいるというのに
知らなかった ....
なんだか重いな寝苦しいなと思うと
大きなわけのわからない生き物が
胸にのっているんです
そんなことが毎日です。

ふうっと煙草の煙を吐いて
彼女はティーカップにくちびるを寄せ
とつぜん苦 ....
*
声とともに遠ざかる
深い闇はいつも僕の外側にあった
それは宇宙とつながっていて
私はそこにひかれたの、と彼女は言う

その声に僕は身をかたくする
夕暮れに開け放たれたテラスに
路地 ....
あなたの子供は駈けていきました
あなたの急を知らせに
道の向こうの
そのまた向こうまで
私が知らない間に
他の多くの大人たちが
それぞれの世界の片隅で
何も変えられないでいる間に
あな ....
今朝、あまりにも小鳥がうるさいので。

・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・

・・・・・闇で射った。

・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・
・ ....
娘は将来アイス屋になりたいと言う
好物のアイスを好きなだけ食べられるから
ではなくて
沢山の人を幸せにしたいからだそうだ

いっしょにお風呂に入ると必ずその話題になって
バニラ ....
あり
今日は水を飲む

あり
バイキンで足が甘い

あり
あられもなく裸だ

あり
もどかしい心臓の歌を聞いて

あり

産んでいる左手
倦んでいる右手
行列する頭
 ....
聖夜には

森の大きなもみの木たちが

お空を支えているんだ



その枝という枝に

世界中の子どもたちが

靴下をぶら下げるものだから



プレゼントでいっぱいに ....
日曜日の朝は理由も無いのに朝9時に眼が覚める
ようになっていてTVをつければ金色のガッシュ
君が愛らしい顔をしてがんばっている

理由があるほうが
君に逢う確率が低くなる
不法ビルがくっき ....
あの人は頭にツノがありました
ある日
頭にツノがあって大変ですね
と言うと
あなたはツノがなくて大変ですね
そう答えました
あれを初恋と呼んでいいものか
今でも戸惑います
ただ、あ ....
オリエンタルリリーに
オリエンタルユリって札をつけるのはやめて

ポインセチアをポインって略すのも論外

プリムラ・オブコニカは
オブコじゃないし
プリムラ・メラコイデスも
メラコじゃ ....
立ち並ぶビル群の幽霊
ビル風が吹き抜けると
敷かれゆく風の線路の上
滑らかに空中列車は行き交う

乗客は皆視線を落とし
日常に見つからぬ出口を
携帯電話の画面に封じ込める

 「 ....
*
目覚めると音のない世界
カーテンの隙間から灰色の光が射している
明けていくカーテン越しの光のなかで
青磁の肌が鈍く輝く

この部屋はこんなふうに朝を迎えるんだね。
僕は君を置き去りに ....
ほら
こうして
鈴をつるしたフラスコの
空気をだんだん抜いていく
鈴の音はやがて
震えるだけの記号となって       

あのフラスコにわたしは
どうしても
ティンカー・ベルを入れ ....
汗臭いほんとうのことにはもう付いて行けず
けれど 瑞々しい嘘をよけながら
照れ笑いで誰かと話すのが好きだ

政治とか宗教とか戦争とか
どうだっていいことじゃないからつまらないんだ たぶん
 ....
あまりに懇願されるので
試しに小指を与えてみた
男は急いで口に運び
コクリと飲み込むと
生あたたかい求愛がわたしに届く
唾液に光った男の喉をうっとりと通りぬける
わたしの小指

満たさ ....
いくら扇いだところで
忘れることなどできないというのに
いつまでもうちわで扇いでいる
自分の周りだけ
他のところより夏めいていて
ほんのりとしょっぱい
何本平行線を引いても
必ずどこ ....
けたたましく
鳴いて
鳴いて
地面に頭打ち付けて

知らしめて
私はここ
私はここ
踊り場を蹴って

縦横無尽に
首を振るけど
あなたは
そこにいやしない

もう終わりだ ....
 タバコを吸わなくたっていろんなものを吸ってる
 あの女たちには体重と同じぐらいの重さの精液が必要だ
  おれの
 じゃなくたって誰かのものが必要なんだおれのだ水平線を殺すと ....
汐見ハルさんの自由詩おすすめリスト(93)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
りさいくる- 望月 ゆ ...自由詩3*05-3-7
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慟哭- ベンジャ ...自由詩16*05-3-2
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