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午前、町の本会議場では
一般質問に立った初老の議員が
延々と演説をしていた
議員も当局側も
数名が舟を漕ぎ始めている
誰が忘れていったのだろうか
傍聴人席には一冊の事典
その立派な装 ....
角の先から尻尾の先まで
数えている間
よだれでベトベトの浴槽に
肩までつかっていると
今日の牛の冷たさが伝わってくる
それはほんの少し痛くて
やはり懐かしい
牛はただこちらを
 ....
モノを置かないでください
と張り紙のあるところに
モノを置いた

そんな些細なことがきっかけで
そんな些細なことの積み重ねだったのだろう

「いつもの」
そう修飾された朝は
あっ ....
君がぽかんと口を開けているのは
口の中で風が吹いているからだ
その正体が何であるのか
問う方法も知らないまま
ある日突然に
君は君であることに気づくだろう
そしてそれは
君が君で無いこと ....
ポストになりたくて男は
ポストの隣に立ち大きく口を開けた
ご丁寧に首から
「本物のポストです」
と札もぶら下げてみた
けれど誰も手紙を入れてはくれない
華やかに装った初老の女性も
 ....
今日も俺は核家族のために働く
核家族を食わさなけらばならない
路頭に迷わせてはならない
俺はいとも簡単にスマイルを作り出し
その唇の端には
いつも核家族がぶら下がってる
連休は月並 ....
妻と二人で梅干を漬ける
台風が近づいている
空はまだ晴れているけれど
窓から入る風は生暖かく蒸し暑い
梅の実の良い匂いがする
水洗いした梅の実をタオルで一つ一つ拭き
ヘタを楊枝でほ ....
料理を注文する君の声が
空気の振動のような透明さで店内に響く
放っておくと月明かりしか入ってきませんから
と、ウェイターがカーテンを閉めていく
中央のテーブルでは座高の高い男が
大声でメ ....
娘は将来アイス屋になりたいと言う
好物のアイスを好きなだけ食べられるから
ではなくて
沢山の人を幸せにしたいからだそうだ

いっしょにお風呂に入ると必ずその話題になって
バニラ ....
あの人は頭にツノがありました
ある日
頭にツノがあって大変ですね
と言うと
あなたはツノがなくて大変ですね
そう答えました
あれを初恋と呼んでいいものか
今でも戸惑います
ただ、あ ....
Tsu-Yoさんのたもつさんおすすめリスト(40)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
架空少女事典- たもつ自由詩805-12-2
- たもつ自由詩605-11-24
修飾されない朝- たもつ自由詩4105-9-15
子供- たもつ自由詩38*05-7-23
- たもつ自由詩805-5-31
核家族- たもつ自由詩1505-4-23
梅干- たもつ自由詩32*05-3-9
身辺雑記より(六)- たもつ自由詩1004-12-29
十階の家族- たもつ自由詩100+04-12-11
童話(初恋)- たもつ自由詩42*04-11-17

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