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猫の眼を通って
新しい時空を覗き見る
混沌と静寂のメゾピアノ
僕の着地点が
其処に、在った


色々、ありました

とてつもなく
大きな罪を犯しました
あるいは
一番星みたく
 ....
美しき祈りを閉じ込めた
真っ赤なラズベリイケーキ
香り高きダージリンと
華麗なマリアージュでおもてなし

閉じられた心の隙間から
届けましょう
甘酸っぱい愛と鮮やかな赤、
そして祝福に満ちたカノンの調 ....
僕は犬です、わんわん
しがない犬です
一度主人を失いました
僕はもう仔犬ではなかったから

僕は犬です、わんわん
しがない犬です
先日野良の一員になり
金属に怯えるようになりました
 ....
掌で
容易に潰せる
小さく脆い
夢ですが

いつか
大きく強く
羽ばたく日を信じ
輝きだけは
失くしません

千羽揃えば
きっと

きっと
僕には、
{ルビ鈴香=すずか}、{ルビ京香=きょうか}、{ルビ由香=ゆか}の三姉妹がいました
{ルビ次郎=じろう}君は彼女たちと一緒に暮らしていました
彼女たちにはそれぞれ次郎君の子供がいて
 ....
「太陽は暴力だ。
冷房の効き過ぎた教室で
あたしはカーディガンの袖を食みながら
前方伸身2回宙半ひねり
を、決めた燕の
誇らしげな嘴を 遠く眺めていた

あの、三つ子の巣立ちは
母の墜 ....
僕らはまだ幼かったので
瞼を閉じれば それで良かった

やたら暑かった夏に 背中で別れを告げ
昨日と明日の狭間で 浅い夢をみるまで

蚊取り線香が目に染みて
瞼を閉じれば 全てが無だった
孤独と
孤立、の構造って
多分
光学異性体 みたいなものね』

台詞を、
あっさりと置き去りにした彼女は
いーちゃんって 鏡ね』
と、評して
孤独を携帯に写し取った

最 ....
《お気に入り》
っていうのは、
一体どういう位置関係なのだろうか」と
一昨日の三限目から
ずぅっと、
悩んでいます

曖昧さが愛しくて
不完全さが憂鬱で
もどかしさは
白鷺の歩みの ....
1
光の棲む場所に立てた、
煉瓦の墓標は
あの子の水晶体の
最期の反射によく似ている

2
朝日がなぞった煉瓦の質感は
どこか罪悪にも似た
紫陽花の萼の如き裏切りの反芻で ....
梅雨入りの雨に打たれながら
掠れた音しか生まない喉で
ひとつ、
溜息を落としてみた
折畳み傘の骨が
海月みたく歪んで、溶けて
僅かばかりの猫背に
充分な質量を含んだまま
重く冷 ....
大人たちは何も 教えてはくれない
鳥籠の鍵を何度も確認して
鍵穴が変わっていないかを確認する
そうして
孤独をつきつける

大人たちは何も 教えてはくれない
生存するという不確定 ....
母は優しい
兄貴より遥かに出来が悪い俺は、
絵が好きで詩が好きで、なんだかいろいろ中途半端で、
でも、
生まれてきてくれて本当に嬉しいのだと
臆面もなく言うから
俺はいつもあなたの目を真っ ....
名前はやはり記号なのでしょう
存在を証明する 一番純粋な記号

大人に近づくにつれて
何となく 自分の名前さえ空ろになって
記号なのだと 証明なのだと、
眠る前に言い聞かすのです
そうし ....
人間を創り直そうと思いまして
街中にごろごろ落っこちている部品を
拾い集めて廻ったのデス

殻は組み立て終わりましたのに
人間を模した其れは、いつまで待っても
まったく動かないのデス

 ....
何も無いところで、
赤い、ランプ 点滅

吸い込まれたのは、
埃被った 夢でした
この部屋で生まれては
捨てられた、夢の一欠けでした

窓辺で囀る雀の夢も、堕ちました
死に遅れた蝉の ....
小さくて

可愛くて

甘すぎて


少しの熱で

すぐ熔ける
 
星の駄菓子


まるで


恋心



今宵の涙を

緩く固めて


鋭い三日月 ....
幼い頃
僕の左手は よく包帯に抱かれていた

今よりもっと 周りよりずっと
何にも関心が無かった ±ゼロの絶対零度
凍った心に響くのは 痛みだけ

立ち入り禁止の野原の前で
有刺鉄線に ....
言葉が躓いた先
視界の端で海が揺れる
掬ってみれば穏やかに澄み
浸してみれば鮮やかに碧く


一人一人違う泳ぎ方で
同じ海を泳いでいるのか

僕たちは淡い
孤独と出逢ってしまったか ....
人間が

犠牲の上で生きるように

世界は

戦争の上に幸福を創れる




そう独り言じみて呟き

少し

自虐的に笑って見せて

貴方

虚ろな目を伏せたから ....
思い出

記憶
の違いを知ってしまってから

僕は
思い出喪失患者
になりました

何が綺麗だったのかも
誰が愛しかったのかも

今の僕には
何の意味も持たないようで

 ....
LEOさんの士狼(銀)さんおすすめリスト(51)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
終着点は、未だ遠く- 士狼(銀)自由詩7*06-11-3
深呼吸の時間- 士狼(銀)携帯写真+ ...8*06-10-24
赤い首輪が外れなくって- 士狼(銀)自由詩9*06-10-9
銀鶴- 士狼(銀)携帯写真+ ...9*06-10-1
『鈴香』- 士狼(銀)自由詩8*06-8-26
後るれば、月で逢ふ約を違はず、- 士狼(銀)自由詩12*06-7-27
僕らは_まだ幼かったので- 士狼(銀)携帯写真+ ...11*06-7-9
孤独の必然性- 士狼(銀)自由詩7*06-6-30
林檎と無神論者- 士狼(銀)自由詩7*06-6-24
煉瓦を積んだのは朝日に知らせるためではなく- 士狼(銀)自由詩8*06-6-9
雨錆- 士狼(銀)自由詩9*06-6-8
青の境界- 士狼(銀)自由詩7*06-6-1
no-title- 士狼(銀)自由詩20*06-5-6
名前のない肖像- 士狼(銀)自由詩8*06-5-3
創り直そうとした話- 士狼(銀)自由詩11*06-4-3
掃除機、赤の点滅- 士狼(銀)自由詩9*05-12-31
金平糖- 士狼(銀)自由詩8*05-11-8
有刺鉄線の鴉- 士狼(銀)自由詩9*05-11-5
躓いた先で揺れる- 士狼(銀)自由詩7*05-10-8
思いの丈はうたかたに終わる- 士狼(銀)自由詩9*05-9-17
思い出喪失- 士狼(銀)自由詩8*05-9-10

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