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わたし疑われています
あのひとがとても大切にしている
ミニカーがどうしても一台足らないと
夜毎わたしを問い詰めては
狂ったように折檻を繰返すのです
わたし紅薔薇婦人じゃないのに
緋色のロー ....
いつまでも気付かなければ良かった
と思うことがある
熱帯夜の寝苦しさに目をふと覚ますと
わたしの知らないおとこのひとが
わたしの横で寝ていて
二つ並んだお揃いの枕と
ふたりで寝るには狭いベ ....
どんな蝶でも蜜を求める花に
好き嫌いがあるように
あなたの望む花と
わたしのなりたい花には
どうしても相容れないものが
あるのかも知れない
たとえば地味目なおんなのひとがいて
百人のおと ....
☆ おへそにピアス


おへそにピアスしています
ローライズのずっと上
チューブトップのちょっと下
夏の視線がやたら眩しくて
わたしのまんなか
おへそにピアス
わたしがまだ
あのひ ....
洗面台に両手をついて
鏡面にうつる
わたし自身の姿に
すまし顔のわたしを脱ぎ捨て
背後から
すべてを包んでくれる
あなたの胸元にすがりついてしまう
ひとは誰もそうするように
突きつけら ....
コウノトリの飛来を告げたとたん
「あなたは要らない邪魔だ」と言われた
明日への架け橋は
明日の幸せは
求められてはいないらしい
求められているのは機械でいること
物言わず働くこと


 ....
あのときの金魚生きているよ
あなたと何回挑戦しても
ポイはすぐに破けてしまって
夜店のおじさんが呆れて分けてくれた
小さな二匹の金魚
お口をおちょぼにすぼめた金魚鉢は
ひらひら朝顔のように ....
今年も古い母屋の軒先に
つがいの燕が巣作りしました
生まれたての可愛い雛たちは
親鳥の帰りをひたすら待っていて
精一杯の幼い首を伸ばして
甘えたような鳴き声あげている
(なんだか可愛いな
 ....
わたしは感じてしまう
小綺麗に片付けられた部屋の
飾り棚の上で
あなたは仲間達と腕を組み
屈託の無い笑顔をこちらへ向けて
壁際に吊るしたドライスーツからは
泡立つ潮騒の音色がする
そんな ....
わたしとしては早く終わって欲しいのに
あなたはまるで厳粛な儀式に望む
いんちきくさい司祭のような面持ちで
わたしのかたちを確めてみたり
わたしの知らないかたちで動こうとする
ふだんと違う表情 ....
どうやら朝を迎えたような気がする
朝の日差しに目覚める窓ひとつ無い部屋
暗闇に閉ざされたキューブとでも
例えられそうな この狭い部屋のなかで
確かに感じられるのは
未だ眠りから覚めぬあなたの ....
真夏の夕陽に染まるさざなみは
あなたの肩越しに遠のいてゆくばかり
深めに倒したナヴィシートで
あなたの好きなラヴバラードに酔いしれて
日焼けしてしまった首筋に心地よくて
小さなため息をひとつ ....
ぷかぷか波間で浮いているのが
一流のサーファーだと思っていた
金づちのわたしにとっては
それでも素敵すぎて
おなじようにぷかぷか浮いている
ボードの数を数えたりして
どれがあのひとなのか
 ....
とうとう動かなくなってしまった
トパーズ色した わたしの鍵
普段持ち歩いているバッグの中で
かさこそ這いまわりながら
わたしの吐き出す
あのひとへの恨みとか辛みとか
どうしようもない思いを ....
にわか雨は窓ガラスを叩く激しさで
海辺の汐臭さをわたしの部屋まで連れて来た
波音のひたひた寄せるテーブルで
いつか拾った貝殻の擦れる音色がする
ハンガーにかけたわたしの白いブラウス
温もりの ....
今朝卸したばかりのお洒落なパンプス
爽やかな淡い色合いのパンプス
新人さんと間違えられたくない思いで
ヒールをちょっと高めにしてみた
でもつま先はさっきからストッキング越しに
どこか逃げ道を ....
カレーライスが食べたかった
あなたと通った高田馬場早稲田通り
夕食にはちょっと早すぎたけど
なにげにカレーライスが食べたくなった
あなたの好きな福神漬けをたっぷり乗せて
おひやをスプーンでか ....
それは言葉にならない思いであった
母は母であった
息子は息子であった
いずれは離れ離れになる定めだった
『ふたりは生き別れる』
それは別段、不幸なことでもなく
いつまでも悔恨に捕らわれるこ ....
鉢植えの花が咲いていた
色とりどりの花々が咲いていた
しかし どいつもこいつも嘘っぱちに思えて
可憐な花びらをえいっとばかりにつねってやった
花の香りに誘われて蜜蜂が飛んできた
蜜蜂が耳の周 ....
ハナミズキが総苞に
厳しかった冬の名残を残すように
ひとのことばの端々には
生きてきた人生の痕跡を引き摺って


それは醜さの現われでもあり
それはしがらみのようでもある


引き ....
わたしと一緒のときでさえ
素知らぬ顔でメールチェックする あなた
コーヒーをかき混ぜる仕草で
わたしのこころをかき乱す
いつの間にかミルクを入れなくなって
ショウウィンドウに映る姿を気にして ....
Scene-1 ワンナイトスタンド


吸いかけのセーラム・ピアニッシモ
「お先にどうぞ」はシャワールームに消えて
枕の下に隠した明るい家族計画は
LLサイズの見果てぬ夢
渇いた二人の身 ....
「この花きれいだね」


あなたは美しさの形を指先でなぞると
風の誘うままに微笑み


未だ慣れぬ白い感触を確かめながら
おぼつかない足取りで
わたしの半歩先をゆっくりと歩む

 ....
叩く
ひとを叩く


大好きな彼女
君のこと好きだよ
と言わずに叩く


大切な母親
いつもありがとう
と言わずに叩く


可愛い我が子
よしよし
と言わずに叩く

 ....
時には詐欺師が人を欺くように
わたしはあなたを欺きたい
飲めぬ程に苦い毒薬であっても
この世に喩えようも無い甘美さを
死を迎える程耐え難い苦痛であっても
五臓六腑に熱い何かが駆け巡り

 ....
わたくしはなりたい あなたに
好きからはじめる花占い
かならず好きで終わるから


弘前のあなた 今年も綺麗に咲くのね


好き
嫌い
好き
嫌い
好き


幾度やっても ....
春は優しい素顔を何処かに隠し
コートのすそにまとわりつく
うつむいて
泣きべそかいているのは誰のせい


そんな街の片隅でも確かに芽生える
やるせない泣きべそ顔の奥で
見つけたもの
 ....
ギガバイトのうねりのなかで
わたくしの三半規管
忘れない 忘れたくない
あなたの 優しい こえ


花蜜から花蜜 あまりにも
気まぐれ過ぎる あなた
プラトニック と プラスチック
 ....
あなたへ届かぬ手紙の行方をたずね
風の舞う街へと旅立つ
 (緑色のインクで書いた
 (お別れの手紙なのに


幾艘もの小舟を乗り継ぐのは
わたくしの至らなさと諦めてみても
何故にあなた ....
君は頭でっかちな赤と白のブチ。ぶくぶくと
揺れるコカナダモに身を委ね、退屈そうな気
配で天を見上げる目玉に映るのはどこまでも
青い空に気まぐれな白い雲のブチ。


         自慢の ....
LEOさんの恋月 ぴのさんおすすめリスト(230)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
奇譚_番町ミニカー屋敷- 恋月 ぴ ...自由詩17*06-7-24
殺意- 恋月 ぴ ...自由詩42+*06-7-20
百合の花のように- 恋月 ぴ ...自由詩33*06-7-16
ボディーピアス- 恋月 ぴ ...自由詩27+*06-7-12
Voyage- 恋月 ぴ ...自由詩19*06-7-9
コウノトリが飛んでこなくなった日に- 恋月 ぴ ...自由詩19*06-7-6
母斑- 恋月 ぴ ...自由詩15*06-7-3
スワローテイル- 恋月 ぴ ...自由詩28*06-6-28
Star_Ship- 恋月 ぴ ...自由詩30*06-6-26
可愛い女- 恋月 ぴ ...自由詩30*06-6-21
Morning_Blue- 恋月 ぴ ...自由詩17*06-6-16
Love_Boat- 恋月 ぴ ...自由詩15*06-6-11
ぷかぷか- 恋月 ぴ ...自由詩17*06-6-6
エフィメラ(或いは邂逅)- 恋月 ぴ ...自由詩27*06-6-1
E_minor_7th(きざし)- 恋月 ぴ ...自由詩45*06-5-27
Blue_Note(斜光線)- 恋月 ぴ ...自由詩27*06-5-23
カレーショップであなたに愛を告りたかった- 恋月 ぴ ...自由詩17*06-5-18
きずな(母の日に思いを寄せて)- 恋月 ぴ ...自由詩33*06-5-14
ろくでなしの詩- 恋月 ぴ ...自由詩14*06-5-12
対話- 恋月 ぴ ...自由詩14*06-5-10
マゴコロ- 恋月 ぴ ...自由詩15*06-5-8
Forget-me-not_(GW_Special_Vers ...- 恋月 ぴ ...自由詩12*06-5-5
たまたま- 恋月 ぴ ...自由詩30*06-4-26
Knock_On_The_Door- 恋月 ぴ ...自由詩20*06-4-24
Another_World(もうひとつの世界へ)- 恋月 ぴ ...自由詩15*06-4-14
弘前のあなた- 恋月 ぴ ...自由詩15*06-4-11
ふわり感じるもの- 恋月 ぴ ...自由詩20*06-4-8
Op.16_ギガバイトのうねりの…- 恋月 ぴ ...自由詩17*06-4-5
Op.15_あなたへ届かぬ手紙の…- 恋月 ぴ ...自由詩13*06-3-30
赤と白のブチ- 恋月 ぴ ...自由詩13*06-3-26

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