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君の夕暮れが。
さみしくありませんように。
ここにいるよ。
秋の匂いのする風は
夏毛にふわり優しくて
愛なんてものを
かたちにして
誰かに見せたい気分になる
さっき
薔薇の棘みたいに
剥がれ落ちた爪は
カナシミってやつと戦ったから
ゆらゆら尻尾が休憩 ....
透明な夕日が
沈む速度で赤方偏移
鎮魂の落日か
この国の落日か
ただあかく
遠ざかるほど
そう
遠ざかるほど
室外機 夏のプロペラ ぶんまわし 飛ぶんだいつか ビルのボルト引き抜いて
ごらん、
イルカが橋を飛び越えて行くよ。
風が雨を含んで
空色は薄墨模様
少し、
あと少しと待っていたら
わたし
咲きそびれたらしい
今から夏を追いかけて
間に合わぬなら
誰に囁くこともなく
この秋雨に
紅を濃くして
きっぱりと ....
逆上がり
出来たのは
低い
鉄棒でした
ふう
夏が終わろうとしてる
僕はきみと
冷たいキスがしたくてさ?
氷の入ったグラスから
たくさんの水を飲んだ
そしたらハラグアイが
少しね
夏の終わりは
そんなアンニュイ
光が木洩れる箱の中。
がたん、ごとん、
レールに従う良い子なわたし。
たまにはこんな生き方で、
逆らうのに疲れた正午には
揺られて友に会いにいこうか。
僕が望むのは
夏の太陽なんかじゃなくて ....
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