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そっけない冬に迎える一周忌

寒さなどなんでもないと呟いて

緩やかな上り坂なり我が冬は

初夢は霧と消えゆくそんな朝

さよならを言いたいのだけれど冬の暮れ

年末のチンジャオロ ....
三が日いつもとは違う道を辿ろうと

お節もなくただお寿司だけ買って来たる

父と酔いわたしも酔って三が日

悲しいと一言言えぬ年の明け

白鳥の鳴いて過ぎゆき朝涼し

忘れられ二度 ....
コーヒーを飲んで眉根を寄せる冬

隣り合う慈しみなり冬木立

手袋をなくしてひとつ溜息ついて

一人ゆく孤独は友かミソサザイ

木枯らしに問うても答えはないままで
おはようを再び言う日冬至前

鍋の具を買いに行くけれど鍋はなし

一年が再び巡り冬至来る

カーテンを閉めて迎えるクリスマス

悲劇とは名ばかりなりて真冬の日

ため息に混じる希望 ....
降り積もる雪に足元を攫われて

ジャケットの前をはだけて{ルビ寒=かん}に酔う

クリスマス迷い路のごとまた来る

北風にしかめっ面してペダル漕ぎ

猟人の夢見る果てに獣ありて

 ....
粉雪散るふと滑稽さ感じさせ

水涸るる言葉は遠き我が家ぞ

クリスマス待ち望む我は背信の徒

人形が笑いて顧みる冬の夜は

思い出の街を彩るポインセチア

新宿はクリスマス模様マネ ....
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