藤棚をみて終わりにしたい
そう思いながら隣の庭が消えてしまう
積み置かれた状況 不要物
必要なものだけを鞄に詰め込んで
きみは何処へ行くというのか
即興で書いている ....
水浸しの草原に黒い鳥たちがいる
どこまでも濡れた大地に星が映っていた
シマウマに乗って宇宙へ行く
果てしなく遠い、天地の境を行けば
そこに揺らめく虚空の入口がある
朝が来れば揺らめきは消えて ....
・{引用
⚪︎}
波音 のない夜の海の
靴底の湿りけ。
波の 、{ルビ音=ね}に
{引用=
𝘹 }
{引用=なにも 想うことは ....
白い、
そして少し青みがかった雪に身を投ずれば、
はるか昔の少年がいる
そういえば私は昔、少年だった。
と言葉を発する
誰にでもない、
おびただしく佇んだ雪達に向かって
私は ....
草が草の記憶を語りだすと
風の結晶はふと風に溶けていく
掌で温めていた卵が消えてしまった時
わたしは初めて言葉を知った
その日の夕方
新しいベッドを買ってもらった
感謝の気持ちを伝 ....