砂遊びのあとの
誰かの
足跡に踏まれて
散らばるコトバのかけらたち
やがて芽を出すのか
生れたて
二葉の色をしている

欠けた珈琲カップ
転がる
誰かの
忘れもの
危ないから
 ....
尻の曲線に墜落した
堕ちたのは、
きっと酒のせいだ
窪みから下腹部を抜けて
波打つサテンのシーツを泳ぐ

女の夜は満天の星空で
凍った涙のように美しかった

柔らかな乳房の谷間で
 ....
体温が微かに響く
駐車場の隅に捨てられた
古い型の深海に
街灯のあかりが
とっぶりと落ちていく
コロナの夜は
静かに進む
階下から聞こえる
くぐもった洋画の声が
唯一の栞だっ ....
天井を叩いて、
カミサマの不在を確認する
開いた空の先は
{ルビ主=あるじ}を失った海のよう
空っぽの海を、
深く深くのぼってゆく

つぶれそうな肺を
握りしめるように、
吐き出した ....
──献杯の酒を飲む夜に

  * * * 

高校三年生の頃、僕は恋をしていた
あんなにも好きだった娘(こ)に
教室で話しかけることもできず
震えながら・・・告白しようとした
夏 ....
自らを
奮い立たせる
{ルビ焔=ほむら}を胸に
我が道を往く 
ダウン症児の息子をどっこいしょ、と
支援学校のバスに乗せてから
家に戻り、テレビを点ける

連続テレビ小説『舞いあがれ!』で
ナガサクヒロミが娘を想う名演に
涙ぐみ・・妻に言う

「こ ....
夜の病床に独り横たわる友よ

今こそ詩人の炎を胸に秘め
静寂の彼方から呼びかける
君を慕った
在りし日の妹の声に
耳を澄まして

〝 ふたりの命 〟を共に生きよ





 ....
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