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水は途絶えを忘れる薬

波を待ち望む青年や
イルカを愛する少女の瞳

波うち際に揺れる小舟や
小高く揺れる果樹の枝


彼ら
彼女らの
その目の海は
わたしには見えない
 ....
改札口にて
お待ち申し上げております


行き先を
詮索したりはいたしません
どうぞ
ご安心を


あなたがここを
通過してゆく事実のみ
確かめさせて頂きたいのです ....
{ルビ夥=おびただ}しく降り注ぐのは
湿り気のある眼球たち

あまりにも優しい成分なので
それらは
{ルビ容易=たやす}く踏み潰せてしまうのだが
悲鳴に私は恐怖する

オアシスはすぐ其 ....
竹の林の向こうから
銀の鈴の音 
リン シャラリン


夜露は
月の輪郭を
ゆるりとその身に吸い込んだ



川霧晴れて すすきが並ぶ



トン カラリン
{ルビ独楽 ....
窓越しのアルデバラン

暖炉が背中でうたうなら
ベテルギウスは指輪にかわる

ポタージュの香り満ちる星座紀行は
甘くも、はかない



やがて旅人は
アンドロメダへの郷愁にかられ ....
こころの機微をおひとつ、どうぞ

かわりに今後もよろしく、どうぞ


わたしの背後のあれこれの
言い尽くせないあれこれの

混じり気のない よろず味



恥ずかしながら
 ....
わたしは みにくい獣だ

 鋭利な刃物を知っている
 (わたしの爪はいつも)
 鋭利な言葉を知っている
 (やわらかな皮膚だけを)
 鋭利な視線を知っている
 (傷つける)

みよう ....
虹を渡すのは、雨の純真であるように

雨を放すのは、空の配慮であるように

空を廻すのは、星の熱情であるように


やさしき担いごとは満ちています



あなたを求めるわたし ....
日常にくたびれた玄関先で
茶色のサンダルが
ころり

九月の夜気がひんやりするのは
夏の温度を知っている証拠

おまえには随分と
汗を染み込ませてしまったね
サンダルの茶色が
少し ....
各駅停車の鉄道がはたらいている
ひとの数だけ
想いの数だけ
星空のなかで
各駅停車の鉄道がはたらいている

天文学には詳しくない僕たちだけれど
きれいだね
しあわせだね
このままでい ....
幾千幾万の人波は終わりを告げない


すれ違う一つ一つの顔を
忘れる代わりに
白の背中が
鮮烈に映える

本当は
黒であり
青であり 
赤であるかも知れないが
白で良い ....
ライオンさんのやる気が
ゼロでしたので

わたしは舌打ちをしました


タイガーさまも同様でした
残念でした


同じくネコ科のクロヒョウくんは
動いていました

しかしなが ....
ベンチに腰を下ろしたら
まるで恋人みたいな気分になって
不思議



人の通りの薄い時刻
けれども人がいない訳ではなくて


噴水を挟んだ向こうのベンチには
しっかりと
恋人た ....
ごらん あれは
眠りの間際の窓辺たち
ごらん あれは
烏賊を釣る船の漁り火
人々の暮らしは在り続けていてくれる

汗をにじませながら
涙をうるませながら
人々の暮らしは在り続けていてく ....
自分の投稿した作品にポイントが入ると、嬉しいです。
それはもう、半端じゃなく嬉しいです。

一応は「良い」という証としてのポイントであります。
しかし、「頑張れ!」だとか「仕方がないなぁ」だと ....
まなこ に にちりん

もろて に こがらし


つち の かんむり しろ こだち 



かぐわし みつ むし

たわわ の やま つき    


かぜ の ふところ  ....
おかえりなさい、が あったのだよ

ひらけば其処に
おかえりなさい、が あったのだよ


そとから帰って
よごれた手も洗わずに

とってもとっても
温かかったのだよ

 ....
その階段は
まぎれもなく階段であった

手入れの行き届いた草木

光を反射する 白の像

そこは
入り口にも満たなかったのだ

まぎれもない階段の途中
この両目は 
 ....
久しぶりに自転車をこいだ


思いのほか重くって 
にわかに
ふくらはぎが 
注意報

堪え 
堪えて 
焼鳥屋を目指す 
男ふたり



「とりあえずビール」

 ....
さくら かんざし
あかねの 鼻緒

ねむりの いわおに 
腰かけ
仰ぐ 


ちり ち り りん
金魚の尾ひれが 
風鈴を蹴る

ちり ち り りん
黄色の帯と 
左手 
 ....
せっかくのスカートが、なんて
君は
ふくれた顔で
片手にサンダル

フナムシも
フジツボも知らない
君は
おびえた顔で
片手にサンダル



ここは 
たまたまの国道沿い
 ....
むらさきいろの透明グラスは
この指に
繊細な重みを
そっと教えており

うさぎのかたちの水色細工は
ちらり、と微笑み 
おやすみのふり


壁一面には
ランプの群れがお花のか ....
思い出せる涙は
すべて

私のせいであるが故



思い出せる涙は

なんとか上手く 
こころに
収まる




思い出せぬ涙は

だれのせいであったか

どん ....
わたしは 生みの親だもの
おまえが憎いわけは ない

けれども わたしは 手を貸さない


さぁ

潔く 
心地良く
羽ばたいて ゆけ



誤解も あるだろう
嫌悪 ....
わたしがむやみに数えるものだから
蛍はすべていってしまった


わたしが思い出せるものは
ひとつ
ふたつ

美しい光

いつつ
むっつ

美しい光

けれどもそこ ....
指先なんか不器用でいい

鍵盤が求めるものは
迷いを持たない、その
指先の重み


ねぇ、

清らかな雨の注ぎに
いつまでも耳を傾けていたいの、




おはよ ....
紅さし指で
この唇をなぞっておくれ

宵をにぎわす祭りの夜に
提灯ゆらり


光はたぶんに
正しいものだけ捕まえる
ほら
燃える可憐な蛾がひとつ

短命ながらも風情をもって ....
遠くの丘の教会の厳かな鐘の音が届く


私は
{ルビ如雨露=じょうろ}を止めて
目を閉じた

愛の門出のサインであろうか
永き眠りのサインであろうか

私がこの手に
掴め ....
お嬢の小唄を
宙に放れば
おてんと様が照らしてくれる

小僧の小唄を
地に撞けば
根っこの隅々しらべてくれる

手毬唄、ひとつ
この手に優しい
中身かどうか
優しくこの手に帰 ....
たとえば少年の溜息を
たとえば少女の独白を
空は拾いあげるでしょう

空にはみんなの星がある


たとえば背広の焼酎を
たとえば情婦の香水を
空は拾いあげるでしょう

空には ....
たりぽん(大理 奔)さんの千波 一也さんおすすめリスト(244)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
見たことのない海- 千波 一 ...自由詩19*05-10-31
改札口にて- 千波 一 ...自由詩41*05-10-6
砂嵐- 千波 一 ...自由詩11*05-10-5
百鬼夜行- 千波 一 ...自由詩15*05-9-30
氷が笑えば水は俯く- 千波 一 ...自由詩15*05-9-29
きびだんご- 千波 一 ...自由詩18*05-9-27
未熟- 千波 一 ...自由詩28+*05-9-22
連環- 千波 一 ...自由詩21*05-9-20
九月のサンダル- 千波 一 ...自由詩18*05-9-15
銀河鉄道- 千波 一 ...自由詩31*05-9-14
火の鳥- 千波 一 ...自由詩17*05-9-12
そのような目で見ないでください- 千波 一 ...自由詩17*05-9-11
少しだけ歩き疲れたら- 千波 一 ...自由詩19*05-9-11
地下水脈- 千波 一 ...自由詩19*05-9-10
■ひとこと運動- 千波 一 ...散文(批評 ...41+*05-9-3
みのりごと- 千波 一 ...自由詩19*05-9-3
小箱- 千波 一 ...自由詩15*05-9-1
逆光の丘- 千波 一 ...自由詩16*05-8-31
発泡の夏- 千波 一 ...自由詩20*05-8-30
献花- 千波 一 ...自由詩43*05-8-29
磯辺の遊び- 千波 一 ...自由詩20*05-8-28
硝子工房- 千波 一 ...自由詩23*05-8-27
思い出せる涙は- 千波 一 ...自由詩21*05-8-22
うたの掟- 千波 一 ...自由詩16*05-8-16
清流- 千波 一 ...自由詩43*05-8-2
ピアニスト- 千波 一 ...自由詩17*05-7-26
薄灯りはまもなく消える- 千波 一 ...自由詩25*05-7-23
狭き庭にも潤い溢れて- 千波 一 ...自由詩17*05-7-21
手毬唄- 千波 一 ...自由詩17*05-7-15
お空は少し広すぎるので- 千波 一 ...自由詩11*05-7-9

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