ヘンゼルとグレーテルよ
お家に帰ってはいけません
お前たちの薄情な父と母を
決して許してはいけません
両親はお前たちを捨てたのです
それも一度ならず二度までも
確実に死ぬとわかっていな ....
ポエジィは
石ころの中に
隠れていた
子どもの頃に
草地から
抱えて運んだ石を
ふと
パカんと割ってみてみたら
沢山のアンモナイトが
泳いでいた
大昔の海と草原 ....
* * *
某年四月九日。宮沢賢治の『春と修羅』を読了。そのシナスタジア的光の描写に圧倒され、拙筆に忸怩たる思い、悶々とす。あいつは修羅かも知れないが、俺だっ ....
小さな悪意に過敏に反応してしまう
私は小者
小さな敵意にも過剰に身構えてしまう
私は臆病者
小さな無視とか無頓着とか
鈍感とか無意識、無関心をまき散らし、
他の誰かを傷だらけにし ....
見えないものに囚われて. 私の心は 荒
れ果てる. サラバ コトバヨ カリモノ
ヨ. 金輪際は人のもの. サラバ コトバヨ
カリモノヨ. 私のものではなくなった。
誰かに読ま ....
「正しさとは何かなんて一旦置いといて、風を掴まえに行こうぜ」
物語の不在すら
切なくて
言葉は失速する
結び目をほどかれて
心と体はばらばら
言葉をなくした君は
数字を失ったアルキメデス
百億光年の孤独の真ん中で
真実のすぐそ ....
樹木の雪解け 現れた青い幹、白と混ざり
空を映した、青 春空となる
僕を
桜を照らす、サービス旺盛の光量
足が浮き出す気分
さらわれた君に会いたく
皆(みな)浮かさ ....
胞子の雲を突き抜けてそそり立つ足跡は
黄土色の夕暮れよりは美しいはず
勿論足跡は言葉を持たない種族なので沈黙が支配する
やがて定番のおろおろと徘徊が始まって
痛みの果てに我々人間を産み落とすの ....
ながい髪
夜がまとわりつく
公園のブランコ
影をこぐ
噴水は循環する
血液のオマージュ
すこし
透けたからだで
水が、にごる
だれかの
わめく声に安堵する
すっぽりと ....
オンリーワンなら
バカでも良いというのは
欺瞞で偽善なのです
バカは
一人も要らないのが
正直なところです
しかも
それが世界的なバカだとしたら尚更
お願いだから
私の側にだ ....
きらきらするみずを割って
あさがきてもかえらない靴
うらがえった卵をかかえて
さめた夢の中跳ねたうさぎ
そのしっぽのいびつな丸さ
目覚める春の ....
海月の
ほねを喰み
みずになる
こえを束ねて
輪郭を増す
つきの舟
波のくだける音が
燃えうつり
粟立つ
膚はひえる
仰向けに
こおりつく花の
かおりを
弔ってみ ....
『Arabesque No.1 in E majorは渦巻き「Ca」は、一定音域で揺らぐから眠るまでカンパネルラのようにザネリの水薫を探り左手に土瓶蒸しを右手には惑星探査を想い南十字をみあげパペー ....