ぼくは というと
このからだに いま とどまっている
このからだが うごくことを やめたとき
ぼくは からだと ともに
たしかな きおくを おいて
どこへ つながってゆくのか
わか ....
*
声とともに遠ざかる
深い闇はいつも僕の外側にあった
それは宇宙とつながっていて
私はそこにひかれたの、と彼女は言う

その声に僕は身をかたくする
夕暮れに開け放たれたテラスに
路地 ....
はじめに世界があり
世界には
あたりまえのように
卵があった
時が満ちて卵は孵り
そこからアダムとイヴが産まれた

アダムと
イヴは
であった次の瞬間には
アタマと
インブになり ....
銀世界にばっ と
傘を広げ
足元の銀をざっ と
凍てついた湖に浮かべた
微笑みも

溶けることはない
世界は銀と冷たかったから
女は笑えなかった
ここでひとりだった

銀はほこり ....
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