仔犬を胸に抱いた少年
あるいは
眠っている赤子を
抱っこ紐で抱えた母親
のように

買ったばかりの
ラナンキュラスの
花束を
両手で持ち

包装紙の隙間から覗いて

微笑ん ....
十九は束の間

  十九は束の間
  菫色の空の様に
  勝手に暮れて
夜が来る
  十九は束の間

東京は
中野の駅に程近い
三畳一間のアパートの
部屋に一人で
 ....
あるとき哀しみがやってきて
壁紙を引き剥がし読みかけの
テーブルの上の本を引き裂いてゆく

暗幕で覆われた部屋には夜しかない
そう曠野はいまこのこころに映る風景なのだ

それでも半額のシ ....
銀泡千水さんのおすすめリスト(3)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
街角- Lucy自由詩17*16-5-12
十九は束の間- yasutomi自由詩116-5-12
窓から見える曠野- 梅昆布茶自由詩1416-5-7

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