煙ばかりを相手に
暮らしてきた人生だったと
したたかに酔ったオヤジが
丸卓袱台のそばで
腕枕しながら
ゆらりゆらり
語っている
現職のころオヤジは
仕事から帰ると真っ先に
風呂場 ....
「海のような空」と言った時
幸は詩人になった
果てしなく拡がる青は
幸に詩を届けた
鳳凰三山から伸びる
空の清々に
視線を送る眼差しは
心なしか詩人であった
そんな詩人は好 ....
しっとりと重いスポンジの中で
ただただ黙り込む
水色のことば
遠い時間の証言者
優しさの代わりに膨らんだ
水色の記憶
どんなことにも限界はあるのでしょう
今夜スポンジをしぼろ ....
銀河の天秤がゆっくりと傾いて
月がかろやかに昇ってゆきます
夏の星座の中心へです
澄んだ湖面は夜空をうつし
魚が背びれに月明かりをうけて
チカリ、チカリと輝きながら泳ぎ
まるで流星のよ ....